さて、ウォーターセブン編もそろそろ終わりかな?
CP5長官スパンダムは心の中でほくそ笑んでいた。
多少の誤算はあったものの自分に砲撃を食らわした小僧が作った船で上手く司法船に襲撃をかけさせる事が出来た。
直ぐに確かめに来るだろう、という考えのもと廃船島で待っていればそこには自分の船が襲撃に使われたのを見たのだろう、のこのこと3人がやって来たので直ぐ様包囲、司法船襲撃の容疑がかかっていると言えば大人しく連行されてくれた。
いくら魚人と言えど世界政府の役人に敵対するほどバカでも無かったのだろう、普通にこちらと敵対してくれりゃ早い話だったのだが・・・と思いつつ司法船の前まで戻ってきたスパンダムだった。
そしてその場で裁判が始まる。
裁判長の司法船襲撃に対する質問がトムに問いかけられるとそれらをトムは一切否認、段々と苛々しだしたスパンダムは
「裁判長!こいつらは自分の船で司法船の襲撃を行なったのは明らか!さっさと捕らえるべきだ!」
「なっ!司法船の襲撃はおれ達じゃねぇ!犯人はてめぇだろうが!!」
そんなフランキーの声は集まった民衆の嘲笑によって遮られる。
「ワハハハハ!!カティ・フラムと言ったか?あの船は君たちの会社で作られたのだろう?それに我々は君たちが廃船島にいた時に捕らえた、よってその罪は明白!!」
そう嘲笑うように言うスパンダムだったがそこに一人の男の声。
「裁判長、一ついいだろうか?」
難しい顔をしていた裁判長に声をかけたのはクリーク。
犯人達を船に連行し戻ってきたので少し時間がかかったがまだ判決は出ていなかった事に安堵しつつ問いかける。
「む?クリーク殿か、いち早く襲撃に気付いてこの船を守ってくれた事に礼を言わせてくれ。
ところでどうしたのじゃ?」
裁判長からの問いかけにクリークは
「いえ、素朴な疑問なのですが、あの小型戦艦群に乗っていたものは捕縛して私の船に連行したのですが何故そこの3人が犯人に?」
と、爆弾を落としたのだった。
「何!?襲撃犯を捕縛したじゃと!?ではトム達は何故?」
自身の部下が捕らえられた事に焦りつつもスパンダムは考える。
確かに襲撃犯が捕らえられたのは痛い、が捕らえたのは海軍だし上手く言い逃れはできるだろう。
そう考えスパンダムは口を開く。
「ワハハ!きっと誰か人を雇ったのでしょう!!そこの海兵、よくやった!
後は"世界政府のCP5の長官であるわたし"と裁判長で話し合うので帰ってくれたまえ」
と自分は世界政府の人間だぞ、という意味を言外に込めて言うも
「いえ、そうは言っても捕らえたのは我々なのでそうも言えないでしょう」
「うるせぇ!たかだか海軍風情が引っ込んでろって言ってんだよ!!」
「そう言いますがスパンダム殿・・・でしたか?我々は犯人を捕らえたので無辜の民がその罪を被せられるのを見過ごすわけには・・・」
尚も言い募るクリークにスパンダムは苛々しつつも流石にこの状態でトムに対し旗色が悪いと感じたのか
「ちっ、そこの海兵!捕らえた襲撃犯の身柄はこちらに寄越してもらうぞ!!」
そう言って別の策をとろうと足早に去ろうとしたところで
「ふむ、スパンダム殿。ではトム達は今回の襲撃の犯人では無いという事ですかな?」
裁判長のその問いかけに
「襲撃犯に関して"我々が"尋問しますので少し待って頂きたい!!」
乱暴に返すと逃げるようにその場を去るのだった。
後はとんとん拍子であった、今回の司法船襲撃未遂は別の犯人である可能性がある為一時保留。
海賊王の船を造った罪に関してはこれまでの功績により不問、無罪とされ3人は無邪気に喜ぶのだった。
それを見て苛立たしげな表情をしながらもコートの懐から小電伝虫を取り出し
「おい、そっちはどうなった設計図は見つかったか?」
と別の策として用意していた部下に問えば
「すっ、すみません!事務所に恐ろしく腕の立つ奴がいまして!!」
「はぁ!?そんなのひっ捕らえて構わん!さっさと設計図を手に入れてきやがれ!!」
「ですが!相手は顔を隠してるものの我々では歯が立ちませ・・・ぐわっ!!」
その声と共に電伝虫は沈黙、何もかも上手くいかない事にスパンダムは地団駄を踏むのだった。
次で終わりそうかな?
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)