起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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前話が誤字によりガープがフーシャ村から海賊王目指して船出した不具合、鎧袖一触とはこの事だろうか。

この話から麦わら一味の目線が多くなると思います、麦わら一味の特徴を掴めていない描写があるかもしれませんのでご了承下さい。

改訂作業中につきしおりは最新話より一つ前にお願いします。



原作開始
麦藁の海賊


「んー?コーニン海賊?どっかの海賊か?」

 

「だ・か・ら!!公認海賊!!なんで海賊やってるくせに公認海賊を知らないのよ!!」

 

羊を象った船首に麦わら帽子をかぶったドクロをもつキャラベル…高い操作性を持つ小型の帆船の甲板にて一組の男女が言い争いをしていた。

 

彼等はつい先日旗揚げしたばかりの新米海賊である。

 

少年の名前は"モンキー・D・ルフィ"、この船の船長であり、世にも珍しい悪魔の実の能力者、そして最近"海賊王になる"という夢の為に故郷を船出した少年である。

 

そして少女の名前はナミ、自称海賊専門の泥棒であり同じ海賊の方が対象に潜り込みやすいと判断してルフィ達と一時的に手を組んだ優れた腕を持つ航海士だ。

 

「そうは言ってもなー、ぶっ飛ばしたらいいのか?」

 

「だから海賊の名前じゃなくて制度の名前なの!あーもう、何であたしこの船に乗っちゃったんだろ…」

 

言い争いをしているというのは語弊があった、どうやら黒髪で麦わら帽子をかぶったルフィに橙色の髪を持つナミが何やら必死に説明している模様だ。

 

「おいルフィ、おれが海賊旗作った時に説明しただろ?このまま掲げれば海軍から追われる事になるかもしれないって。

 

どうだ、今からでもこのおれに船長を変わらないか?そうさおれこそキャプテーン・ウソ…」

 

「ウソップちょっと黙ってて」

 

横から口を出した鼻の長い少年はウソップ、つい先日この一味に加わった少年で色々と嘘をつくのが玉に瑕だがその狙撃の腕はとても優れた狙撃手だ。

 

そんなウソップの言葉をナミに途中で止められたが。

 

「いい?公認海賊と言うのは海賊をやっていく上で必要な海賊旗を掲げるのに必要な制度なの。

 

海賊旗を掲げるだけで一律10万ベリーの罰金になる事は知ってるわよね?」

 

公認海賊について一から説明しようとまず大前提を話すナミだったが

 

「知らん!」

 

と、この船の船長でもあるルフィ言葉に頭を抱える。

 

「ちょっと!ゾロ!アンタもなんとかこの分からず屋の船長に言ってやってよ!!」

 

ナミは説得の援軍とすべく名前を呼んだ青年は我関せずとばかりにイビキをかきながら寝ているのみ。

 

ゾロと言う名のこの青年は最初にルフィと手を組んだ人間で、元は名の知れた賞金稼ぎという過去を持つ凄腕の剣士である。

 

「おいおい落ち着けよナミ、うちの船長はちゃんと説明しなきゃ理解しないって、あと小難しく説明してもわかんないだろ?」

 

それもそうだ、とナミは気を取り直してルフィに説明を続ける。

 

「あーもー…説明を続けるわよ?公認海賊というのは海賊旗を掲げても海軍に追われない制度の事よ。

 

勿論街や商船を襲ったりすれば違法海賊として海軍に追われる事になるけど普通に冒険や宝探しするだけなら海軍に追われる事はないわ。

 

アンタがこの前戦ったキャプテン・クロも公認海賊を隠蓑にしてたけど商船の襲撃がバレて賞金首になったらしいわ。」

 

前回戦ったキャプテンクロを例に説明すれば

 

「公認海賊を隠蓑に襲撃行為って怖いもの知らずだな…なぁナミ、確か公認海賊で違法行為やると大佐クラスが出張ってくるって噂じゃなかったか?」

 

