新世界で一年ほどの哨戒任務を終えてクリークの姿は頑丈な水槽に入れられたマガツノと共にマリンフォードの技術班研究室にあった。
「というわけで向こうで面白いものを見つけてな、調べたら他にも魚を乗り物としてる奴はいるみたいで、そいつらハンドルとかステップとかつけてたがそいつらみたいにライトとか武装が欲しいんだが・・・」
と周りに話を聞いたのと合わせて提案する。
「あの・・・めっちゃ睨んでるんですけど・・・」
クリーク専属の武装班班長・・・現在はミリタリスタ計画の責任者となっている男は水槽から後退りしつつクリークに尋ねれば
「あぁ、そりゃそうだ。
こいつは闘魚って言ってな、性格は獰猛で動くものと見ればそれが自分よりでかかろうと、ぶつかって鋭い牙と二本の角で粉砕するんだ。
沈めた船は数知れず、噛み砕いた船も数知れず、返り討ちにした人間はそれより多いぞ?多分」
とクリークが物騒な事を言い
「なんておっかないもの連れて来てるんですか!!サイズと写真だけでいいのでこの生き物は連れ帰って下さい!!」
班長は思わず怒鳴り返し
「えー、休暇とるから預けようと思ったんだが・・・」
「お断りします!!」
悲鳴のような声を上げて全力で断る班長にそんなに恐ろしいか?と思いつつマガツノが入った水槽が載った台車をゴロゴロと押しつつ元帥の執務室へ向かうのだった。
時折ギョッとしつつマガツノを見る海兵達を横目に執務室についたクリークはノックを二回。
"入れ"という答えと共にマガツノと共に執務室に入ったクリークはギョッとしたようなセンゴクに
「クリークであります!ただいま帰還致しました!」
と告げればセンゴクはまたか・・・と言わんばかりに頭を抱え
「まぁその魚については今は置いておこう、新世界の哨戒任務ご苦労、動きを報告してくれ」
と諦めたように先を促すセンゴクにクリークは新世界での海賊の動きについて報告を行う
「まず三大海賊についての報告ですが"白ひげ"ことエドワード・ニューゲート。
主に自身のナワバリの見廻りがてら同じルートを回遊しています、基本はモビー・ディック号単独であり時折ルートから外れる事はあるものの主には傘下の船との情報交換等かと思われます。
次にビッグ・マムことシャーロット・リンリン。
万国(トットランド)なる国を作り上げた彼女は明らかに勢力を増しています。
特に彼等の子供である四人の実力者、カタクリ、スムージー、クラッカー、スナックは厄介でしょう。
そして最も注意すべき対象となっている百獣のカイドウですがゲッコー・モリアとワノ国での抗争の後急速に勢力を拡大、ワノ国のトップと手を組んだ模様です。
これにより急速にワノ国の治安は悪化、殆どが勢力下に下っています」
「ふむ、とは言えワノ国は世界政府非加盟国だからよほどのことが無ければこちらから手を出す事はなかろう。
それよりもビッグ・マムの方が厄介だな、国を焼く事も何件かあったと聞いているが?」
「えぇ、残念ながら・・・
それから赤髪の新世界への帰還による混乱は三大海賊においては殆ど見られませんでした。
まぁ三大海賊に混乱が無かっただけで他の有力な海賊は大騒ぎでしたがね。」
「均衡が保たれたのならばそれで良い、全くヒヤヒヤさせてくれる」
「他の勢力については報告書に纏めてあります、こちらをどうぞ」
「あぁ、ご苦労。・・・その魚に関しても報告書に?」
「えぇ、きちんと詳細まで記入しています」
「そうか、では暫くは急ぎの任務も無いしゆっくりするといい」
「では一月ほど休暇を頂いても?」
「む?一ヶ月か・・・どこか他所の海にも出掛けるのか?」
「えぇ、いつも通りファウス島へは向かいますがその後ちょっと空への旅を考えてまして・・・」
「空への旅・・・まさか空島か!?」
「はい、色々と聞いてはいるものの行った事はないですからね、これも何かの経験でしょう」
「空島か・・・。止めはしないがくれぐれも・・・く!れ!ぐ!れ!も!きちんと調べて安全には気をつけて行けよ?これでお前が死にでもしたら笑い話にもならんからな、まぁ大丈夫だとは思うが・・・」
センゴクも最近は任務ばかりだったしまぁ行きたいとこくらいすきに行かせてやるか、と考えたのかクリークに休暇の許可を出して一月の休みに対して人員編成を頭の中で組み直すのだった。
さー!書こうと思ってた空島編!はじめるよー!!
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)