起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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火を使った攻撃による拠点奇襲、えげつない…


小さな庭での激突

 

Mr.3はゆっくりと紅茶を味わっていた。

 

グランドラインでもかなりの高級品とされる"ローズ・ステラ"の香りを楽しみつつこの任務を終えて、今後の展望について期待を膨らませているところに突如として膨大な熱。

 

「な、何事だガネ!?!?」

 

「敵の攻撃だな!いやはや奇襲を仕掛けてくるとは!」

 

咄嗟に頭を抱えて丸くなるもMr.3の声に自身の相方であるミス・ゴールデンウィークとミス・マザーズデーを庇うMr.6が応える。

 

「くっ!この火勢では…王女と剣士はどうし…」

 

「孔雀スラッシャー!!」

 

「一刀流!峰駆!!」

 

「ぐっ!キャンドルウォール!!ちぃっ!時間稼ぎにしかならんガネ!」

 

Mr.3は捕らえた標的について確認しようとすればそこに蝋で身動き一つ取れなくしていたゾロとビビの攻撃により途中で途切れ慌てて蝋の壁を作り出すも普段と違い普通の蝋のように破壊される自身の能力に歯噛みする。

 

「ビビ!ゾロ!早くこっちに!!」

 

そんな二人にかかるナミの声

 

「ケホッケホッ!ナミさんがこんな力業で来るなんて意外だったわ…」

 

「まぁいいじゃねぇかこうして動けるようになったんだからよ」

 

若干衣服が焦げているものの他には問題無さそうな二人はその声に従いMr.3達の元を離れる。

 

ナミの作戦は単純、相手が蝋を使う能力者でその能力によって拠点を構えてるなら拠点を燃やせばいいじゃない、というものである。

 

まず拠点の周囲に炎や油を用いた罠をあちこちに仕掛けておき、そして拠点に対してウソップ の火炎星を強化した大火炎星を撃ち込み奇襲を、そしてその隙をついてビビとゾロを救出する算段であった。

 

今回は最初の攻撃によりビビとゾロの拘束まで溶けるという嬉しい誤算もあり後は四人を拘束するなり追い払うなりすれば良いだけだ。

 

幸いにもMr.3には有効な属性がある事がわかっている、となれば問題はMr.6とミス・マザーズデー、そしてイマイチ情報が不明なミス・ゴールデンウィークだけだが今回は一味勢揃い、しかもこちらにはブロギーが、かつて世界を混乱の渦に陥れた伝説の巨兵海賊団の片割れ、"赤鬼のブロギー"がいるのだ。

 

その戦闘力は今と昔で懸賞金のシステムも違う可能性はあるが、かつては1億というとんでもない額がかかっていただけあり破格。ドリーがMr.3相手に時間があれば勝っていたと豪語しているのは聞いているしまぁ何とかなるでしょ、と考えていたナミだったが

 

「うぉぉぉぉお!勝負だ盾のおっさん!!」

 

一人単独で突っ込んでいく自身の船長を見て天を仰ぎため息をつくと

 

「…まぁ薄々そんな予感はしてたわ。ビビ、少しでも情報が欲しいわ。あいつらと戦った時の情報を教えてくれないかしら?」

 

ルフィやドリーの情報だけでは不明瞭な点もあり、その場にいたビビなら大丈夫だろうと聞いてみれば

 

「えぇ、ナミさん。Mr.3は蝋を体から生み出し自在に操ってくるわ…武器にしたり盾にしたり、蝋で相手の拘束をしてくる事もあったから要注意ね。

 

次にMr.6だけど彼の耐久は化け物よ、その身一つでドリーさんの拳を防いだ事から硬化系の能力者だと思う。

 

それからミス・マザーズデーだけど彼女によればロギア系では無いそうよ、ただ体を液体へと変化させるから物理は無効ね、因みに洋服に能力は及ばないらしくて全裸になるからサンジさんを近づけるのはやめておいた方がいいと思うわ?」

 

思った以上の答えにナミは満足しつつ矢継ぎ早に指示を出す。

 

「…となるとMr.6はルフィが行ったしサンジくん!ウソップと一緒にMr.3を、罠の場所は覚えてるわね?」

 

Mr.3…キャンドル人間相手には近接打撃系のサンジと、弱点をつくためのフォロー要員としてウソップを

 

「へっ!弱点が分かってるんならこっちのもんさ!」

 

「任せてくれナミさん!あの蝋燭野郎なんざさっさと片付けて見せるさ!」

 

「ゾロ!アンタは有効な攻撃が分かるまでミス・マザーズデーの足止めを!物理無効だから気をつけなさい!」

 

厄介な相手にはルフィに次いで高い戦闘力を持つゾロを

 

「はぁ!?何でそんな相手をおれ一人で?剣術が効かない相手にどうしろってんだおい!?」

 

「うっさいわね!あんたの好きなシュギョーよシュギョー、刀を燃やすなり何なりやってみれば?」

 

当然文句が飛んでくるもナミはどこ吹く風とばかりに無視。

 

「ちっ、まぁいいさ敵は能力者…相手にとって不足はねぇ!」

 

「ビビ、あなたはミス・ゴールデンウィークをお願い、催眠系なら絶対にルフィに近づけさせちゃ駄目よ?ルフィは単純だからまず間違い無く催眠にかかっちゃうからね?」

 

ビビには詳細は不明だが催眠術を使うという少女の相手をお願いする、見たところ戦闘に心得がありそうには見えないが油断は禁物、かつてシロップ村で催眠術士相手にルフィがいいように操られた事を思い出し苦虫を噛むも最初からわかっていれば問題は無い、と考え直す。

「わかったわ、ナミさんはどうするの?」

 

「あたしはサポートにまわるわよ、ルフィが話も聞かずに突っ込んでいったからそっちのフォローもしなきゃいけないしね」

 

そう言いながらナミは自身の太腿に装着していた隠し棍を組み立てるとよし、と気合を入れ直すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




あと数話挟んでドラムかクリーク側か…どっちにしようかな

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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