起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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巨躯で顔がゴツい=普通の子供なら泣きそう


ソルティライチがうめぇ季節になりましたが皆さまお体にお気をつけて


鈍熊上陸 ドンクリーク

開けて次の日

 

オハラ"全知の樹"内部、大図書館館長室

 

特徴的な頭髪の初老の眼鏡をかけた男が一冊の本を読んでいるとゴンゴン!と部屋の扉がノックされた。

 

「博士!クローバー博士!」

 

「どうしたそんなに慌てて、何事じゃ?」

 

「西の海岸に海軍の船が一隻停泊してるんだ、まさかとは思うが念の為に警戒を…」

 

「うむ、至急学者達を集めろ、また調査かもしれんからの」

 

そう言ってこの図書館にいる考古学者達のリーダーとも言えるクローバー博士は読んでいた本をパタリと閉じ本棚に仕舞うとそのまま黙考する。

 

世界文化へ対し数々の貢献を果たした考古学会の権威"オハラのクローバー博士"と言えば学のあるものの中では知らない者はいない程の学者である。

 

そんな彼が警戒しているのは自身を含む学者達が行っている古代文字の解読、歴史の書"ポーネグリフ"と呼ばれる石碑の解読に関してだ。

 

それを解き明かすことによって歴史上で"空白の百年"と呼ばれる歴史の空白を解き明かそうとしている、がただの歴史解明であれば問題は無いのだがこの"空白の百年"については別である。

 

"空白の百年"についての研究あるいは古代文字の解読は世界政府によって重罪とされているからであり、下手すれば死罪も十分にあり得る程の犯罪行為だからなのだ。

 

一般的には古代文字を解読する事により古代兵器の復活が可能だから、という理由であるがここの考古学者達はそんな事はカケラも考えておらずただ失われた歴史の解明、探求の為に研究を続けている。

 

勿論犯罪である事は理解しており見つかったら、捕まったら首が飛ぶ事は覚悟の上でやっているのであった。

 

「此度の海軍艦の訪問、またぞろ何処かで"歴史の本文"を探索する船でも捕まったのかもしれんのう、此処との関連があればそこを基点にこの考古学の聖地であるオハラを潰す気じゃろう」

 

「そう心配しなくても調査で来たと決まったわけじゃ無いんですし…」

 

「じゃと良いのじゃが、とにかくもしも此処に相手が来た場合決して地下室を悟られんようにするのじゃぞ」

 

「もし調査に来たとしても早々見つからないですよ、今までもそうだったんですから」

 

「油断は禁物じゃ、他の学者達にも伝えるのじゃ、地下室には近づかず普段通りにして気取られんようにするんじゃ」

 

 

そうして学者達が緊迫した空気を醸している同時刻

 

村から少し離れた小高い丘の上で

 

「こんにちは、お嬢ちゃん」

 

「おじちゃん誰?」

 

鈍熊が黒髪幼女との遭遇を果たしていた。

 

…少しだけ時間は遡りクリークは西側の海岸へと上陸した。

 

相手は学者達=頭がいい=武力をあまりよく思ってない(偏見)だろうから

こういう時はやはり見た目が大事なのできっちり正装してから向かった方がいいだろう…

 

そう考えたクリークは鎧と棍は置いていき黒の三つ揃いに海軍コート、そして先に2小隊程先行させて全知の樹に向かわせるとまずはニコ=ロビンとの接触に向かった。

 

昨日ロビンの姿を確認した場所へ向かうと確認した時と同じように木に寄りかかり本を読んでいる子供の姿。

 

…なんて声かけりゃいいかな?幼い子供に見ず知らずの大男が声をかける、人を呼ばれてもおかしくない。

 

とは言えいくら考えていても仕方ないので

 

「こんにちは、お嬢ちゃん」

 

としゃがんでから無難な声をかける。本から顔を上げた少女は

 

「…おじちゃん、だれ?」

 

と、こちらをじっと見つめて口を開いた。

 

艶のある肩までの黒髪に飾り気のないワンピース、そして理知的な光を宿す両の瞳。間違いなく幼少時のロビンであろう。

 

あら賢そうな…とか、おじちゃん…とか思うも

 

「おじさんはグランドラインから来た海兵でね、クリークって名前なんだ、お嬢ちゃんの名前は?」

 

そんな考えはおくびにも出さずにロビンだと断定して話を聞く。

 

「ロビン」

 

「ロビンちゃんか、本が好きなのか?」

 

「うん」

 

「難しそうな本だ、読めるのかい?」

 

「うん」

 

「それは凄いなロビンちゃんは何歳だい?」

 

「6さい」

 

「そうか、6歳でこんな難しそうな本を読めるなんて凄いなぁ」

 

「そう」

 

 

会話続かねぇ…、見事に短文で返してくるなこの幼女ぉ!

 

しかし6歳という事はアラバスタの時が28歳だったから…今は原作から二十二年前か!

 

多分28だった筈だけど間違ってたとしても1、2年程度…だよな?

 

「その本はお嬢ちゃんの本かい?」

 

「ううんこれとしょかんでかりたの、それからおじょうちゃんじゃなくてロビン」

 

「…ロビンちゃんは図書館にはよくいくのかい?おじさんは図書館のクローバー博士って人に用があってね」

 

「はかせのおきゃくさん?」

 

「博士を知ってるのかい?よかったら会わせて欲しいんだけど…」

 

「わかった、こっち」

 

そう言って本をパタリと閉じたロビンは立ち上がり全知の樹の方へ歩き出した。

 

偶に道中で"妖怪!"だの"ようかいおんな"だの言われているのを見かけて

 

「さっきから子供達が言ってるのは何の事だい?」

 

「わたしがきみわるいんだって」

 

そう言うと自分の腕をフワリと増やして見せる

 

「へぇ…ハナハナの実か…」

 

「きみがわるくないの?」

 

「別に悪魔の実なんて海軍にいるとそこまで珍しくも感じないからなぁ、カフウ!」

 

「クルルルッ!」

 

バサリバサリと飛んできたカフウを腕に止まらせ

 

「この子も能力を持ってるんだよ、動物だけどね」

 

「わ、わ!」

 

間近で見る事がないからだろうか少し紅潮した様子でカフウをおっかなびっくり撫でる様子は年相応の様子であった。

 

 

 

 




ニコ=ロリン、身長差がえげつない事になってそうだなぁ

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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