さてMr.5がいないので爆発酒はありません、どう進めようかなー?
あの島の住民達にとってこの島はまるで小さな庭のようだ。"巨人島 リトルガーデン"この島をそう呼ぶ事にしよう…
外海では"ほら話"と噂されている一冊の本、"Brug men(嘘つき達)"と呼ばれる一冊の本、グランドラインの冒険を書いたとされているこの本をナミはグランドラインに入ると決まった時、ローグタウンでこの本を買い求めていた。
ほら話と言えそこには色々な摩訶不思議な、そして信じられないような現象などが書いてあり外海では娯楽本として親しまれる故にたくさんの人に読まれていた。
ナミもご多分に漏れず何かの役に立つ程度、として買い求めていたがなかなかに良く出来た話だな、などと考えつつ毎夜寝る前に少しづつ読むのが習慣となっていた故に思い出したのだった。
そこに書かれた記述を読んで顔色をサッと青褪めさせると慌てて本を掴んだまま甲板へ、そしてそこには呆然とする一味(約1名は顔を輝かせていたが)ともう一人…
身の丈は20メートル以上はあるだろうか?二本角の鉄兜に皮の鎧と青色の古びたマント、メリー号より遥かな巨体を持ったその人物は
「だから酒だ、酒を持ってるかと聞いたんだ」
身を低くしてメリー号に乗った者達に問いかけていたのだった。
「で…でけぇ…」
「うほー!でっけー人間だなぁ?スッゲーな!!」
「終わった…このおれの勇敢な冒険物語もここで終わるんだ…」
驚いたり喜んだり絶望したりと忙しい一味だったが
「…お酒ならあるわ、幸い前の島で積み込んできたから、まぁ貴方達巨人族にとっては少ないかも知れないけど」
「そうか!持ってるか。ぬわぁっ!!」
酒を持ってる事に安堵してニカッと笑みを浮かべる巨人だったが突如叫びを上げ背後を見れば大型爬虫類…
「…この島恐竜までいるのね」
「いや!おかしいだろ!!恐竜って昔の生き物だろ!?絶滅したって話じゃなかったのか!?」
半分気が遠くなるナミにウソップがパチンコを巨人に向けながら聞けば
「…ウソップさん、ここは太古の島という事よ」
「どういう事だビビ?」
「グランドラインはその海の航海の困難さ故に島と島の交流も無く独自に文明を築き上げてるの。
飛び抜けて発達した文明を持つ島もあれば何千、何万年と進歩せず当時の姿を残す島だってある!グランドラインの出鱈目な気候がそれを可能にしているのよ…だからこの島はまさに恐竜達の時代、いわば恐竜達の時代がこの島に閉じ込められているのよ!!」
ビビの言葉に一同は成る程と合点がいき
「で、ビビなんでそんな文明の無い島に巨人がいるの?」
と噛み付いてきた恐竜の首を叩き斬って首を掲げる巨人を指さしてナミが聞けば
「…それはあの巨人さんに聞いて欲しいわよ」
との答え、無理もないだろう喧嘩のためだけにこの島に百年以上滞在してるなんて本人達以外誰も知りようが無いのだから。
「…とりあえず情報が無いと話にならないわね、そこの巨人の人!!貴方お酒が欲しいの!?」
そう大声で呼び掛ければ
「うむ!肉も手に入ったし持て成すぞ客人よ!!」
と狩ったばかりの獲物を手に言う巨人だったが
「だったらお酒はわけてあげるから情報を頂戴!!アタシ達はこの環境で生きていけるようなアンタとは違ってか弱い人間なんだから!」
「えー、おれこの島でも生きていけるぞ?昔じいちゃんに放り込まれたジャングルに似てるし」
「放り込まれたって…いいから今は黙ってなさい、こっちには情報が必要なの。
で、どうかしら?色々と知りたい事ごあるんだけどー!」
一瞬ツッコミを入れそうになる船長の言葉にナミは自制心を働かせてそう尋ねれば
「ガババババ!!活きのいい人間共だな!何が知りたい!」
「そうね、まずは…」
「なぁおっさん!おっさん人間か?スッゲーでかいな!!」
「ガババババ!!我こそはエルバフ最強の戦士ブロギーだ!!」
「ちょっと黙ってなさい!!」
ナミの言葉を遮って質問した船長はその口を強制的に閉じさせられ気を取り直してナミが
「ブロギーさん…でいいのかしら?この島のログが溜まるのにどれくらいかかるかしら?あたし達は急ぎの用があるから早めに次の島に進みたいんだけど…」
出来るだけさっさとこの島から出たい…古代の島に巨人の存在、そしてヤバそうな追手もいるとなればさっさと離れたいのでそう聞けば
「あぁ、一年だ!」
そのブロギーの言葉にナミは膝から崩れ落ちる。
「一年!?そんな時間待ってたら国が…アラバスタが!!」
「その前におれ達が死ぬのが先かもな…そこら辺に人骨がさっきからちらほら見えんのに気付いてるか?」
「あぁ、そこのクソ剣士の言う事に同感だ。慣れない環境に猛獣…というか恐竜だな、一年この島で生き延びんのは至難の技だろうよ」
「ガババババ!その通りだチビ人間共!まぁおれ達に攻撃を仕掛けたから死んだ人間もいるがな!!」
ゾロとサンジの言葉にブロギーは笑いながらそう言うのだった。
「一年…流石にそんな余裕は無いわ、ねぇブロギーさん何とかならない?」
ビビの事もあるし先程自身の仲間が言っていた事もあり何とかならないかと上目遣いで聞くも
「…エターナルポースなら一つある、だが行き先はおれ達の故郷エルバフだ、力づくで奪ってみるか?巨人"二人"を相手に…」
その言葉にぎしりと固まるナミは本に書かれた記述を思い出した。
あの島の"住人達"にとってはこの島はまるで小さな庭のようだ…
「…つまりブロギーさん以外にも巨人が?」
恐る恐るナミがそう聞けば
「ゲギャギャギャギャ!!ブロギーの笑いが聞こえたから何事かと思えば!!久々の人間だな!歓迎するぞ客人よ!!」
今度は反対側からも重量感のある足音と声が響いたのだった。
今回の原作との違い
一味がまだばらけていない。
ブロギーと一味の話が長かったのでブロギーの笑い声がドリーの元まで聞こえてきた。
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)