起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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クリークが考える頭いい人っぽい喋り方

取り敢えず敬語
思わせぶりな感じ
理論立てた話し方




母娘再会 ドンクリーク

場所をこちらの軍艦に移しいざ丸め込み

 

「取り敢えずニコ・オルビア、貴女にはこれを。あぁ中身は読んでませんのでご心配なく」

 

と、クローバー博士からの手紙を渡す

 

「…何の手紙よ」

 

と、怪訝そうな顔をしながら受け取り宛名を見て顔を強張らせる。

 

「狭いところですみませんサウロ中将」

 

「いやいや、気にする事ないでよ、それよりかお前さんが言っておった話聞かせてもらうでよ?」

 

とその巨体を丸めてこちらに話を急かす。

 

「取り敢えず私が知ってる事を話しましょう。

 

まず"歴史の本文"これの解読が古代兵器の復活に繋がるかもしれない、というのは事実です。」

 

「…お前さんもそう言うか」

 

「あぁ、勘違いしないでください、話はここからですよ。

 

古代兵器の復活に繋がるかもしれないとは言いましたが解読と古代兵器の復活はイコールではありません。

 

そして学者達は歴史を紐解こうとはしていますが別に古代兵器の復活を意図してるわけではありません。」

 

「おぉ、確かにわしが見ても歴史を知ろうとしてあるようにしか感じんかった」

 

「しかし政府はこの歴史を知ろうという動きに関しては徹底的に許しません、それは何故か。

 

表向きは古代兵器復活の阻止となっています、勿論学者達が解読する事によって他の第三者が古代兵器の復活を目指すという可能性もあるかもしれません。

 

しかし政府が恐れてるのは古代兵器の復活ではなく実はその歴史そのもの、詳しい事は把握できてませんが空白の100年には世界政府にとってとてつもなく不都合な事があるらしいのです」

 

「私からもいいかしら」

 

と、いつの間にか手紙を読み終えていたらしいオルビア

 

「貴方がどんな手を使ってこの手紙を書かせたのかはわからないけど取り敢えず私達考古学者は古代兵器を復活させたいわけではないわ。

 

先程貴方が言っていた通り過去の歴史を紐解きたいだけなのよ。

なのに世界政府は決してそれを認めない、世界政府は何か隠している事があるのかもしれないというのは私達考古学者殆どの見解よ」

 

「それこそ不都合な事実が無いのなら、危険だというのなら政府主導で手助けを行なって解読を進めればいい、違いますか?サウロ中将」

 

「実際その通りだでよ、わしもそんな危険な研究ならこっちから手助けしてやりゃあええとは思うとったでよ」

 

「そして今回ニコ・オルビアが捕縛された場合何が起こるかですが…」

 

そう言ってクローバー博士にも話して聞かせた事を二人に話す

 

「…そんな!!」

 

「流石にそれはあんまりだでよ、歴史を知ろうとするだけで何故そこまでせにゃならん」

 

「先程も言いましたがただの見せしめですよ、よっぽど知られて困る事があるのでしょう。

 

なのでサウロ中将、彼女の身柄をこちらに譲って頂けませんか?

その上で彼女には変装なりなんなりしてもらってオハラに戻ってもらいます」

 

「…わかった、今はお前さんの話を信じるでよ。上にはオルビアは取り逃がしたと報告しとくだで」

 

「ありがとうございますサウロ中将、あとこの件に関してはくれぐれも内密に願います。

 

ニコ・オルビア、貴女もそれで良いですか?」

 

「…どうせ拒否権はないのでしょう?それからいちいちフルネームで呼ぶのはやめてもらえないかしら、オルビアでいいわよ」

 

「わかりました、ではサウロ中将後はよろしくお願いします。

近々またこちらから連絡いたしますので」

 

「わかったでよ、探査船はどうすればいい?オハラに曳航するか?」

 

「個人的には探られてオハラからの痕跡を見つけられる可能性もあるので沈めていただけると有難いのですが…」

 

そう言ってチラリとオルビアを見ると

 

「そうね…探せばオハラから来たと示す物は出てくるでしょう。

それに仲間達をあのままにしてはおけないわ…」

 

そう言ってそっと目を伏せた。

 

「…わしのした事とは言えすまん事をした」

 

「恨む気持ちがないと言えば嘘になるわ、でも貴方はそうするしかなかったんでしょう?」

 

身を屈めて謝辞を述べるサウロとそれに対し答えるオルビア、これでオルビアの身柄はこちらで預かる事となりサウロに礼を言って彼女を伴い

 

「時にオルビア、貴女にはお子さんがいるらしいですね?」

 

沈む船と死者に黙祷を捧げ進路をオハラに向ける。

 

「どうせ全部調べているのでしょう、あの子は関係ないわ。

 

まさか貴方クローバー博士達に対してロビンを人質に手紙を書かせたんじゃ…?」

 

え、まってすごい誤解が

 

「落ち着いていただきたい、そんな事はしてないですよ。

娘さんに会いたいとは思わないのですか?」

 

「…今更どんな顔して会えばいいっていうのよ。

 

私はあの子を捨てたも同然で海に出た、きっとあの子も私を恨んでるに決まってるじゃない…」

 

「…会いたくても合わせる顔がないと?」

 

「…そうよ、それにあの子は何も知らない。

 

元気ならそれでいいのよ、一度この道に踏み込んだ以上断ち切らなければならないの、あの子を罪人の娘にするわけにはいかないのよ」

 

「…一ついい事を教えましょう。

 

あの子はずっと考古学者になる勉強を続けてきました、それもひとえに貴女に会うために。

 

彼女は言ってましたよ?"いっしょにうみにつれてってもらうの"と。

あの子は貴女の背中をずっと追っています。この6年間ずっと。

 

私が思う限りですが彼女は貴女の事を決して恨んでなんかいませんよ」

 

思わずと言った感じで口元を押さえ涙をこぼすオルビア。

 

その時コンコンと部屋がノックされ

 

「おじさん、お客さんとのお話終わった?」

 

とロビンが入ってきた…ってなぜに!後でゆっくり感動の再会って感じで会わせる筈だったのに!

