さて、スパンダムはどう動くかな?
それから二日後、クリークの元にとある報告がもたらされた。
世界政府の役人が船大工のトムに接触したというものである。
部下を使って秘密裏に調べさせたがやってきた男の名前はスパンダム。
スパンダじゃなかったかと思いつつ報告書に目を通す。
CP5長官スパンダム。
現CP9長官のスパンダインを父親に持ちあまり良い噂は聞かない男だ。
その性格は身勝手にして自己中心的、身の丈に合わぬ野心を持ち今回の件も自身の出世の為なのだろう。
原作ではCP9長官として出てきており、戦闘力も低く小物ながらもその権力を使って捕まったロビンを救おうとした麦わら一味の前に立ち塞がっていた。
とりあえず彼から目を離さないように指示を出しクリークは考える。
例のバトルフランキーと呼ばれる戦艦群に対しての処置はフランキーが沈んだ表情をしながらも終えた、という報告をアイスバーグから受け取っている。
最も最近は何か吹っ切れたようにBF-35と名付けた船を完成させてとうとう海王類を仕留めたそうだが。
しかし原作で使われた船が武装が使えないとなれば彼がどう動くかだ。
原作では放置されていた小型戦艦で司法船に対して襲撃が行われた。
考えられるものとしては船を使うものの襲撃自体は手持ちの武器で行うというものだがこれはいくらなんでも無いだろう。
スパンダムもそこまでバカじゃないだろうし。
となると次の手は別の犯罪をおこしそれをトムに被せるというものがある。
被せる犯罪は別に重罪じゃなくとも良い、トムの身柄さえ確保してしまえば後はどうとでも彼の権力でできるだろう。
他の手であれば直接トムを誘拐という手もある。
まぁトムは人間の10倍の怪力を持つ魚人だしそれは難しいだろうが。
他にはトムの身柄を抑える事は諦め直接設計図を探すという可能性もある。
後で秘密裏に事務所に護衛をつけておいた方が良いだろう。
となれば話は早い、それぞれに指示を出しクリークは立ち上がり部屋を出たのだった。
そして3日後・・・途中部下とは接触していたスパンダムだが行動を起こさない事に諦めたか?と考えていた頃司法船の来訪の報せがもたらされた。
クリークは直ぐ様マガツノに乗って司法船に向かい裁判長に接触、軽い談笑をしつつ襲撃があるかもしれない、という事を伝えておく。
まさか本気であの船で襲撃しないとは思うが流石にここまで動きが無いと本気でそれをやるかもしれないな・・・
実際スパンダムが大砲の砲撃に当たったという報告は受けているので絶対に無いとは言い切れない。
そして無事に司法船は港に入港、杞憂だったかとクリークが考えているところにその船は現れた。
船体や帆には"BATTLE FLANKY"やら"BF"の文字。
それが何であるかを察したクリークは直ぐ様マガツノに飛び乗ると戦艦群へ。
船からは銃弾が発射されそれらが司法船を襲うもののクリークの
「小断乱舞!」
との手刀による飛ぶ斬撃で簡単に撃ち落とされ、そしてその戦艦群にマガツノが騎乗したクリークごと突っ込む。
いくら小型の戦艦と言えどマガツノは巨体である。
そしてその巨体相応の筋力を有し、その自慢の角でマガツノは戦艦群を次々に航行不能としていく。
そうなると後は戦艦を操作していた人間達は慌てて逃げ出そうとする。
いくつも長銃を背負った全身黒い防水スーツに身を包んだ男達。
ホントにこの手を取ってくると思わなかったのでその策の稚拙さに頭を抑えつつ逃げ出そうとした男達を次々に気絶させる。
纏めてふんじばって船に連行しクリークは再び司法船の元へ。
クリークが船に戻るまでにスパンダムが動いたのであろう、広場には手錠こそされてないものの政府の役人達に銃を突きつけられたトム達3人の姿があった。
おおよそ検討はつく、誰かがあの戦艦群はフランキーが作った物だと言ったのだろう。
それは実際事実な故に彼らはこうして大人しく従ったのだと考える。
そして役人達の中にはいやらしそうに笑う男が一人。
特徴的な鼻に仕立てだけは良い服装の政府の役人スパンダム、彼は疑って無いのだろう、自身の計画が上手く行った事を。
スパンダムくーん、確か君ってエニエス・ロビーの時にロビンを酷い目に合わせてなかったかなー?
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)