起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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というわけでゾロのイベントは終わり、さくっとウソップとサンジのイベントも終わらせますかねー(サンジは特に改変するとこないしなぁ)


狙撃手と少女

 

一方その頃、麦わら一味の狙撃手であるウソップは決闘騒ぎに巻き込まれていた。

 

事の発端はウソップがとある商店で見つけたゴーグル、北の海最新製のスナイパーゴーグルでこれに一目惚れしたウソップは即座に買おうとしたものの財布が直ぐに見当たらず、山のように買い物した荷物の中から探す羽目に。

 

そこにやって来たのは一人の少女、フリルがふんだんに使われたフリッフリの薄緑のドレスに金色の縦ロールと青い瞳…まるでどこかのお嬢様とでも言わんばかりの少女は

 

「このゴーグル下さい!!」

 

と可愛らしい声でウソップが目をつけていたゴーグルを指さした。

 

「あーら!可愛いお嬢ちゃん、運が良かったわねこのゴーグルはこの街に一つしか無いわよ?」

 

あっという間に取引はなされてしまいウソップは呆気に取られるもすぐに我を取り戻し

 

「ちょっと待て!そのゴーグルはおれが…」

 

と反論しようとしたところで足早に少女がウソップの元へやって来ると

 

「すっこんでな…おっさん!」

ドスの効いた声でそう言った少女にウソップは驚き思わず固まってしまいその間に少女はさっさと出口に。

 

鼻歌を歌いながらスナイパーゴーグルを手にスキップして表通りを行く少女にウソップは慌てて追いつくと

 

「ま、待ちたまえ君ぃっ!!いいかい?ハッキリさせておこう、おれはおっさんじゃ無くてお兄さんだいいか?」

 

と少女の前に出てその足を止めさせる。

 

「あぁん?なんだぁおっさんのクセに!」

 

可憐な見た目と裏腹にあまりの口の悪さにウソップはドン引きするもこのままではラチがあかないのでここは自分が大人になるべきだと考えたのだろう、思わず感情のままになりそうな心を落ち着けて

 

「いいか?そのゴーグルはおれが先に買おうとしたんだ、お金を払おうとした時に君が割り込んで来たんだ、わかるか?」

 

と冷静に冷静に…と心を落ち着けてそう言うも

 

「あぁ!?文句があるってか?あぁん!?つべこべ抜かしてると海兵呼ぶぞゴルァ!!」

 

全く取り合う気配は無い。

 

「はっ!海兵がどうした!!おれは海賊だぜ?海兵の1人や2人、10人や100人なんて目じゃねぇさ、何故ならこのおれこそキャプテーンウソップ…」

 

「はん!適当なウソ並べてんじゃねぇぞ!テメェみたいなおっさんがケムリのおじちゃんに敵うわけ無いじゃない!!」

 

「ケムリのおじちゃん?」

 

「そ、アタシこの街の海軍大佐と知り合いなの、えーと…スモーカーおじちゃんだったっけ?」

 

その少女の言葉にウソップはココヤシ村での事を思い出す。

 

あれは出発直前の事、ベルメールandアーロンの修行を終え疲れ果てたルフィにベルメールが

 

「多分次にアンタ達はグランドラインに入る前にローグタウンに寄ると思うんだけど…今ローグタウンを仕切っているのは人呼んで"白猟"のスモーカー、海軍本部大佐が常駐しているわ。

 

スモーカー大佐も能力者よ、それに今の君じゃ敵わないから絶対にローグタウンで騒ぎを起こしたり彼に喧嘩を売るような事はしちゃダメよ?

