起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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投票に関してですがやっぱ熊が側にいるからかクリストファー(・ロビン)が人気ですねー


鋼蜜隠遁 ドンクリークさん

 

「Mr.パールぅ、前方に潜水艦よぉ?」

 

「潜水艦?こんなとこに珍しい…まぁおれ達が言うのもなんだがな」

 

麦わら一味の船ゴーイングメリー号…の船底に不可解なものがあった。

 

船底に張り付いたそれはまるでコバンザメのようにメリー号にくっついておりナミが気のせいと判断した船足の遅さはこれのせいであろう。

 

いくら小型とは言え動力も休止させた余計な物がくっついているのだ、いつもより遅くなるのは当然であろう。

 

何を隠そうかれらの正体はMr.6及びミス・マザーズデーが搭乗する二人乗りの小型潜水艇"ピタット・シャーク号"だ、彼等は麦わら一味の目の前から消えた後直ぐに話し合い、最終的に麦わらの一味に便乗してアラバスタへ向かう事にしたのだ。

 

そして時折盗聴しつつ状況を把握、そうしてリトルガーデンから出航した後数日した頃に見張りを担当していたミス・ハニーの報告にパールは怪訝そうに眉をひそめる。

 

大きな球体型の潜水艦…頂点部が丁度海面に出ている形であり上からの声を聞く限りどうやら人が乗っているらしい。

 

「どうするぅ?先制して魚雷でも撃ち込もうかしらぁ?」

 

「一先ず様子を見るか…お、浮上したな」

 

耐圧ガラスを通した目の前で球体の潜水艦が浮上、どうも上の言葉を聞く限りどうやら相手は海賊らしい。

 

「ブリキング…聞かない名だな、ミス・ハニーは?」

 

「聞かないわねぇ…最近台頭して来た海賊かしらぁ?」

 

「ふむ…潜水が可能ならそのアドバンテージは大きい、少しは名が知れていても良さそうなものだが…」

 

メリー号の騒ぎを盗聴していた二人は

 

「あら、戦闘になったみたいね…にしても相手もドラムに行きたいみたいねぇ」

 

「ワポル…ワポル…どっかで聞いたような気がするんだがなぁ?」

 

「ワポル…ドラム…あぁ思い出したわぁ、確かドラムの国王の名前じゃなかったかしらぁ?」

 

「あぁ、そういやそんな名前だったか…しかし何でまた国王が海賊に?」

 

「その辺りはわからないわねぇ、ドラムには貴方のボスの知り合いがいるんでしょぉ?行ってみたらわかるんじゃないかしらぁ」

 

「おや、決着がついたみたいだな…」

 

「どうするぅ?追撃するかしらぁ?」

 

自身らの船長が吹き飛ばされたからだろうか?急速に離脱する船影に

 

「いや、下手に動いて上の麦わら一味にバレたくは無いしな。ここは一先ず様子見だな」

 

そうしてMr.6とミス・マザーズデーは再び一味の足元に静かに潜むのだった。

 

 

そんな二人を他所にドラムに到着した麦わら一味を待っていたのは緊張した雰囲気を醸し出す一団。

 

少しの問答の後何とか上陸許可を得た一行は民間護衛団を纏めているというドルトンと共に雪降る村"ビッグホーン"に向かいそこで詳しい話を聞けば

 

「道中でも言ったが…この島に医者は二人しかいない、"魔女"と"雪女"だけだ」

 

「何でもいいから医者がいるんだよ!魔女でも雪女でもいいからそいつらは何処にいるんだ?」

 

「そうだな…窓の外に山が見えるだろう?」

 

「あぁ、あのやけに高い…」

 

ドルトンの言葉にサンジが窓の外を見ればそこにはルフィとウソップが作り上げた雪像…

 

仲良くしばかれつつ雪像を壊された二人は正座させられていたが全く堪えてていない模様であるが、それはさて置き一番高い山の天辺にある城に"魔女"と呼ばれる医者が住んでいるらしい。

 

しかも連絡手段は無く気まぐれに山から降りて来ては患者を探して処置を施しては報酬を持っていくという事を繰り返しているので急患を見てもらうには彼女が山から降りて来るのを待つか、山を登って直接城まで行くかの二つに一つとの事だった。

 

流石にそれは病気のナミには負担が大きいと考えたのか

 

「なら!その"魔女"とやらは兎も角もう一人医者がいるんだろ!?そいつは何処に住んでるんだよ!!」

 

「…済まない、彼女が何処に住んでるのかは誰も知らないのだ。彼女もふらりと現れては処置だけして去っていくという気質で言ってみればまだ"雪女"よりも"魔女"の方が確実だろう」

 

その言葉を聞いてルフィは決断したのか意識も朦朧としてベッドに横たわるナミに頬を軽くペチペチと叩いて

 

「おい!おいナミ!聞こえるか?」

 

「…ん」

 

「お、起きた。あのな山登んねぇと医者いねぇんだ、山登るぞ」

 

告げれば勿論猛反対する仲間達、だがナミも早く自身の病気を治さないといけないと考えたのだろう、弱々しい声ながらも片手を上げて

 

「…よろしくっ」

 

との言葉にルフィも片手を打ち付け

 

「そういかなきゃな!任しとけっ!!」

 

と答えそんな二人に仲間たちは呆れつつも仕方ないとため息をつく。

 

そうして病気のナミをルフィが背負い、更に護衛としてサンジが、ビビとウソップは自分がいれば足手まといになるだろうからと辞退。

 

そうしてナミの病気を一刻も早く治すために雪深き森の中に、断崖絶壁の山へ登頂する為にルフィ達は奥へと分け入っていくのだあった。

 

「…Dr.くれはは兎も角として森の中なら"雪女"に会う確率も少しはあるだろう…彼等の行ったルートはラパーンの生息地、無事にたどり着いてくれれば良いのだが…」

 

ドルトンはそう言って心配そうに森の奥に続く足跡を見るのだった。

 





というわけでドラム編開始

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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