というわけで親切心(余計なお世話)で麦わら一味には試練を受けてもらいましょう。
フードの男は変声機のスイッチを入れ頭部を完全に覆うヘルメットを装着、そして上からは再びフードを被って地上5階からそのまま地面に降り立った。
まるで爆発でもしたかのような衝撃と共に降り立った乱入者は騒ぐ周りを他所に土煙が晴れるのを待ちルフィの方を向くと
「モンキー・D・ルフィ、貴様を排除する」
まるで抑揚の無い不気味な声で告げるとそちらに進もうとする。
「なんだテメェっ!!」
咄嗟に対応しようとしたアーロンだったが直ぐ様首裏に手刀を入れられた事により沈黙
続いてはベルメールが剃を用いて高速接近、黄金銃をこちらに向けて発砲した。
「ルフィ!何アイツ知り合い!?」
「いや!あんな不気味な奴知らん!!」
ナミがルフィに聞いてる間にもベルメールと乱入者の争いは激しさを増し
「アンタ達!ちょっと逃げてなさい!!こいつ、かなり強いわよ!!」
簡単に銃弾が弾かれた上に戦闘が長引いているからだろう、ナミを含めた麦わら達にそう叫ぶ。
「逃亡は推奨しない」
「ぐっ…きゃあぁぁっ!!」
その言葉と共に先程までと違い乱入者の腕がまるでかき消えたかの如く動きベルメールはその小柄な身体を大きく吹き飛ばされた。
「ジェット・パンチ…モンキー・D・ルフィ、貴様を排除する」
邪魔者は消えたとばかりに再びルフィに向かう乱入者だったが
「必殺・三連火炎星!!今のうちにナミのかーちゃんとサメ男を!!」
「わかった!ヨサクとジョニーも倒れた魚人達を頼んだ!」
ウソップが時間を稼ぐべく放った特殊な弾によりマントとフードが炎上、その隙をついてナミはベルメールの元に、ルフィはアーロンの元に、ついでにヨサクとジョニーは一味が破った魚人達を大慌てで移動させる。
そしてゾロとサンジはそれぞれ乱入者に対応出来る様に、と相対しながら
「燃え尽きたか?」
「いや、そう簡単にゃいかねぇだろ」
ゾロの懸念通り火勢が衰えてきた中に動く影、一言で言えば赤い全身鎧の男。
「脅威対象と判断、排除する」
そして乱入者は手のひらをウソップの方へ向けると何をする気だ?と訝しむゾロとサンジを他所に、その手のひらからは"光線"が発射されたのだった。
「なっ!ウソップ!!大丈夫か!?」
「ビームだと!?こいつ、能力者か!!」
予想外の攻撃に驚きつつもウソップを心配し早急に乱入者を片付けるべきだと判断したサンジは胴体に向け全力で蹴りを放つも
「ぐっ!?こいつの鎧、タダの鉄なんかじゃねぇ!馬鹿みてぇにかてぇぞ!!」
と、大した痛痒すら与えられず
「なら関節を狙えばいいだろう!!」
ゾロは防御が薄いと思われる膝の裏に向かって刀を振るうも金属音と共にその斬撃は途中で止まり、そしてお返しとばかりに乱入者は宙に浮かびゾロとサンジに両手を向けると
「なっ!今度は浮いただと!?」
「くそっ!またビームか!!」
今度はビームでは無く手首を折り曲げる事によって現れた銃口、そこから銃弾の雨が降り注いだ。
「メタルレイン」
「こんなもので!!」
「くっそ!浮かんでるのが厄介だな!?」
何とか乱入者を攻撃しようとするゾロとサンジだったが相手が宙に飛んでいる上に時折銃弾の雨が降ってくるとあって攻めあぐねていた。
「ゾロ!サンジくん!!大丈夫!?」
「ゾロ!サンジ!なんださっきのビーム!!」
そんな折に戻ってきたのはナミとルフィの姿
「ナミさん!お母様は大丈夫でしたか!?それからルフィ、あのビームはおれも知らん!」
「大丈夫、気を失ってただけよ。それよりもアイツ何なの!?」
ナミのその言葉にゾロとサンジは
「わかんねぇ、少なくともあの鎧みたいなのはちょっとやそっとじゃ壊せそうにねぇな」
「それから見ての通り宙を飛んでる上にビームを掌から発射したり銃弾を撃ってきたりするんだ、多分何かの能力者だと思うぜ?」
「ビーム発射したり空飛んだらするんだろ!?ならアイツはぜってーロボだって!…所でウソップは?」
「あぁ、アイツならさっきから建物の影で動けなくなってる、多分ビームがあるから出るに出てこれねぇんだろ」
飛び回る乱入者の姿をナミはじっと見て
「…足の裏と背中から何らかの推進力が発せられてるみたいね、どのくらい硬いの?」
飛行が能力によるものでは無いと見抜き何とか地上に落とせないか、と確認をするも
「おれが全力で蹴ってもビクともしなかったぜ?たかだか鎧一つと思ったんだが…」
「蹴りがあめぇんだろ、後関節も駄目だな、何らかの対策をしてやがる」
との無情な答え、トゲのあるゾロの言葉にサンジは蹴り掛かろうとするも
「はいストップ、でルフィを排除するとか言ってたけど本当に知らないのね?」
「おぅ、見るのも初めてだぞ!」
そこらの瓦礫の影に隠れながら四人が相談をしていると
「対象発見、排除する」
宙を飛んでいた乱入者がこちらに両手を向け今度は手のひらからでは無く親指以外の八本の指からレーザーを射出、細かに分かれて飛んでくるそれにそれぞれがダメージを負いつつも何とか退避しようとしたところで
「脅威対象、ロロノア・ゾロを排除する」
それと共に空を飛ぶ勢いを増し、乱入者は両の拳を前に突き出し血が滲んだゾロの胸部をまともに打ち抜いた。
「ゾロぉっ!!」
「不味いわ!さっきもハチのバカに攻撃されたのに!!」
元々ハチに攻撃を受け傷が開きかけていたところに今回の攻撃、包帯への血の滲みが加速度的に速くなりゾロは膝をつく。
「バカ剣士!下がってろ!!」
更に追撃をかけようとした乱入者にサンジは蹴り砕けないまでも動きを逸らすくらいならできる筈、ということで先ほどナミが言っていた推進力…脚に向かって蹴りを放つも
「障害を排除する」
こちらから蹴ると同時に蹴り返された事によりバランスを崩し、更に足を掴まれ地面に叩きつけられた上に
「ぐあぁぁぁあっ!!」
脛を踏み抜かれた事により長年かけて頑丈に鍛えてきた筈の骨が折れるという重症。
更についでとばかりに乱入者は塀に向かって両手からビームを放つと
「ぎゃあぁぁぁぁあ!!!」
その悲鳴にルフィがそちらを見ると吹き飛ばされるウソップの姿
「こんにゃろよくも!!ゴムゴムの銃弾っ(ブレット)!!」
続け様に倒されたゾロ、サンジ、ウソップの姿にルフィは絶対にぶっ倒す、と考えつつ乱入者に殴りかかり
「ルフィ!ゾロ達は任せて!」
ナミは咄嗟にそう声をかけると気を失ったゾロや痛みに呻くサンジの元へと駆け寄るのだった。
乱入者…一体ダレナンダー()
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)