起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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当然最初から信頼関係などあるわけがありません、最初にビビが提示した報酬三千四百万と次の五千百万はどこから出てきたんでしょうね?


投稿時間間違えてた


砂漠の姫とその臣下

「…言ってんじゃねぇかよ」

 

呆れたような、そんなゾロの呟きが静寂に響く。

 

ビビはいかにもという感じで口元を抑え、ナミはヤバすぎる名前に目を見開いてフリーズ、ルフィは楽しそうな表情。

 

そしてふと全員がなんらかの気配を感じてそちらを見ればそこには人の手の入った装飾を持つハゲワシとラッコ …

 

「ちょっと何なのよあの鳥とラッコ !!あたし達が秘密を知った事を報告に行ったんじゃないの!?」

 

あまりの事実にビビの襟首を掴んでがっくんがっくん揺らすナミだったが

 

「いやー、ごめんなさいつい口が…あ、因みにさっきのはアンラッキーズのMr.13とミスフライデー、伝令役兼お仕置き役ね」

 

とビビは全く応えていない様子

 

「ついで済む問題かー!!何であたし達まで道連れにされなきゃ何ないのよー!!

 

あぁ…何でグランドラインに入って早々七武海に狙われなきゃいけないのよ」

 

ひとしきりビビを揺らした後にナミはこの先を悲観して落ち込むも

 

「はっはっは!七ブカイだってよ!!」

 

「あぁ、早速会えるとは運がいいな」

 

「黙れそこ!!あー、短い間ですがお世話になりました!」

 

能天気な仲間たちに怒鳴ってその場を立ち去ろうとするも

 

「おい何処行くんだナミー?」

 

「まだ顔はバレてないもん!あたしは逃げさせてもらうわ!!」

 

先程飛んで行ったアンラッキーズの片割れ、Mr.13が何やらスケッチブックにシャッシャッと鉛筆を走らせナミに見せたそこにはとても上手に描かれたルフィ、ゾロ、ナミの似顔絵。

 

「あはははは、わぁうまーい…これで逃げ場も無くなったってわけね!!」

 

「おもしろいなーあいつ」

 

「だいたい何処に逃げる気だったんだよ…」

 

「まぁきちんとわたしを送り届けてくれれば報酬は払うわよ、まぁその過程で"色々と"あるかもしれないけど約束は守るわ?」

 

「待った!まだ契約を受けるとは言ってないわ!!だいたい一億の報酬って言っても空手形じゃない!!」

 

「あら、どの道バロックワークスの抹殺リストには入ってると思うのだけれど…」

 

突如として契約はまだ成立していない、と話を断ろうとするナミだったが

 

「ん?何の話だ?」

 

「あぁ、こいつをうちまで送ってくんだってよ」

 

「何だそんな事か、いいぞ?」

 

ルフィの…船長の言葉にがっかりと落ち込むナミそんなナミに心の中で謝罪しつつもビビは

 

「さて…イガラム、傷はどうかしら?」

 

そう言って立ち上がり自身の護衛役であるイガラムを呼んだのだった。

 

「は、動ける程度には回復しております。

 

しかし姫様、如何なされますか?やはりわたくしがおとりとしてアラバスタに向かいましょうか?」

 

とイガラムは尋ねるも

 

「恐らくバロックワークスの情報網からして追手はすぐにかかるでしょうね…船の用意は?」

 

「はっ、いつでも出せます」

 

「Mr.5とミスバレンタインは?」

 

「仰せの通り縛り上げて船の対能力者用の海水樽に浸しています…どうなされるおつもりで?」

 

「…イガラムごめんなさい、貴方には死んでもらうわ」

 

「かしこまりました、我が命がビビさまの…アラバスタ王国の役に立てるなら本望です。」

 

「…イガラム、ミスバレンタインをわたしに変装させなさい。そして船を速やかにこの方達の海賊船に偽装、そのまま直通航路でアラバスタへ、例え上手く行ったとしてもその道中は厳しいものになると思うわ」

 

「お、おいちくわのおっさん!死ぬってどう言うことだよ!!」

 