 

下手したらグランドラインに入る前にそこでキミ達の旅は終わりになるからね?」

 

と告げていたのを思い出す。

 

「白猟…ふ、ふんだ!騙されねぇぞ!!お前みたいなちみっ子が本部大佐と知り合いな訳ないだろ!さぁ!大人しくそのゴーグルを渡すこったな!!」

 

と首を振って考え直し少女の言葉をハッタリだと判断してそう言うウソップだったが少女はまったく聞いておらず

 

「あっ、ぱぱぁーっ!!」

 

「何でおれがお前にパパって呼ばれにゃならん…げえっ!」

 

いつの間に来ていたのか2人の後ろには1人の男。

 

「はいぱぱっ!これだーい好きなぱぱにらプレゼント!お誕生日おめでとう!」

 

そう言いつつ少女が件のスナイパーゴーグルを差し出したのは、少女とは反対に薄汚れたマントを身に纏い、豊かな髭を持つ男。

 

少女のその言葉に男は思わず涙ぐみながら

 

「キャロル…なんて優しい天使のような子なんだろうか、愛してるよキャロルちゅわん!」

 

と親バカ丸出しな姿にウソップは"なんなんだこの親子…"と思いつつも男の只者じゃ無い気配にウソップは警戒する。

 

そして男は少女…キャロルの言葉に感激していたものの直ぐ様キャロルの

 

「でもね?でもね?そこのおっさんがプレゼントぶんどろうとしてるの!」

 

と言う言葉に

 

「こらこら、ぶんどるなんて言葉使っちゃだめだめ、お行儀が悪いでしょ?

 

…アンタかい?おれの可愛い可愛いキャロルを虐めるのは」

 

口調を注意しつつも先ほどの親バカな様子から一変、目つきを変えウソップを睨む。

 

その鋭い目つきにウソップが一歩後退った所で更にキャロルが

 

「それにねぇ、あのおっさんどうやら海賊みたいなの!」

 

と、自身の父親が興味を持ちそうな情報を教えれば

 

「ほう、お前海賊なのか…懸賞金はかかっているのか?」

 

と、男は興味を持った様子。警戒しつつもその言葉に一瞬詰まるウソップだったが

 

「そんなもんかかってねぇさ、ま?おれの事だから?直ぐに3000万くらいつくだろうがな!」

 

と無駄に胸を張って高らかに言うウソップだったが

 

「ほう、それは興味深いな…ならここで摘んでおいた方がいいか?」

 

明らかに只者じゃ無さそうな雰囲気に一気に警戒度を上げる。

 

「ぐっ…アンタひょっとして賞金稼ぎか?まだ懸賞金もかかってない一般人相手に何しようってんだろうなー?」

 

男の言葉にウソップは勝機を見たり、とそう言うも

 

「自分で海賊だと言っただろう、どうやら公認海賊でも無さそうだし一般人に被害が出る前に仕留めておくのは悪くないだろう?

 

おれにも伝手はあるからな、懸賞金がかかってないとは言え海賊の一人や二人どうとでも出来るのさ」

 

と、銃を引き抜く男に

 

「おうおうおう!このおれに手を出したらあの"黄金銃の海兵"が黙ってねぇぞ!

 

おれは奴の一番弟子だからなぁ?お前も知ってるだろ?あの泣く子も黙る赤カモメのエース様だぞ!!」

 

とウソップは虎の威を借る事にした模様、一番弟子というのは全くの大嘘だが麦わら一味全員纏めて鍛えさせられたので全くのウソでは無いが。

 

「ほうほうほう、お前はベルメールの弟子だったのか…にしては銃も持って無いしとてもじゃ無いがそんな風には見えないなぁ?」

 

と明らかに知り合いであるかのような言い方で全く信じてないダディに

 

「げ…あのーひょっとしてお知り合いだったり?」

 

と恐る恐る聞けば

 

「ふんっ!そのおうごんじゅーが何だか知んないけどぱぱは昔は凄腕の海兵だったんだからね!」

 

「よせよせキャロル、おれが赤いカモメを背負っていたのは昔の話さ…」

 

と、男のその言葉にウソップは大きく顔色を変えたのだった。

 

 





こちらでは懸賞金はかかってないのでこんな感じに。

因みにアニメではウソップは警戒なんか全く無く自身は3000万の賞金首だと名を騙り、嘘が発覚した後もさては相手がびびってるな?と見当違いの事を考え調子に乗っていた模様。

こちらの世界ではベルメールの指導により"とある方向性に"導かれているのできちんと警戒が出来た模様

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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