とウソップの質問、なんでも公認海賊でありながら商船や一般の街の襲撃などを行うと本部大佐クラスが派遣されてくるという噂を小耳に挟んだ事があるからだ。

 

「さぁ?あたしも詳しくは知らないけどその前にクロは海軍に捕まったらしいわ。

 

…最もそれは偽物で本物は捕まったフリをしてあのお嬢様のもとに転がり込んでたわけだけど」

 

「あいつは仲間を大切にしない奴だ、おれはキライだ」

 

前回の戦った相手を思い出したのだろう、ルフィは敵味方問わず無差別に攻撃する男を思い出して憮然とした表情。

 

「ルフィ、とりあえずそれは置いといて説明を続けるわよ?

 

公認海賊になるには最寄りの支部に言って申請すれば審査と面談の上でなれるわ、はっきり言ってこのまま海賊を続けるんなら絶対に公認海賊になるべきよ?」

 

「最寄りの支部って言ってもその支部で何かエラソーなやつぶっ飛ばしたぞ?」

 

そのルフィの言葉にナミは

 

「そうだった…東方方面軍の支部で暴れたってこの前言ってたわね…。

 

…ホントなんであたしこんなのに協力関係とりつけたのかしら」

 

自分がルフィとゾロに出会う前の話を聞いた時に言っていた事を思い出し協力関係を組んだ事に若干の後悔をするナミ。

 

「にしし、気にすんなナミ!おれは航海士がお前で良かったと思ってるぞ!!

 

ナミがいなきゃ目的地に着く事すらできなかったしな!」

 

そんなナミの事は気にせずに朗らかに笑いながら言うルフィ。

 

「黙らっしゃい!何で海に出る人間が航海術の一つも持ってないのよ!!

 

とにかく!申請する場所についてはこのあたしにアテがあるわ。

 

だからルフィ、公認海賊になりなさい。公認海賊になれば海軍や賞金稼ぎに追われる事も無くなるわ、道中の安全は確保できるわよ?」

 

と、公認海賊になるメリットを説明するナミであったが

 

「んー…なぁナミ、それってやっぱ本当の海賊じゃねぇよ。

 

人様から自由を保証されて海賊をやるってのは何か違うんだよな、シャンクスも絶対そう言うと思うんだよ」

 

と昔に想いを馳せながら言うルフィ。

 

「シャンクスって確かアンタにその帽子をくれたっていう人?かなり有名らしいけど…」

 

「あぁ!おれはいつかシャンクスにあってこの帽子を返さなきゃなんねぇんだ。

 

あの時おれは何も出来なかった所をシャンクスに助けられた、だからおれは立派な海賊になってシャンクスに会いにいくんだ!

 

その為にはそのコーニン海賊ってやつになるわけにはいかねぇ、海賊は自由なんだ、そのコーニン海賊ってのは自由とはおれには思えねぇ」

 

と、強い決意で断言するルフィ

 

「ねぇルフィ、別にずっと公認海賊でいろってわけじゃないのよ?もうちょっと準備を整えて戦力が整ったら公認海賊を脱退するって形でも…」

 

「ヤダ」

 

「おいナミ…多分言ってもムダだぜ?多分テコでも動かないぞこの船長」

 

尚も言い募るナミであったがルフィの否定と、ウソップのその言葉を聞き説得は無理そうかな…と思いつつ

 

「はぁ…どうか、どうか道中で襲われませんように…」

 

と名前も知れぬ神か誰かに祈るナミであったが

 

「にしししし!大丈夫だってナミ!襲ってくる奴がいてもおれ達がぶっ飛ばしてやる!!」

 

そう言いつつ握り拳を作り"任せろ!"とでも言わんばかりに両手を打ちつけるルフィ。

 

「確かに腕は立つのよね、腕は…」

 

と戦う所を見てきたのでその戦闘力は認めているのだろう、頭を押さえながらそう言うナミであった。

 

 




時系列的には麦わらの一味はシロップ村でキャプテンクロを撃破、狙撃手としてウソップが参入した海賊マークを作った後になります。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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