起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

231 / 524

改訂作業中です、しおりがずれるかと思いますのでご注意を。




赤熊秘信 ドンクリーク

 

ミョズガルド聖を筆頭に世界政府の役人や海軍のお偉方、一部の有力な海賊や公認海賊なんかのゲストを迎え盛大にオープン式典をやったその日、初日とあってか物珍しさからグラン・テゾーロは多くの人間を迎えた。

 

対応する人員は元・奴隷で助けられたが行き場所が無かったものや元・フレバンスの一部国民、噂を聞きつけテゾーロ自らスカウトしに行った人間の他、採用に対して多くの門戸を開き、厳しい試験と厳正な審査を経て採用された者達…

 

初日とあってか少しばかりあちこちで騒ぎはあったもののすぐ様警備部隊や手隙の海兵達を向かわせ迅速に鎮圧、ゲストがゲストなだけに気が抜けない一日であった。

 

そしてその日の夜、食事を終えてクリークは"ザ・レオーロ"の一室にあった。

 

流石は世界最高峰の七つ星ホテル、その看板に偽りは無くその食事も満足いくものであった。

 

なおクリークの食事を見ていた者は最初はその珍しさに感嘆したような顔をしていたが、次々と減っていく料理に顔が引きつる者も多く、最終的には多くの客が見てるだけで胸焼けしそうという表情をしていたとテゾーロから教えられた。

 

材料なんかも一流所を使ってるんだから加減しろ馬鹿、との事であった。

 

そして食事を終えクリークが戻ってきたこの部屋はテゾーロの好意でワンフロア丸々クリークに与えられた場所である。

 

"色々と"こだわって建設されたそのフロアは侵入者向けの罠や隠し通路、隠し部屋や防音設備に通信設備などのあらゆる設備が整っている。

 

そしてそのフロアの一室、完全防音が施されたその部屋でクリークは電伝虫を取り出し、盗聴防止用の希少な白電伝虫を更に接続しある人物に繋げる。

 

「こちらクリーク、応答願う」

 

『なんじゃ、おんしか。中立地帯っちゅう船は上手くいったんか?』

 

クリークが通信を繋いだのは赤犬大将ことサカズキであった。

 

一応は同期であり、そしてクリークの影響か不明だが表向きはともかく実際は原作ほどの苛烈さは無くなっている。

 

穏健派である青雉大将ことクザンとは"対立している事になっている"為か、海賊に対して厳しい過激派と呼ばれる人間が赤犬陣営は多い。

 

そしてそれを纏める赤犬こそ最も海賊に対して過激…だと思われている。

 

実際のところは清濁合わせ飲む事ができてるんだがな…

 

「どうだ、ブルーマリナーの動きは」

 

『おう、おんしが考えた"蒼き清浄なる海の為に"っちゅうフレーズが良かったのか過激派の面々には広まっちょるわい。

 

わしには誘いが回ってこんと思うちょったら、どうやら発端はわしじゃと思われとるようじゃき』

 

そう、七武海や公認海賊などを快く思わず、海賊殲滅主義を掲げるブルーマリナーと呼ばれる思想はクリークの仕込みである。

 

「なんなら盟主になってくれてもいいぞ?その方がコントロールはしやすいからな」

 

クリーク、サカズキ、クザン、ボルサリーノの四者で話し合いの元に作られた物で命名はクリークである、前世で覚えていたものをそれっぽく流用したようだ。

 

『気は進まんが暴発しても困るけぇのぉ…まぁ過激派を放置しておくよりは首輪をつけてある程度コントロールするっちゅう話し合いには賛成じゃけどな…』

 

自分のキャラじゃ無いとでも思ってるのかあまり気は進まなさそうなサカズキだったが原作を知っている身としては随分と丸くなったなぁ…という思いが大きい。

 

「それだけじゃない、悪行の証拠が無い公認海賊なんかは過激派の暴発という事で処理してもらう事も考えているし、穏健派が広がりすぎて無気力な海軍になっても泣きを見るのは一般民衆だ」

 

別に過激派を纏めるだけが目的じゃないという事は伝えておく、使いようは色々とあるからな

 

『まぁおんしの言いたい事はわかるけぇ今更そこは議論せんわい。

 

ブルーマリナーに関しては元帥が苦い顔しちょるっちゅう話を聞いたが問題ないか?』

 

「あぁ、別に騒動を起こした訳でもなし、逆にこっちの計画が知られる方が厄介だからな」

 

因みにセンゴク元帥やガープ中将は基本的にこちらの行った事は殆ど報告していない。

 

海兵だけで無く上層部にもクザンとサカズキは穏健派と過激派で対立しており、ボルサリーノは中立であると思われているからだ。

 

対立してる人間が裏ではしっかり手を結んでいるというのは知られない方がいいだろうからな。

 

『そう言や新しく七武海に就任した小僧はおんしがスカウトに言ったと聞いたが炎のロギアじゃったか、どうじゃった使えそうか?』

 

新しい七武海という事で気になっていたのか火拳のエースを聞いてきたサカズキに対して

 

「あぁ、公認海賊では無かったとは言えその本質は冒険をメインとする公認海賊に近い考え方だった。

 

海賊王になる、という夢はそれなりにあったようだがあの力で新世界に入っても潰されるのがオチだったろうな。

 

今はどっかの島で覇気を習得するべく特訓をさせているが…一度あっておくか?」

 

とその人となりを伝えておく、原作みたいになったら何もかもパーだしな。

 

『いや、行かん方が賢明じゃろう。

 

一応わしは七武海や公認海賊を快く思っちょらんブルーマリナーじゃと思われとるけぇの』

 

「まぁどっかで顔を合わせる事もあるかもしれんが…くれぐれも焼き尽くしたりするなよ?」

 

ふと原作を思い出してそう言えば

 

『おんしはわしを何じゃと思うちょるんじゃ、確かにメラメラはマグマグの下位互換じゃという噂は聞いちょるが態々手を出す理由が無いじゃろ』

 

と冗談だと思っているのだろう、そう返事をするサカズキにまぁこれなら原作通りにはならないだろうとクリークは考えるのだった。

 

 

 

 





ブルーマリナー盟主 サカズキ

合言葉は"蒼き清浄なる海の為に"

なお命名はクリーク、前世の記憶を元にそれっぽく名付けてスローガンを作った模様

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。