起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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あのー読み直して気づいたけど悪魔合体チェスマーリモくんが雪割草って技で飛ぶ斬撃出してるんだけど。飛ぶ斬撃というか地を這う斬撃


雪国の守護者

七段変形というゾオン系の能力者としては異常な変身を見せたチョッパーの多彩な攻撃にチェスマーリモはとうとう倒れた。

 

勿論ただやられたわけではない、四本の腕を使い二つの弓を放ち、その怪力で四つの大槌を縦横無尽に振るい、そして大槌が破壊されたと見るや取り出したるは鋼鉄の鋭い四本の斧。

 

鋭い四本の斧を怒涛の勢いで振るうも相手が悪かった、本来ゾオン系の能力者は三段階の変身能力を持つ。

 

すなわち人型、獣人型、獣型の三種類でありゾオン系のどんな能力者でもこれは変わらない。

 

チェスマーリモもかつての同僚にゾオン系の能力者がいたのでそれについてはしっかり理解していた。

 

だがチョッパーは特殊な丸薬で波長を狂わせると従来の3形態に加えて角の強化、脚力の強化、腕の強化、そして体毛の強化という4形態、合計7形態を使いこなして戦闘前に宣言した通りきっかり3分でチェスマーリモを下して見せたのだった。

 

仲間候補のおもしろトナカイが七段変形という技を見せて目を輝かせるルフィだったが気を取り直して正面のワポルに向き直るも

 

「あれ!?あいつどこいった!!」

 

「…あそこで雪だるまになってるぞ」

 

サンジが指差す方向には身体を丸ごと雪玉に閉じ込められ、更には口元まで雪で覆われたワポル。

 

「なっ!いつの間に!!おい!手ぇ出すなって言っただろうが!!」

 

「あら、ここから逃げ出そうとしてたから捕まえてあげたのに随分な言い様ね?」

 

「くそー、いつの間に…」

 

「てめぇが変形に見惚れてる間にだよ!!」

 

「…確かに珍しいのは認めるけどそれで敵から目を離すのは頂けないわね。

 

んー…このままだと一方的な気もするし…、ねぇ麦わらくんわたしを誰だか知ってる?」

 

「知らん!…あっ!医者だったか!もう一人の!」

 

「あら、それだけ?Dr.くれはから話は?」

 

「その前にワポルが登って来たんだよ、アンタについても話を聞こうと思ってたんだがね」

 

モネの質問に横からそう答えるドクトリーヌ。

 

「ふぅん…?まぁいいわ。知っての通りわたしは医者で名前をモネ」

 

「モネちゃん!何て素敵な名前なんだ!!」

 

「…腰は大丈夫なの?まぁいいけど巷では"雪女"なんて呼ばれている医者狩りの生き残りがあたしよ」

 

「アタシと一緒で医者狩りの生き残りというのは語弊があるんじゃないかい?何しろあんたは王国従医長…まぁワポルの指示に従わずに人々を治療していたとはいえね」

 

「従う義理がないもの、先代国王にはお世話になったから最低限はこの国を見ててあげたけど自分で国を捨てた以上もう見守る義務は無いものね」

 

「何の話だ?とりあえずおれは邪魔口をブッ飛ばすんだからそいつ離せよ」

 

「せっかちは嫌われるわよ?わたしが言いたいのはこの後よ、あなたがワポルをブッ飛ばしてはい終わりってわけにはいかないの。

 

この国は仮にも世界政府加盟国、そしてワポルは逃げ出したとは言えまだその権利は剥奪されていない…わかる?」

 

「そんなの知るか!!これはおれのケンカだ!王様だの何だの関係ねぇ!邪魔するってんなら全員ぶっ飛ばしてやる!!」

 

それと共に両の拳を構えるルフィにモネは

 

「…貴方、そんなんじゃいつか仲間を殺すわよ?

 

まぁいいわ、世の中にはどうしようも無い理不尽ってものがあるのよ…わたしは昔恩人からとある悪魔の実をもらいそれを食べたわ…その実の名前は"ユキユキ"の実…このドラムでわたしの相手をするのなら四方三里は全て敵と思いなさい?」

 

それと共にゾワゾワと騒めく周囲の雪、それらが持ち上がると鋭く成型されルフィにきっさきをピタッと突きつける、ご丁寧に身体を雪で拘束した上でだ。

 

「なっ…はえぇ…」

 

何か来ると感づいて素早く拳を放とうとしたルフィだったが攻撃は直前に雪で押さえ込まれた。

 

「…勘はいいのね、まぁ本気でやっても結果は見えてるからこうするんだけどね」

 

そう言って雪の槍と雪の拘束がバサリと崩れ落ちる、まるであの頑丈さは何だったのかと言うほどの呆気なさだ。

 

「何を…?」

 

それと共に城の方から何か巨大な物が放り投げられ、更に拘束されたワポルが雪の巨人によって持ち上げられ大きく口を開かせられる。

 

「さて、餌の時間よ?貴方が無理を言って取り寄せた"とっておき"…今こそ使いどころじゃないの?」

 

それと共に大きく目を見開き涙を流すワポル、そして何かを言おうとするも大きく開かれた口は言葉が出ずそこに飛び込む鋼鉄の塊。

 

「…なんだありゃあ?」

「…正気かい!?馬鹿に刃物を与えてどうすんだいあの娘は!!」

 

「なぁ婆さん、あの鉄の塊なんだ?」

 

「知らないのかい!!まぁ無理も無いだろうね、あれはワポルがどこからか横流しで手に入れてきた海軍の兵器だよ。

 

食べる為かと思いきや毎日磨き上げて眺めてはご満悦だったと聞いてるが…だがその破壊力は恐ろしいもんだった、国王の仇討ち…そう言ってあの兵器と共にワポルは山に入って行き、そして帰ってきたワポルが引きずっていたのは幾頭ものラパーンの死骸、あの雪山の狩人達をそれだけ相手にしてワポル達には怪我一つ見られなかった。

 

無理も無いさね、ありゃ旧式とは言えグランドラインで海賊達を追い回してる"戦車"ってシロモノさ、あれ一つで戦況をひっくり返す事もあると聞いてるよ」

 

「センシャ…ビビが前に言ってたやつか!」

 

「後はこれをこうして…恩人からの指示だから悪く思わないでね?」

 

そう言いながらとても細く鋭い針をワポルに向かって投げると見事に頭に、そして"あらかじめ開けてあった穴を通して"頭蓋を無視してサクリと刺さった針にモネは薄く笑うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 





いつのまにか手術されていたワポル、まぁ脅威の対象になりうるのは当然対処はしておくものよね

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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