改訂終了、長くなってしまった
料理コンテストに参加した自身達の仲間であるサンジが凄腕の女のコック"炎のカルメン"を決勝戦にて見事に破り賞品である幻の魚"エレファントホンマグロ"を手に入れたのを見届けてナミ、サンジ、ウソップの3人は港へ向かっていた。
そしてそのタイミングでナミは天性の感覚によるものか異常な気圧の低下を敏感に感じ取り直ぐに仲間を急かして早急にこの島を出るように指示。
一方その頃彼らの船長であるルフィは
「うっはーっっっ!!これが海賊王の見た景色!そして死んだのか!!」
広場中央にある処刑台に昇り辺りをぐるりと見渡していたが勿論ローグタウンでは特別警戒区域となっている場所でそんな事をすれば
「こらーっ!君っ今すぐそこから降りなさいっ!!」
勿論警邏の人間がすっ飛んでくる。
「何で?」
その言葉にどっと湧く周りを苦々しく思いながらも
「何でも何もそこは世界政府の管理下にある特殊死刑台だからだ!!今すぐ降りてこないとしょぴくぞ!!」
「えーそんな硬いこと言うなよおっさん…」
ルフィが笑いながらそう言った所で突如広場のあちこちから煙が上がり始めた、広場を襲うのは次々と放たれる刺激臭を持つ煙幕弾、煙は瞬く間に広場を覆いつくし
「うおっ!なんだなんだぁっ!?いきなり煙が…なーんも見えねぇぞ?」
突然の出来事にルフィが抱いていた感動はその騒動で吹き飛び煙の中を覗き込もうとすれば
「かかったなぁっ!!やれっカバジぃっ!!」
「うおっ!なんだ!?」
突如として煙の中から声、そしてルフィの両手と首に枷が嵌められ身動きを封じたのだった。
「くくくくくっ、こうなってしまえばいくらテメェがゴムでも抜け出せねぇだろ!!」
「ふふふっ、アタシが見定めた男もこうなっちゃお終いかい…アンタならと思ったんだけどねぇ…」
それと共に一組の男女がガスマスクとマントを脱ぎ捨て目の前に姿を表した。
道化のような化粧を顔に施した男に素晴らしいプロポーションを持つ絶世の美女、珍妙な取り合わせにたまたまその場にいた民衆達は状況が掴めずにいた。
「…なんだバギーか、でそっちの女誰だ?」
「よーし!!巫山戯んな!相変わらずいい度胸だなこのスットンキョーが!!」
「あら?まさかこのアタシの顔を忘れなわけじゃないだろうねぇ?」
「何だお前?知らん!!」
「へぇ…これで思い出せないかい?」
そう言って金棒を地面に叩きつける女性だったが
「ギャハハハハ!このクソゴムは人の名前なんて覚えてねぇさ!麗しのレディーアルビダよ!!」
「アルビダ!?アルビダがどこにいるってんだよ!!」
「アタシがそうだつってんだろこの鈍感!!」
そう言ったアルビダは自身が悪魔の実を食べて美しさは対して変わらなかったがそばかすが消えたからルフィもわからなかったのだと宣うも当然そんな事は無く悪魔の実…スベスベの実の力で体格も骨格も何もかも変わっているので初見では見聞色に優れているとかではない限り見抜けないだろう。
そして何ともないように言うルフィだったが広場にいる民衆は違う、現・東の海最高金額の突然の出現に瞬く間に騒ぎになり
「民衆共ぉっ!派手にそこを動くんじゃねぇ!!これからこのおれ様の恐怖を見せつけてやる!!」
それと共にあちこちに紛れていたバギーの部下達が拳銃を四方八方に突きつけ人質とした。
「これからテメェの"公開処刑"を始める!!せんちょ…げふん、かの海賊王と同じ死に場所だ!光栄に思えっ!!」
多少のやり取りをするもバギーはルフィを逃すつもりは全く無く
「さて折角大勢の見物人がいるんだ、最期に何か言い残したい事は?」
その言葉に憮然とした顔つきで沈黙するルフィ、それを見てバギーは
「まーいいさ、言う事があろうがなかろうが誰も興味など…」
と返事がなかった事に呆気なさを感じながらカトラスをすらりと抜き放ち大上段に構えれば少年は大きく息を吸い込んで
「おれは…海賊王になる男だぁっ!!」
と叫んだのだった。
絶体絶命の状況でのその宣言に
「な…海賊王だと…!?」
「ぷっ!なんて大それた事を」
「よりによってこの街で…」
「!!??…な、なんて凄いお人だべか!!…決めた!おれぁ海賊になるっぺさ!あの人を助けるんだべ!!」
「なっ!!何言ってんだよてめぇ!海賊になるって馬鹿じゃないのかい!?」
「止めんじゃないっぺさディザイア!おれぁあの人の為に生きるんだっぺ!!」
「ちょっとバルトロメオ!メイナード少将に何て言うのさ!あ、おい聞いてんのか!!」
一部例外を除き民衆達は馬鹿にしたように笑い、カトラスを大きく振りかぶったバギーは
「ギャハハハハ!!言いたい事は…それだけだなクソゴム!!」
それと同時に剣を振り下ろそうとすれば
「その死刑待った!!」
その声と同時に眼下で死刑台に向かって走ってくる男達の姿に
「ゾロ!サンジ!!助けてくれっ!!」
