起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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皆様誤字訂正、感想、評価等ありがとうございます。

現在改訂作業中ですのでしおりは最新話より一話前にお願いします。


海軍の乱入

 

海軍大尉のフルボディとバラティエのコックである決闘の決着はしばらくするとお互い中々にやるな、と友情でも芽生えたのかお互いに謝罪し合う事で決着はついた。

 

「数日中に海賊旗はおろしておけよ、じゃないとまた罰金とられるぞ?」

 

と忠告するフルボディを他所にルフィを見てないところで舌を出してフルボディ達は去って行った。

 

そしてサンジとフルボディの戦闘を見ていたルフィはスカウトするターゲットを定めたのか早速とばかりに声をかけに行く。

 

そしてその後更にサンジの料理を食べた一行は腕も確かという事でサンジに対して連日、猛攻勢をかける。

 

サンジはナミからの攻勢にデレデレしつつも流石に自分の事情から海賊になる気は無い為それを断っていた。

 

…オーナーを勤めるゼフからは"いい機会だから海賊になっちまえ"などと言われる始末。

 

とは言えサンジもそう簡単に肯けず事態が動いたのはそれから3日後、バラティエは開店準備を、麦わらの一味は停泊していたゴーイング・メリー号にいた時の方である。

 

それは乗せてもらっているという事で見張りを行なっていたジョニーの声で始まった。

 

「あ…あの赤い海軍マーク!カモメの水兵団の船じゃねぇか!!

 

ルフィの兄貴!!直ぐに海賊旗を下ろしてください!!赤カモメの船がこっちに来てますよ!!」

 

とジョニーは悲鳴のような声を上げるが

 

「んー?赤カモメ?何だそれ?」

 

とルフィは気のない返事に、ゾロはまた壁によりかかりイビキをかいている。

 

「バカっ!!あんた何で海賊になるって言ってるくせにカモメの水兵団を知らないのよ!!」

 

「カモメの水兵団って言ったら確か海軍のベテラン部隊だったか?」

 

ウソップのその言葉に

 

「あぁ、アンタもその程度しか知らないのね…

 

いい?カモメの水兵団は主にグランドラインを中心にたまに東西南北の海を巡回しているわ。

 

しかも本部の海兵達、その中でもスゴ腕揃いで構成されているから一般の海兵よりかなり強いわ。

 

だからあの"赤い海軍マーク"!アレを見たら全力で逃げるのが海賊の間では常識なのよ!?」

 

「…赤い海軍マーク?」

 

ナミのその言葉と共にあまり気にして無かったルフィがその船を見れば目に写るのは"過去に見た記憶のある"真紅に染まる海軍のマークを見て顔色を変えた。

 

「おいルフィどうした?」

 

雰囲気の変化に気付いたのかウソップがそう尋ねるも

 

「…いや、何でもねぇ。それよりもナミ、やっぱ見つかると不味いか?」

 

「当たり前でしょ!?アイツらは今までにも沢山の海賊を捕まえてきたのよ!?」

 

「ゾロ、おきろ!ウソップも手伝ってオールを漕いで船をレストランの裏に回してくれ、帆をあげてないならまだこっちが海賊とはばれてねえ筈だ」

 

直ぐ様指示を出すルフィにナミは意外な物を見るような目で

 

「…アンタがその選択をするなんて意外ね、やっぱカモメの水兵団に何かあるの?」

 

と聞く。

 

「…昔ちょっとな、でも周りに海賊は見当たらねぇし何しに来たんだアイツ等」

 

とゴーイング・メリー号をバラティエの影に隠しつつ話し合うナミとルフィ。

 

「…とりあえずバラティエに様子を見に行くわよ。

 

ウソップとそこの賞金稼ぎコンビは船を見張ってて!ゾロとルフィはあたしと一緒に来て、奴らの狙いが何なのか確認するわよ!…流石に食事をしに来ただけなんて事は…無いわよね?」

 

そしてナミのその推理は正しかった。

 

開店準備を行なっていたバラティエに踏み込んできたのは背中に赤い海軍マークを持つ部隊。

 

代表者らしき海兵が何事か、と出てきたオーナー含めたコック達に

 

「私は海軍独立遊撃隊のユキムラだ、少将を務めさせてもらっている。

 

今回はこの海上レストランのオーナーである男に少し話があって来たのだが…貴方がここのオーナーでよろしいか?」

 

長い茶色のくせっ毛を持ち、腰には日本刀。

 

そして背中に赤い海軍マークのコートを羽織ったその男は自らを少将だと告げオーナーであるゼフと話をしに来たと告げる。

 

「…オーナーはおれだが何の用だ?」

 

赤い海軍マークで察したのだろう、ユキムラの言葉にゼフは警戒しつつも答えれば

 

「貴方が数年前に海難事故で亡くなった"赫脚のゼフ"というのは事実ですか?」

 

と直球での質問。

 

流石に何の確証も無くここまで来たとは考えづらい為ゼフ

 

「…だったらどうした、今更捕まえに来たのか?」

 

そして

 

「場合によっては…貴方を連行をさせて頂く」

 

と腰の刀に手をかけるユキムラ。

 

それを窓の外から見ていたナミは

 

「赫脚のゼフ…数年前に亡くなった筈の海賊ね。

 

ここのオーナーが元海賊でカモメの水兵団はそれを知って事情聴取に来たってとこかしら?」

 

と側にいたルフィに教える。

 

「なるほど、なら今のとこは大丈夫だな」

 

ナミのその言葉にルフィは安堵した様子だったが

 

「カモメの水兵団のユキムラ…まさか"千人斬り"のユキムラか!?」

 

ゾロは少将であるユキムラという名を知っていたのか驚いたように目を見開く。

 

「しっ!もうちょっと様子を見るわよ…」

 

ナミのその言葉と共にそっと窓から中の様子を伺う三人であった。

 

そして

 

「いきなり何だよテメェら!クソじじぃは連れて行かせねぇぞ!!」

 

その言葉と共に一人の男がユキムラのオーナー・ゼフの間に立ち塞がった。

 

片目を隠した金髪に黒いスーツのその男は敵意を見せる目でユキムラ達カモメの水兵団を睨みつけるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





ユキムラ:千人斬りの異名を持ち原作では頂上戦争の時に登場、コビーを救ったものの海賊に斬られた。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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