起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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うーん・・・分割するかしないかそれが問題だ・・・


神の御山 ドンクリークさん

メロイに送り出されクリークはハムウに頭陀袋に入ってもらうとそれを背負う。

 

あの蝙蝠が物凄く怪しい以上警戒するに越しておく事は無いだろう、ハムウにも海軍という事は伏せておくように伝える。

 

道中は山をぐるりと螺旋状に道が作られ所々に遺跡のような門があった。

 

ロビンがいれば色々分かるのだろうなぁ、と考えながら頂上を目指し走り続ける。

 

暫くすれば頂上に、薄暗い洞窟とその横には金色のピアスをつけたあの胡散臭い蝙蝠。

 

「ヌァーハハハ!来たかあんちゃん!宝はこの奥だせ!!」

 

「…村の方にも巨大な甲殻類が来たがそれも宝の番人とやらか?」

 

「そうだ!おれも感じてたがやっぱりおれが見込んだ通りだな!

 

だがこっから先はそう簡単に行くかな?」

 

「何が出ようと押し通る、少し気になる件もあるしな」

 

そう言ってポーチから小型のランタンを取り出すと火を点ける。

 

入り口に入り足元には石板、何かしら複雑な紋様と文字のようなものが書いてあるがその手の勉強はしていないのでさっぱり読めないが。

 

「ふーむ、古代文字とは違うが読めんな。

 

ロビンでも連れて来てれば話は別だったんだが…」

 

そう考えつつ頼もしい娘のような存在に思いを馳せていると何か硬いものが連続で叩きつけられるような音が耳に響く。

 

音がした方を向けばそこには火花を立てつつ迫ってくる物体。

 

「今度はウニか!!」

 

素早く周囲を見ればあの蝙蝠は姿を消しており背中のハムウにあまり負担をかけるわけにもいかないのでとにかく広い場所に移動するべきだろうと考えそのまま奥へ。

 

「ちっ、迷路になってんのか!!」

 

あちこちに分かれ道があり直感的に進み続ければやがて行き止まりに、迷路になってるのならそこまで壁は薄くないだろう、と叩き壊そうとしたところで思い留まる。

 

遺跡を壊すのは良くない、そう考え見聞色の覇気を使い集中すれば追いかけてくるウニの位置を把握、そしてゴールと思しき迷路の中央にある広間も見つけた。

 

そこに向かいハムウを懐に抱えウニの真横を通り抜ける。

 

そしてクリークは隙間は狭かったがウニの針を何本か折りながら通り抜けると見つけた広間の方に走り抜けたのだった。

 

「ヌァーハハハ!ヌァーハハハハハ!あんちゃん!後一匹だけだぜ!」

 

不気味な赤い光が満ちた広間には蝙蝠の高笑い。

 

中央には高くなった祭壇に頂上には噴水がありその中にある何かしらが不気味な光を放っていた。

 

「おい蝙蝠、アレが願いを叶える秘宝とやらか?」

 

「その通りだあんちゃん!おおっと最後の一匹を倒さねぇと願いは叶えられねぇぜ?」

 

蝙蝠のその言葉に本当の所はどうなんだろうな、と考えつつハムウが入った袋を壁際に、離れざまに小声で

 

「あの蝙蝠が怪しい動きをするか何か異常があれば大声で知らせてくれ」

 

「…わかった、あとあの高笑いは間違いなくあの海賊だ。

 

2年前に村を襲った奴で間違いない」

 

その声にやはり、と思いつつ七星剣を抜き放ちつつ段々と近づいてくる音を待ち構える。

 

そして入り口を塞ぐように現れたのは先ほどの巨大なウニ。

 

不気味なひかりを目に宿したそのウニはそのままこちらに猛然と転がってくる。

 

「さてウニ、あまり振るってなかったから少し試させてもらうぞ!」

 

そのまま七星剣を叩きつければ殆ど抵抗がなくトゲはスパっと斬れた。

 

なるほど少々硬かろうが問題無いようだな、と考えそのまま振るう。

 

握る場所を変えたり両手持ちにしたりして色々試しつつ斬ればある程度の所でウニは完全に沈黙、その不気味な目の光も消えていた。

 

そして

 

「おじさん!!後ろ!!」

 

そんなハムウの声に振り返ればそこには銃口を8つ持った八連装の大型拳銃を構えた頭部の無い骸骨。

 

「ヌァーハハハハハハハ!!助かったぜあんちゃん!!お陰でおれはこうして身体を取り戻した!!

 

ま、頭はねぇがわざわざおれの為にご苦労だったな!」

 

そして肩に止まった蝙蝠が勝ち誇ったように高笑いをする。

 

「なるほど、やはりお前は過去にこの宝を奪いに来た海賊だったか。

 

大方何かしらの呪いで身体を奪われたってところか?」

 

「ヌァハハハハ!その通りだ!そしてそこのガキ!お前確か村の奴だったな!

 

お前の母親がどうしたか知ってるか?ノコノコと一人でやって来たところをこのおれが撃ってやったのさ!

 

守人だか何だか知らねぇが一人でおれ達に勝てると思ってたのか!?」

 

「おれ達と言うにしてはお前一人みたいだがな」

 

「そうだ!アイツら直前になっておれを裏切りやがったんだ!!

 

あぁ・・・今でも思い出すぜぇ?背中から複数の剣で刺される痛みって奴をよぉ!!」

 

その言葉と共に苛立たしげに元仲間のものであろう、足元の頭骨を踏み砕く蝙蝠と骸骨。

 

「ふむ、まぁそれは置いておくが忠告しておこう。

 

それを撃ったが最後、お前にチャンスは無いぞ?」

 

今はまだハムウに危害が及ぶ可能性があるので無闇に刺激したくない。

 

あのタイプは一度撃ったら再装填せねばならないタイプだろう。

 

「ヌァハハハ!強がってんなよあんちゃん!おれはキャプテン・ジョーク!!おれはこの秘宝で更なる力を手に入れやがてこの海を制する男だ!死際に覚えておけ!!

 

じゃあなあんちゃん!そこのガキも直ぐに同じところに送ってやるよ!!」

 

その言葉と共に骸骨の指が引き金を引き八発の炸薬弾はクリークへ真っ直ぐと飛ぶのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




だいたいの敵って勝ちを確信したら口が軽くなりますよね。

そして海のヘソ編もあと少しで終わりですかねー。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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