起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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スカイリムたのちぃ。

因みにアピスは調べても年齢がわからなかったので13歳くらいとしています。


竜の願い ドンクリーク

 

「…間違いなくE8支部の艦隊だな」

 

小高い丘から港の方を確認しつつアピスを小脇に抱えて森に入る。

 

「まさか海軍の艦隊まで出てくるなんて…あっそっち右ね」

 

山道を進み、崖を越え…しばらく進んだあたりで山の裏手に出るとそこにあったのは一つの洞窟。

 

「…ギン、表で見張っててくれ。もしE8支部の海兵が来たら多少手荒にやっても構わん」

 

「了解です、ボス」

 

万が一の為に見張りをギンに任せてアピスとクリークは洞窟の中へ。

 

しばらく進めば

 

「竜じぃー!大丈夫ー?」

 

「こりゃまた…いや信じて無かったわけではないがなんともデカいな…」

 

そこにいたのは緑色の羽毛を持ちくちばし?を持つ巨大な体…

 

「こっちはクリークおじさんだよ、海軍がね竜じぃを狙ってるみたいなの。

 

うん、そう。んでこっちのクリークおじさんが竜じぃを故郷に返してくれる手伝いをしてくれるって!!」

 

成る程心が聞こえるというのはこういう事か、鳴き声が無くても相手と喋れるのか…

 

「随分と年老いているようだな…弱っているのか?」

 

「…竜じぃ、いつも言ってたんだ。故郷に戻ればきっと元気になるって。

 

今は飛べなくなるほど弱ってるけど故郷に…ロストアイランドに帰ればきっと元気になるわ!」

 

アピスのその言葉にクリークはいくら千年竜と言えど寿命はありそうだが…と思いつつも

 

「わかった、しかしロストアイランドか…情報が少なすぎるな。

 

島を探すにしてもここから竜じぃを連れ出さにゃならんだろう、…さてどうしたものかな」

 

と、具体的な手段を考えていると洞窟の外から争う音が聞こえてきた。

 

「ギン!海兵か!!」

 

直ぐ様表に出るとそこには銃を構えた複数の海兵、そして中心には海軍コートを羽織った男性とその横には細身にグレーのスーツに細いサングラスをかけた男。

 

「見つけたぞ!まだ仲間がいたとはな。そこの少女をこちらに渡せ大男!」

 

海軍コートの男性…ありゃ少佐クラスか、と考えつつそっとアピスを後ろに庇い

 

「おーおー、正義の海軍サマがこんないたいけな女の子一人を大勢で追い回して…"事情は知らん"がこの少女が一体何したってんだ?」

 

と洞窟から注意を逸らす意味も込めて挑発すれば

 

「黙れ!我々が探しているものをそこの少女が手がかりを持ってる可能性があるのだ!一般人は引っ込んでいろ!」

 

成る程一般人か…、一般人と確信していながら武器を向けるとはな…

 

「へぇ…その為に艦隊まで引っ張り出して、守るべき市民に銃を向けるね…

 

貴様それでも海軍の…しかも佐官か?聞いて呆れるただの海賊と一緒じゃねぇか!」

 

「なっ…我々が海賊だと!訂正しろ!!」

 

「事実を言ったまでだ、海賊じゃないってんならさっさと帰って海賊でも捕まえてろ!守るべき市民に武器を突きつけるとは何事だっ!!」

 

「フン、下らない…。

 

少佐、娘は見つかったのだいつまでもこんな奴らに構っているべきでは無い、さっさと撃て」

 

クリークと少佐が言い争っているとそこに入る一つの声。

 

「お前は?海軍の人間じゃないようだが…」

 

「あぁ、ワタシは旋風のエリック。ネルソン・ロイヤル准将に雇われている傭兵だ。

 

今ならまだ見逃してやるからそこの少女をこちらに渡せ、これは最終通告だ、少佐奴らが断ったら撃て」

 

「っ…だが」

 

「ネルソン准将の命令に背くつもりか?指揮はワタシに一任されている筈だぞ?」

 

成る程、やはりE8支部自体がネルソンの命令に従ってるようだな、しかも外様の傭兵まで雇って更に指揮権を傭兵に渡してるだぁ?ふざけてるのか?

 

「っ…総員構えっ!」

 

「さて、返事はどうだ?」

 

「…断らせてもらおう、とてもじゃないが信用できないからな。

 

しかし残念だよ少佐、間違った事は正せる人間だと思ったんだがな」

 

「そうか…ならばここで死ねぇっ!」

 

「っ…総員、撃てぇっ!!」

 

クリークの言葉に一瞬躊躇するも、少佐は発砲を指示、それに答えて十数丁はある長銃が一斉に火を噴き、そして金属同士の衝突音が響いたのだった。

 

「きかないねぇ…鉄だから?」

 

一度は真似したかったセリフを言えて満足なクリークを他所に

 

「っ…能力者か!!」

 

「ほう…さしずめテツテツの実とでもいったところか…、鉄と言えど畳みかければそのうちボロが出る、全員でかかれ!!」

 

エリックのその指示に多くの海兵が駆け寄るも

 

「やれ、ギン」

 

「了解、ボス」

 

その言葉だけでギンが腰から仕込みトンファーを取り出し前に、瞬く間に多くの海兵達を地に沈める。

 

無理もない。いくら支部と本部の格差が縮まったと言えど東方方面指令軍の海兵の多くは戦闘経験が少ない。

 

とは言え一応海賊と戦闘経験が無いわけではないが、一方ギンは一応海軍本部大佐、地位だけなら支部一つ若しくは艦隊一つ任せられていてもおかしくない実力なのだ、相手が弱卒だと決めつけるのは少し酷というものだろう。

 

「フン…海軍が聞いて呆れる、あのような人間一人倒せぬとはな…」

 

エリックのその言葉に少佐は拳を握りしめ歯を食いしばる、そしてエリックはそう言って前へ進み、丁度怖気抱いて後ろに下がった海兵を"邪魔だ"と腕を振るう事で切り捨てた。

 

 

 

 

 

 





どういうわけで海兵が追ってきました、あの組織ってやったらめったら人多いんですよね、アニメだと特にそれが顕著ですよねー。

因みに旋風のエリックはバイキンマンやフリーザなどで有名な中尾隆盛さんが声をあてています。

特徴的だからすごく印象に残ってるんですよねー

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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