「さて、とりあえず柱をもらっとくかな。やれ、テゾーロ」
「え、いいんですかボス?かなり貴重なものなんじゃ?」
「構わん、遺跡が見つからなかった以上は仕方ない。
とりあえずお供え物しとこう。」
そう言ってクリークは背負ってきたリュックから酒や保存食等を取り出して黄金の鐘の前に立つ。
「シャンディアの灯火・・・だったか?本当に見事な大鐘楼だな。
・・・目的のために勝手に黄金もらいますけど堪忍してください」
そう言ってパンっと手を合わせると頭を下げる。
そして中央のポーネグリフの前に並べていく。
「ほぉ、これが歴史の本文・・・ポーネグリフとやらか、実物は初めて見たな。」
そこにあったのはポーネグリフ。
破壊不能の、空白の100年と呼ばれる歴史の標。
「あ?見るの初めてだったか?」
「まぁな、ところでこれって結局なんなんだ?」
「まぁ俺も詳しく知らんが・・・えーと、古代兵器の在り方が書いてあったり何たりとかだったか?」
「うわ、物騒だなおい」
「くりーくはこのへんてこな文字読めるれすか?」
ふとした疑問をクリークにぶつけるコットンに
「・・・読めると思うか?というか読めるなら海軍にはいられねぇよ、良くてこうだな」
とクリークはそう言って手刀で首をトントンと叩いて見せた。
「物騒れすね・・・」
クリークの姿を見て察したのかそう呟くコットンにまぁあの島ではそんな事無かったろうしな、と思いつつ
「外の世界じゃ珍しくねぇよ、その辺りもちゃんと学んでもらうさ」
そう言ってコットンの小さな頭をつつく。
「ん?おいクリークこの文字もポーネグリフと同じじゃねぇか?」
「あ、ホントですね。追記みたいなものですかね?」
「あぁ、これが例の・・・」
ポーネグリフの横に書いてある古代文字。
原作でも少し出てきてたがこれは過去にかの海賊王、ゴールド・ロジャーが残したものである。
・・・なんて書いてあるんだったか?
「とりあえずカメコで写真でも撮っとくか、テゾーロはその間に柱を回収してきてくれ」
「おう、しかしちょっと勿体無い気もするがな」
そう言ってテゾーロは両側の飾り柱の方へ。
まぁ原作では折れてたし構わないだろう、クリークはそう考えつつ柱がまだある状態の写真をカメコで撮影するとあちこちを撮影するのであった。
「くりーく!貝殻があったれすよ!!」
ある程度撮影が終わってぐねぐねと黄金の形を変えさせるテゾーロを眺めながら待っていると、島雲の周りをぐるぐると飛んでいたコットンがその小さな手に貝殻を持って戻ってきた。
「ほぉ!何かのダイアルか!?」
そんなコットンの姿にクリークはしゃがんで貝殻を受け取るとあちこちを確認する。
「それはわからないれすが・・・」
「破損も無いみたいだな、帰りにパガヤさんにでも見てもらおう」
まぁおかしな話では無い、アッパーヤードが下から飛んできた以上途中で引っかかったのだろう。
可能性としては絶滅危惧種な可能性もある、アッパーヤードが飛んできたのは800年前?だったしな。
「おーい、こっちは完了したぞー」
とテゾーロがこちらへ戻ってきたので話を中断、コットンから受け取った貝殻をリュックに仕舞い込むと立ち上がる。
「・・・なぁこれ鳴らしたら面白いんじゃねぇか?」
そこでふと思いつきそう呟くと
「馬鹿!何考えてんだ!?絶対大事になるだろ!」
「いやボス、辞めといた方が・・・空島の人達はここにこれがあるって知らないんですよね?」
「まぁどっちでもいいれすが音は綺麗そうれすよね」
と約1名を除き猛反対されたので
「・・・んー、天上の歌声という鐘の音、聞きたかった気もするがな」
そう言いつつクリークはゴールド・ロジャーの残したと思わしき文の下に
"D・クリーク参上!!"と塗料で落書きをする。
「何やってるれすか!?」
慌ててコットンが懐から布をとりだしてゴシゴシとこするが
「な!?おちねーれすよ!何で書いたれすか!?」
全く落ちずに怒鳴るコットン。
「ふはははは!技術班特性の特殊塗料だ!特殊な薬剤じゃないと落とせないぞ?本来は道標に使ったりするものだがな!」
「おいおい、不味いんじゃないか?」
そう苦言を呈するテゾーロにクリークは
「はっ、すでに落書きされてんだから変わらねぇさ。
それより行くぞ、神の社とやらにも寄らなきゃいけないんだからな」
そう言って"すでに落書き・・・?"と頭を捻るテゾーロの襟首をがしりと掴むとジャイアント・ジャックへと飛び立つのだった。
鳴らさないけど落書きだけ残してきました、しかも意味深に。
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)