サカズキとの会合から数日、クリークの姿はほぼ己の拠点と化しているファウス島へ戻って来ていた。
幸いにも白鉛病の患者達は治療が完了し今は半数ほどがテゾーロとの話し合いでステラ・プロダクションの社員として。
他は身寄りがあるものはその島まで送り届けたり、中にはファウス島の治療施設で働きたいという者もいた為手伝ってもらっている。
最近では病床が多く空いた事から海軍から怪我人や病人が運び込まれるようになっていた。
腕のいい医者が揃っており、白鉛病の治療過程で設備などもかなり整っているのでそこにセンゴク元帥が目をつけ、海軍の一大医療拠点として使用するテストらしい。
白鉛病に侵されながらも完治したトラファルガー夫妻は新たにセンゴク元帥から直々の要請を受け故国、フレバンスの件について若干の蟠りがありながらも"ファウス島海軍病院"の院長と副院長として就任。
医者としてはかなり優れているものの、海軍に関してはからきしなので補佐として医療班の多くが本部から赴任。
クリークとの裏取引を行ったDr.インディゴは薬学医として引き続きこの島に居る事となり、ピュアゴールドを作り出したアシエ博士に関しては"スリムゴールド"の件もありその権利をテゾーロに渡した上で娘のオルガと共にステラ・プロダクションへと異動。
ドクトル・ホグバックに関してはステラ・プロダクションで女優兼コーチとして働くビクトリア・シンドリーのファンという事で再びステラ・プロダクションの専属医師として就職した。
残念ながらコラソンことドンキホーテ・ロシナンテは未だに昏睡状態から目覚めておらず、未だに眠ったままである。
そしてモネとシュガーに関してだが
「ふむ、ドラム王国か・・・」
モネがそう提案してきたのはその日の夜の事だった。
「はい、ルーク先生やホグバックさんからもお墨付きはもらいましたしインディゴさんからも薬学は教わりました。
で、折角なので医療大国として名高いドラムに色々と勉強しに行きたいと思って・・・」
聞けば昨日まではここでルークやレモ達の手伝いをしてこの病院にて働いていたもののクリークがここに来たと聞いて折角なので相談してみよう、と思ったとの事。
モネの医術の腕に関してはルークやホグバック、インディゴから話は聞いている。
流石にホグバックやルークらには及ばないもののなかなかの腕をもち、この島に来た時からの長年の優れた医師達からの教育により応急処置から治療に手術と色々とこなせるマルチドクターとなったらしい。
彼女も既に20歳だしドラムに行くくらい問題無いだろう。
因みにその涼しげな美貌と白衣効果も相まってか彼女に熱を上げる海軍の男どもは意外と多いという噂も聞いている。
しかし彼女一人ならいいが
「うーむ、しかしシュガーはどうするんだ?」
彼女には妹がいる。
まだ12歳なので流石に同行させるのも大変だろうしと考えれば
「えぇ、それについてはレモさんにお願いして面倒も見てもらう事になってます。
娘さんのラミちゃん含むフレバンスの身寄りが無くなった子供達と一緒に勉強をしてもらう予定です」
と、予めこの質問を予想していたのかきちんと答えるモネ
まぁロビンも17歳くらいで独り立ちしたし問題無いとは思うが行先は多くの海賊が跳梁跋扈するグランドライン。
カモメの水兵団による海域を問わない活躍により、一時期よりは数を減らしたものの未だ一般人にとっては脅威となる存在もいる。
「よし、中庭にいくか。
お前がどの程度戦えるのか知りたい、流石にドラムまで一人となると最低でも自身の身を守るくらいの事は出来てもらわんとな」
体力づくりの一環として指導していた事をサボらず守っていれば最低限は動けるだろう。
そう考えつつ提案すれば
「あら、これでもクリークさんの言いつけはしっかり守ってるんですよ?
あ、でも戦うとなると少し準備が必要だから少し待っててくださるかしら?」
そう言ってモネは微笑んで見せるのだった。
明日はモネと一戦ですねー
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)