起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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E8支部の旗艦、絶対あれ改造じゃなくて新造なんだよなー。

というかあの形状だとどうあっても波の抵抗がデカいと思うんだが…


戦術と力 ドンクリーク

「なんだあの船…改造艦どころか新造船だな、設計母体自体が海軍の船じゃねぇぞ?

 

船首には鬼瓦みてぇなモンついてるしあれじゃ抵抗がでかいだろうに…いや?あえて移動要塞としての運用か?それならばあの大砲の数も説明がつくな…」

 

クリークが報告のあった方角を見ればそこにいたのは一隻の海軍艦。

 

だが普通の海軍艦では無く、まず大きさが通常の数倍する大きさを持ち、その大きさ故か帆柱も左右に一列づつ。

 

そして艦橋はまるで建物の如くそびえ、極め付けにあちこちに尋常じゃない数の大砲がついていたのだ。

 

とまぁ馬鹿げた帆船だがクリーク達も人の事を言えない、何故なら

 

「ふーむ?なんじゃあれは、煙が上がっておるが火事でおじゃるか?」

 

「いえ!あれは蒸気船かと思われます!」

 

「ふむ…確か風が無くても進めるという珍妙な船だったでおじゃるな」

 

「はっ!船の両側面の外輪で水をかく事で前進するらしいであります!

 

ですが機関も外輪も重量が嵩む上に高水準な動力で無ければその速度は普通の帆船を大きく下回るとの報告があります!」

 

「風が無くても進めるのは便利かもしれんでおじゃるが…帆船より足が遅いとなると使えんでおじゃる。

 

まぁ良い、さっさと攻撃するでおじゃる、何処の者か知らんがわしの前に立ち塞がるとはいい度胸でおじゃるな」

 

ネルソンがそう言って攻撃を仕掛けようとしたところ

 

「報告します!!あの、前方の船の甲板に…」

 

何か情報は無いかと双眼鏡を覗いていた部下の悲鳴のような声。

 

「なんじゃ!騒々しいでおじゃる!!」

 

「ぜ…前方の船の甲板に不明生物発見…恐らく例の竜では無いかと…」

 

その報告に

 

「何じゃとぉっ!!えぇいっ!それを貸さぬか!!」

 

そう言って双眼鏡をひったくり慌てて甲板を確認するネルソンは

 

「ふふふふふ…ふはははは!!あれこそまさに伝説に聞く千年竜に相違無いでおじゃる!!

 

のこのここのわしの前に現れてくれるとは何という僥倖!!

 

総員!あの船の足を止めよ!!速度はこちらが上でおじゃる!!

 

双翼を展開!鶴翼の陣を!右十五番と左十五番はあの船を追い込むでおじゃる!!

 

そして獲物が中に入り込み次第砲撃用意するでおじゃる!決して竜にあてるで無いそ!」

 

その声と共にクリーク達は丁度旗艦で隠れていなかった為に見えていなかったが一列15隻の戦列が二つ、一斉に右翼と左翼に広がり総計30隻の軍艦がベアトリーチェ号を囲うかのように広がったのだった。

 

一方それを見ていたクリークは

 

「な…どれだけの艦を保有してやがる!?明らかに一支部が持ってるような戦力じゃねぇぞ!?まさかその辺りまで誤魔化してやがったとは…」

 

思わぬ数の出現に少し驚きを受けるも

 

「ボス、左右から一隻づつこちらに向かって来てます、中央に誘い込む気かと…」

 

ギンのその声に

 

「…まぁいい、見たところ特異なのはあの旗艦だけだろう。

 

あの中央にいるのがネルソン准将だな、相手がただの軍艦ならいくら包囲網を作ろうが強引に間を潜り抜ければいい話だ」

 

ならば相手の思惑に乗ってやろう、とクリークは機関室のビエラに蒸気圧を上げるように指示、綿密に計算されて部品の一つ一つにまでこだわった技術の粋を結集して作られたその蒸気機関は見事にそれに答えベアトリーチェ号は並の蒸気船より高速で一気に突っ込もうとしたのだ。

 

勿論それに慌てたのはネルソン提督達である。

 

想定以上のスピードで、しかも船首には鋭い衝角まで見えている。

 

あの船がそのままこっちに突っ込んできたらどうなるかは子供でもわかるだろう。

 

慌てて指示を出せば左右両翼全ての船と船の間に鋼鉄の鎖が張り巡らせられたのだった。

 

「ふ…ふふふふふ、多少驚いたが所詮それまででおじゃるよ。

 

今までも多くの海賊を屠ってきたわが"連環の計"は破れぬでおじゃるよ」

 

一方クリークは

 

「右外輪減速させろ!右に回頭しつつ再び敵旗艦の正面に陣取れ!!

 

鋼鉄の鎖…しかもかなり太い上に三重に張り巡らせてやがる…面倒だが手がないわけじゃねぇ…」

 

クリークがそう考えていると

 

「竜じぃ!!竜じぃは大丈夫なの!?」

 

とよっぽど自身の友達が心配だったのだろう、艦橋の方からアピスの声。

 

「なっ!危ないから下がっているように言っただろう!」

 

「でも悪い海軍の人たちが来てるんでしょ!?あの人達竜骨を狙ってるんだよ!このままじゃ竜じぃが殺されちゃう!!」

 

「その為に俺たちがいるんだろう!」

 

「いくらおじさんが強くてもあの数の相手の軍艦に敵うわけ無いじゃない!!」

 

…あぁ、確かに相手は大艦隊でこちらは一隻。

 

そしてアピスは俺が戦っているところを見ていたが流石に常識が壊れるような事にはなってなかったらしい。

 

要するにこのままじゃ自分のせいでみんなが巻き込まれる、と凄く真っ当な事を思ったのだろう。

 

「アピス…まぁ何だ、お前は真面目に言ってるんだろうがたかだか軍艦の30隻…旗艦を含めても31隻でこっちをどうにかできると思うな。

 

竜じぃとアピス、お前の安全はこの俺が請け負ったんだぞ?請け負ったからには…完遂して見せるさっ"拳砲変式・一点砲っ(けんぽうへんしき・いってんほう)!!」

 

その言葉と共におおきく両の拳を突き出せばそれは一点に集中した衝撃波と化しこちらに迫ってきていた軍艦のマストをへし折ったのだった。

 

 

 

 

 




エリックくん早く来て!このままじゃネルソン提督の船がやられちゃう!!

次回"ネルソン死す"デュエルスタンバイ!

獣の王の力を手に入れ変貌体となったクリーク、獣の王なのでミンク族の特殊な能力や劇場版ボスのような能力はありますか?

  • 高熱"劇場版ボス"
  • エレクトロとスーロン
  • エレクトロだけ。
  • 肉体や覇気の強化のみ。
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