起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

238 / 524

皆様いつも誤字訂正、評価、感想等ありがとうございますー

現在改訂作業中ですのでしおりは最新話より一つ前にお願いしますー。


剣士の誓い

 

決着がつき、ミホークがゾロに対して宣言を行った。

 

「…あの鷹の目にあそこまで言わせるとは、これはわたしもうかうかしてられんな」

 

自らも剣士である故か鷹の目と海賊狩りの戦いに何かの感銘を受けたのだろう、次の世代が育ってきていると感じるユキムラ。

 

「あの鷹の目って男…多分ベルメールさんよりも…じゃなかった!ゾロ!大丈夫なの!?」

 

自分の敬愛する保護者を思い出しつつも中断し、慌てて自分の仲間の元に向かうナミ。

 

「どうして…どうして自分の夢にあそこまで愚直になれるんだ…」

 

何かを気に入らないかのように見下ろすサンジ。

 

そして決闘を見て鷹の目の言葉に驚くゼフや騒ぐウソップ、自身の兄貴分を心配してして駆け出そうとするヨサクとジョニー。

 

そしてミホークに相対したルフィは

 

「小僧、貴様は何を目指す?」

 

というミホークの問いに

 

「海賊王」

 

とだけ返し、それを聞いたミホークはクツクツと小さく笑う。

 

「タダならぬ険しき道ぞ?このおれを超える事よりな…」

 

「知らねぇよ!これからなるんだからな!!ってゾロ!ゾロは大丈夫か!!」

 

とミホークに対して舌を出し、直後そんな事やってる場合じゃないと胴を袈裟斬りにされたゾロを心配するルフィ。

 

そのタイミングで横になったゾロが残った一本の刀…"和道一文字"を天へ突きつけた。

 

「ル…ルフィ…聞こえるか?」

 

「あぁ!聞こえてる!無理すんじゃねぇ!」

 

「不安にさせたかよ…おれが世界一の…剣豪に"くらい"ならねぇとお前が困るんだよな…!!…ガフッ!」

 

「君!あまり喋るな!!重要な臓器は無事とは言え重症なんだ!!」

 

「あまり喋ると身体に響く!医療班を急がせろ!!」

 

喋るゾロを嗜める海兵達であったがそれでもゾロは大事な事を言うべく力を振り絞る。

 

「おれは!もう…二度と敗けねぇから!!

 

あいつに勝って大剣豪になる日まで…絶対にもう!おれは負けねぇ!!

 

文句あるか!海賊王っ!!」

 

そんなゾロの叫びにルフィは

 

「しししっ!ないっ!!」

 

と返すのだった。

 

「いいチームだ…また会いたいものだなお前たちとは…

 

千人斬りのユキムラ!おれは今回満足した!貴様の剣技はまた次の機会に見せてもらうとしよう!」

 

ミホークはゾロの言葉にニヤリとしつつ大音声で告げ去ろうとするが

 

「鷹の目のミホーク!今回わたしを追ってきて攻撃しようとした件は政府に報告させてもらうぞ!!

 

というか違法海賊も公認海賊も、そして海軍まで一緒くたに腕の立つ剣士がいれば勝負をふっかけるのをやめる気は無いのか!!」

 

ユキムラのその言葉にミホークはフッと笑うと背中に背負う最上大業物12工が一振り、"夜"を引き抜くと大きく海に斬りつけた。

 

それにより起こった海煙に目を瞑り、一同が再び目を開けた時にはミホークの姿は小船もろとも居なくなっていたのだった。

 

そしてゾロは直ぐにユキムラ達が乗って来た船であるシャーロット・アンジェ号へと運び込まれ治療を受ける。

 

無事に治療は終えたものの、数日は安静にした方がいいだろうという軍医の見立てによりまた暫く麦わらの一味はこの辺りに滞在する事が決定したのだった。

 

「所で君、先ほどあの少年が海賊王云々と言っていたが君たちは海賊なのかな?」

 

「ギック!!あは…あはははは…」

 

「…どうもあのキャラベルタイプの船が君達の船みたいだが髑髏に麦藁の海賊旗が掲げてあるな」

 

「あはははは…罰金ならこの前ちゃんと払いましたよ?」

 

笑って誤魔化そうとしたが海賊旗を掲げている以上言い逃れはできないだろう、船は裏手に隠したまま来ればいいのになんでウソップもヨサクとジョニーもノコノコと出てくるのかしら…とゴーイング・メリー号の甲板で右往左往する三人を尻目に後でとっちめてやる、と握り拳を作るナミに

 

「罰金の領収控えは…あぁ、ちゃんと持っているな。

 

という事は公認海賊でも無いのか、髑髏に麦わら…特に報告は上がってないな」

 

「そりゃあそうよ、海賊旗作ってまだ一週間も経ってないんだから」

 

部下から渡されたファイルをめくりつつ確認するユキムラに胸を張って答えるナミ、というかルフィ達が方面軍支部で暴れた件については旗を掲げていなかったからだろうか、犯人だとはバレてはいないのだろう。

 

そんな年齢不相応な胸を張るオレンジ色の髪の少女にユキムラは少し思案して

 

「ならこれを渡しておこう」

 

と懐から一枚の紙を取り出してナミに渡す。

 

「…これは?」

 

名前や年齢、性別等の個人の欄の他に船の種類や外観、旗のイラストなどを書く欄が見てとれる。

 

「公認海賊の申請用紙だ、代表者がこれを書いてこの先どこかの支部で提出して審査と面談を受けなさい。

 

合格すればシリアルナンバー入りの公認海賊旗を発行してもらえるから海賊旗を掲げる時には必ず公認海賊旗を掲げるんだ、いいね?」

 

と、ユキムラは念を押す。

 

「公認海賊旗…あぁ、青十字の旗の事ね。…因みに急に捕まえたりしないわよね?」

 

書類を受け取りジリジリと後退しつつ言う少女だったが、その姿にユキムラは軽いイタズラ心で

 

「何だ?何か違法行為でもやっているのか?そうであれば遠慮なく我らカモメの水兵団が君たちを捕らえさせてもらうが…」

 

と軽く脅してみる。

 

「いえ!何もやってないですよ!?じゃあ少将さんもお仕事頑張ってくださいねー?あははははー!」

 

スザッと後退り早口でそれだけ言うとダッシュで逃げていく少女にユキムラは"少し脅しが効きすぎたか?"などと考えるのであった。

 

最もナミがその時思っていたのは

 

"方面軍支部でルフィ達が暴れたのは秘密にしておこう"、というものと

 

"カモメの水兵団が襲ってくるなんて冗談じゃ無いわ!確かベルメールさんの古巣の筈、要するに化け物だらけって事じゃない!"、という二つの事柄であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





というわけでゾロ対ミホーク戦これにて終了、次話からクリークがいないので大きく話が変わりますがご了承お願いします。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。