 

「ロビン!ちょっと待って、まだお話中だからもうちょっといい子で待ってて!」

 

「…ロビン?」

 

俯いて嗚咽を堪えていたオルビアがその名前に顔を上げる

 

「おじさん…女の人泣かせるなんて…後で大尉さんに言いつけちゃおうかしら?」

 

オルビアを見てそう言うロビンだったが何か感じとったのかじっとオルビアの顔を見つめて

 

「お母さんですか…?」

 

そうオルビアに尋ねる。

 

「大きくなってわからないかもしれませんがロビンです!あなたは私のお母さんじゃないですか…?」

 

その言葉に再び涙を溢れさせるオルビアに

 

「今更母親だなんて名乗れないとでも…?」

 

とぼそりと告げる。

 

「いつか…いつか一緒にお船で旅をしたいと思ってました!

 

そのために考古学の勉強もいっぱいしました!あなたは私のお母さんじゃないんですか!?」

 

涙をボロボロとこぼしながらそう言うロビン。

同じく涙を溢れさせるオルビアの背をそっと押し

 

「ロビン、彼女の名前はニコ=オルビア。いい加減貴女も素直になったらどうですか?」

 

「ずっと!ずっと会いたかったです!もう…一人にしないでぐだざい!!!」

そうしてオルビアにぎゅっとしがみつくロビン。

 

これ以上は野暮だろう、と抱きしめあってわんわん泣く二人を置いてそっと船室を出る。

 

甲板に出て一息をつく、これでロビンとの約束は果たせただろう。

 

そしてオルビアとロビンが無事に再会して数日後、クリーク達の姿は西の海、オハラにあった。

 

「…ありがとう、感謝するわ」

 

夜、密かにオハラへ上陸しオルビアとロビンを送り届ける

 

「いえいえ、お気になさらずともこの子の為にやった事ですから」

 

「おじさんその喋り方へん」

 

何らかの変装なりなんなりは必要だろうという事で白い長髪をバッサリと切りその上で髪を黒く染めたオルビアといつかプレゼントしたカバンを大事そうに抱えるロビン

 

「…さてオルビア、貴女はこれからどうしますか?」

 

「そうね…とりあえずクローバー博士に会ってそれから決めるわ、この子の事もあるしゆっくり決めるわ」

 

「わたしはお母さんといれたらそれでいいよ!」

 

オルビアの足にしかと抱きつくロビンの頭をポンポンと撫でて

 

「そうか、お母さんに会えて本当に良かったなロビン」

 

「おじさんのおかげだよ!…でもおじさんはもう行っちゃうんでしょ?」

 

「そうだね、約束は果たせたしおじさんはまだまだやらなくちゃいけない事がたくさんあるからね」

 

「だったら…だったら私が大きくなって立派な考古学者になれたら一緒に連れてってくれる?」

 

「うーん…確約はできないかな、でもその気持ちはありがたくもらっておくよ」

 

ロビンには何事もなければこのまま平和に過ごして欲しいし原作通りに麦わら一味に入るという事になる可能性もある

 

「…人の娘を誑かして何をしようというのかしら」

 

「いやいやいや、何を考えてるんですか」

 

ちゃんと自分の娘として認めてるようで何よりなどと思いつつも

 

「というかいい加減その喋り方止めたらどうかしら、ずっと思ってたけどロビンと話してる時の方が素でしょ、貴方」

 

「わかりま…わかった、とりあえず現状はいいとして世界政府がこのオハラについて諦めたと楽観はできない。

 

下手すれば世界政府の諜報機関"CP"が動いてる可能性もあるから手配書がまだこちらに出回ってないとはいえ重々気をつけてくれ」

 

「わかってるわ、でも大丈夫なの?海軍の人間なのに私を見逃したりオハラの事を隠したり…」

 

「まさか、バレた時はクビで済めば御の字さ。

 

そこは色々裏で動いてるからバレてはないだろ…多分」

 

「多分って貴方…まぁいいわ、そして本当にありがとうこの子のことも私のことも…」

 

「ありがとうおじさん、この事は忘れないよ!わたし、大きくなったら立派な考古学者になるから待っててね!」

 

「あぁ、オルビアもロビンも達者でな、いつかまた会いにくるよ」

 

そう言って名残惜しげにいつまでも手を振るロビンと頭を下げるオルビアに背を向けて船に戻る。

 

裏で動いてるといえど所詮付け焼き刃、本職を誤魔化せてるかどうかはわからんがとりあえずオハラに関してはこれ以上出来る事はなかろう。

 

 




ようやくここまで来れたのです

これにてオハラ編一旦終わり!

取り逃がしたとの報告
取り下げられてない指名手配
蠢くサイファーポール

・・・おっとこれ以上は

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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