そんなやり取りにルフィは驚いたように聞くも

 

「言葉の通りだ、バロックワークスからの追手はすぐにでもかかるだろう、それまでわたしが時間を稼ぐのだ」

 

とイガラムは何やら作業をしつつルフィに返す。

 

「だからって何もちくわの人が死ぬ事ないじゃない!この人あなたの小さい頃からの護衛役なんでしょ!あなたはそれでいいの!?」

 

ナミはそれを聞いてビビに詰め寄るも

 

「…死んでもらうとは言ったけど別に絶対に死ぬと決まったわけじゃないわ。

 

イガラムにはおとりとなってもらいあなた達の船とは逆方向に逃げてもらって上手く敵の目を欺いて欲しいの、やれるかしら?」

 

「そんなの詭弁じゃない!どうせ敵が狙ってきたらおとりと知っても知らなくても船ごと沈められるわ!その方が早いしね!」

 

「…姫様が亡くなればアラバスタは終わりだ、姫様を守れるのなら護衛役としては本望例えわたしが命を落としたとてアラバスタの礎となり、姫様を守れるのなら悔いは無い!!」

 

「…ちくわのおっさん」

 

「でも!」

 

なおも言い募ろうとしたナミだったがビビの

 

「…また祖国で無事に会える事を願ってるわ」

 

「えぇ、お互い無事に祖国で会いましょう」

 

二人のその言葉に強い信頼関係を悟ったのかぐっと口を閉じたのだった。

 

「あぁ姫様、アラバスタへのエターナルポースをこちらに」

 

「そうだったわね」

 

とビビからイガラムに渡されるのは何らかの方位磁針…疑問を持つナミにイガラムはその特性等を説明する。

 

「なるほどね、島自体の磁気を覚えさせて何処からでも目的の島を指し示す"永久指針(エターナルポース)"か…ログポースもそうだけどグランドラインには変わったものが多いわね」

 

「えぇ、グランドラインですもの。

 

さて航海士さん、出発するにあたってお金になるかもしれないし賞金稼ぎ達の武器を積み込んでいくのはどうかしら?食料なんかも迷惑料としてもらっていくのもいいと思うんだけど…」

 

「それはいいけど…流石に全部は乗せれないわよ?こっちの船だってそこまで大きいわけじゃないんだからね?」

 

「肉!肉たくさん乗せて行こうぜ!!」

 

「あー、お肉はあんまり無いかも、タダでさえカツカツだったのにあなたがコックを三人倒れさせる程食べたじゃない?」

 

その言葉にショックを受けるルフィだったが食っちまったものは仕方ないと気を取り直して

 

「なぁなぉ、そういやそのボスって強いのか?」

 

と正体を知ってるビビに聞けば

 

「…彼の事は小さい頃から調べ上げていたわ、最強とも名高いロギア系の能力者でスナスナの能力使い。

 

秘密犯罪結社バロックワークスの社長にしてアラバスタでは英雄と呼ばれるサー・クロコダイル、その異名は能力の事もあり砂漠の王と呼ばれ

ているわ。

 

彼が王下七武海に任じられたのは24年前、元懸賞金は8000万ベリーだけど実際はそれを大きく超えていると言うのがわたしの見解ね。

 

出身はグランドライン、誕生日は9月5日で乙女座の44歳、身長は253cm、血液型はS型、好きな食べ物はワニ肉とトマト、反面嫌いな食べ物はケチャップ、普段はカジノの町であるレインディナーズに篭っており…」

 

「ちょっ!早いし長い!もうちょっと簡潔に言ってくれよ!」

 

ルフィの質問にまくし立てるように答えるビビだったが、流石に覚えきれないと言う事もありルフィは早口で言うビビを落ち着かせるのだった。

 

 




送り届けてもらった後海軍に突き出して懸賞金を得るという事も考えていた姫様

そしてクロコダイルはクリークさんより年上でした、とはいえ2歳程度ですが。

さて…そろそろ花の出番かな?

そして1万キロプレスをクリークにぶつけたい欲がむくむくと

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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