起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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初期部分の改訂作業を行なっています、具体的には二話を一話に纏める形になっています。

しおりがずれると思いますのでご注意をば

そしていつも誤字訂正や感想、評価等ありがとうございます。


髑髏の影 ドンクリーク

 

ローとの話し合いを終えてクリークはファウス島へ。

 

ファウス島海軍病院で院長を勤めるルークにローからの手紙を渡し事の次第を報告する。

 

するとルークは"あの子が無事で、元気にやっているのならこれほど喜ばしい事は無い、ここに訪れるのがいつになるかは分かりませんが再会の時を楽しみにしておきます"という事であった。

 

補給等をファウス島で終えクリークはテゾーロと話し合いをすべく新しく就航した一大興行船"グラン・テゾーロ"へと向かっていたそしてその道中、シャーロット・アンジェ号は深夜に沖で停泊していた時の事である。

 

クリークが自室にて航海日誌を纏めていると船室の窓にコツコツと何か当たる音。

 

何の音だ?と窓から海面を見下ろすとそこには海面から顔を出して顔を上げる鉄仮面の姿が。

 

その姿を確認したクリークは甲板に向かうと

 

「ようMr.スカル、何事だ?」

 

と声をかける。

 

Mr.スカル…世間では死んだという事になっている奴隷解放の英雄"フィッシャー・タイガー"の偽名である。

 

フールシャウト島にて海軍の騙し討ちに遭い、そして生死の境を彷徨っていた時にたまたま近海にいたテゾーロの船にて深海の歌姫ことマリア・ナボレの輸血で一命を取り留めた。

 

その後事の大きさに困ったテゾーロはこちらに相談、生きていると知られればそれこそまた問題になるとして世間的には死んだ事に、そしてそれ以降は四億の首であるドクロマスクとして奴隷の救助などを行なってもらっている。

 

因みに世界政府からは目の敵にされているが民衆からの人気は高くドクロマスクを称える者もいるようだ。

 

まぁ手配書が覆面を被った姿と言うこともあり偽物も割と出てくるんだがな…

 

「ようクリーク、中将に出世したんだって?そのうち大将も夢じゃねぇんじゃねぇかもな」

 

顔を知られるわけにはいかないので鉄仮面を被ったまま言うスカルに

 

「いやいや、あんなロギアお化けと一緒にするなよ…

 

それよりどうした?こんな所で…奴等の動向でもこの辺りで掴んだか?」

 

何かあったのか?と尋ねれば

 

「いや、スポンサーに挨拶でもしに行こうかと思ってな。

 

因みに奴等ならリュウグウ近海で元気に海賊やってるぜ?しかしいいのか?捕らえなくても」

 

との言葉に納得する、なるほど目的は同じか。

 

「そちらにはきちんと手は回してる、奴等の思想から何をやるかは想像できるし抑えとして魚人達を人攫いから守る名目で海兵を駐屯させているし、ウィリー達にも声はかけてある」

 

「あぁ、確かに奴等はアーロンに対しちゃ畏敬の念を持ってたらしいしウィリーなら丁度いいな。

 

…しっかしアンタの手はどこまで長いんだ?」

 

「ま、海軍中将なら色々とやらなきゃいけない事があるんでな。

 

それでどんどんと手を広げざるを得ないんだよ」

 

「そういや聞いたぞ?一部海兵に過激な考えが広まってるんだろ?大丈夫なのか?」

 

「あぁ、"ブルーマリナー"の事か。

 

公認海賊も七武海も不要、海賊は須らく殲滅すべきなんて言ってるがこっちの戦力も考えてくれって話さ。

 

世界政府にも賛同するものが一部いる有様だが…ま、こちらの手の者も入り込んでるしコントロールもしてある、別に戦意旺盛なのは悪い事では無いしな」

 

「…それなら良いが、くれぐれも気をつけてくれよ?」

 

そう言ってMr.スカルは再び海中へと去るのだった。

 

そして数日後、シャーロット・アンジェ号はオープンを控えた超大型興行船"グラン・テゾーロ"の船内港にあった。

 

「なんとまぁ…こりゃだいぶかかったんじゃないか?」

 

あまりの豪華絢爛さにクリークを含めギンや部下達は惚けたように周りを見回す。

 

周囲はとても明るく、船内に作られたとは思えないようなとても広い空間。

 

ともあれ港に船を停泊させ降り立てばクリーク達を出迎えたのは一人の女性。

 

褐色の肌に赤い髪、メリハリのきいた身体のその女性は

 

「初めましてクリーク中将、わたくし社長秘書のバカラと申します。

 

この度は我が社にお越しいただきありがとうございます、お話はお伺いしています社長がお待ちしていますのでこちらへどうぞ」

 

そう話す女性を見てそういやいたな、と思い出す。

 

「バカラ…だったか、そういや能力者を複数部下として迎えたと言っていたな。お前も能力者か?」

 

「えぇ、わたしもテゾーロ社長にスカウトされた能力者ですわ、よろしくお願いいたします」

 

そう言ってオーバーなアクションで手を差し出すバカラにクリークは

 

「あぁ、では早速案内を頼む」

 

と黒い手袋を嵌めたバカラの手を握り返して後ろに続くのだった。

 

「ボス、まるで一つの街ですね…」

 

建物が立ち並ぶ道中、船の中とは思えないのうな風景にクリーク達は辺りを見回す。

 

「資産の半分を注ぎ込んだとは聞いていたが…こりゃ凄まじいな」

 

予想を遥かに超える状態にクリークは

 

「えぇ、この辺りはメインストリートで食事や買い物が可能ですわ。

 

他にもゴルフ場やレース場などのアトラクション、そしてあらゆるゲームを集めたカジノがございます。

 

そして!あれに見えてきましたのが世界最高峰の七つ星ホテル"ザ・レオーロ"でございます!」

 

と、バカラは巨大なタワーを指し示すのだった。

 

 

 





というわけでグラン・テゾーロの就航です、本格稼働はまだもう少しかかるようですが。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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