「来たなゾロ!だが一足遅かったようだな!!」
一縷の希望を見つけたかのように目を輝かせるもバギーは問題ないと言わんばかりに相手を見下ろす。
「やっちまいなアンタ達っ!!」
アルビダの指示によりバギー一味の戦闘員達がゾロとサンジの両名に襲いかかり二人はその人数により大幅に歩みを抑えられ
「ギャハハハハ!そこでじっくり見物してやがれっ!!テメェらの船長はここで終了だ!!」
それと同時に"獲物が油断するのは他の獲物を仕留めようとする寸前だ"というかつての指導役の人間に教えられた事を忠実に実行したスモーカーが自身を煙へと変化させ空から猛然とバギーに強襲をかけようとしたところで
「ゾロ!サンジ!ウソップ!ナミ!…わりぃ、おれ死んだ!」
そう言って処刑台に捕らえられた麦わらの少年は笑みを浮かべた。
そして手枷首枷を付けられたその男に道化の剣が振り下ろされようとしたまさにその時、天から降った一筋の雷。
そしてその雷は道化が麦わらの首を落とそうとした剣に、そのまま処刑台は燃え上がりあまりの衝撃にかつて伝説の男が処刑された死に場所はゆっくりと倒れていく。
「なははは、やっぱ生きてた!もうけっ!!」
バギーは雷撃を受けそのまま口から煙を吐き出しながら白目を剥いて倒れ
「笑った…だと、…全員あの麦わらを捕らえろぉっ!!奴はここで捕らえておかなければならん!!」
そしてスモーカーは煙になっていたからか雷の衝撃で散らされるも直前で見た死刑台で笑う姿をかつて憧れた男に重ねたのか危険だと判断し直ぐに標的と定め
「うわあぁぉぁ!!逃げろ!」
「海賊達が暴れだすぞっ!!巻き込まれるぞぉっ!!」
「うぉぉぉぉお!やっぱあの人はすげえっぺ!!あの状況で生き残ったぺさ!!奇跡…これは奇跡だっぺ!!」
「おい!聞いてんのかバルトロメオっ!!あんた海兵だろうが!アタシらを拾ってくれたメイナード少将に何て言うんだいっ!!」
「うおぉぉぉぉおっ!!こうしちゃいられないっぺ!まずは海賊旗と船だべさ!!」
「あっ!おいテメェっ!!」
一部を除き民衆達はこれ以上騒ぎに巻き込まれるのは御免だとばかりに統制を無くして逃げ出そうと動き出した。
「なぁ…お前、神を信じるか?」
「馬鹿言ってねぇでさっさとこの街出るぞ、もうひと騒動ありそうだ」
サンジとゾロは信じられないものを見るような目で自身達の船長を見つめるもいつまでもこんな所でグズグズしてられないと船へと走り出し
「来たっ逃げろぉっ!!」
ルフィも自分の海賊船に…自身の目標に向かって走り出したのだった。
「奴らはどっちに逃げた!!」
「はっ!西の港であります!!」
「バギーの船を探させてた奴らがいるな、そいつらに先回りさせろ!!」
「了解しました!!」
「…雑魚には構ってらんねぇ、"ホワイト・アウトっ"」
その言葉と共にスモーカーは自身の能力…自身を煙にする能力を使い元気に追いかけようとしていたバギー、アルビダの連合海賊を即座に捕らえた。
「あ、あれがモクモクの実の力…すげぇ!!」
「流石大佐、あれがロギアかあの道化のバギー達をいとも簡単に…」
「お喋りは後だっ!!ビローアバイクを出せ!奴らを追撃する!!」
「はっ!…しかし大佐、彼らにまだ懸賞金はかかっていませんが…」
「特殊施設破壊の現行犯だっ!この街の名所だぞ!!後で指名手配でも何でもしてやる!急げっ!!」
「剣客隊も直ちにわたしに続いてください、…海賊狩りを追います!!」
バギー達を難なく捕らえたスモーカーは自身の能力で駆動する三輪バイクで、親しく話していた男の正体が"あの"海賊狩りだと知ったたしぎは走って西の港へ
「総員聞いたな、目標は海賊狩りのゾロ、おれの"腕"は?」
「はっ!こちらです曹長!」
隻腕の男…サガは海兵から何やら包みを受けとり今まさに青のカモメが新たなる伝説を獲物と定めた動き出したのだった。
一方騒ぎを起こしたバギー、アルビダ両名による海賊連合は
「くっそ!何だいこのうっとおしい網は!!妙なもん撃ちやがって…」
「…秘匿呼称"黒色弾"、おれたち対能力者用に開発されたって噂の特殊弾だ、大抵の悪党はこの通りよ。
…他にも能力者相手の武装はあるって話だ、どれもこれまであのにっくき赤カモメのやろう共が最初に使って来やがったのがな…
くっそ、綿密に計画を立てたっていうのに…今日はダメだったが見てやがれあのクソゴム!!今度こそ本気で仕留めてくれるわぁっ!!」
黒い細かい鉄製の網に捕らえられたアルビダが文句を言えば何らかの事情に詳しいのだろう、バギーは面白くなさそうに呟いて悔しそうにそう叫んだのだった。
さて、明日は少し時間を飛ばして書きますかねぇ、ローグタウンが長くなってるし
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)