起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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シュガーは能力者(原作とは違う)に、オルガは六式の一部を習得しています。


吸血変種 ドンクリーク

満月を背に真っ直ぐにこちらに向かって来る姿。

 

蝙蝠のような翼には月光を受けてキラリと光る鋭い鉤爪。あの速度で引っかかられれば普通の人間など一撃で命を落とすだろう。

 

…彼女がたまたま拾った悪魔の実を食べてからはや数年、姉と同じく自身の見聞を広める為に旅に出た先の事だった。

 

基本的な戦闘は可能であり、旅の仕方やサバイバル術、船の動かし方やその他旅に必要な知識はしっかり修め、恩人からもこれなら一人で旅をしても大丈夫だろう、と判を押されていたがそれはあくまで普通に旅をしていればであった。

 

日の光には弱く、正体を知った者からは化け物と恐れられ、旅の間にシュガーはどんどん心をすり減らしそしてグランドライン海軍支部から直通の連絡がクリークにあった時には激しく憔悴していた。

 

自身が何の悪魔の実を食べたのかも知らず、情報を集めようにも日中ではまともに活動出来ず、すっぽりフードをかぶっていれば怪しい奴だと誰何され…そのうち"夜に彷徨い歩く化け物"という噂まで立ち始めシュガーは過去を懐かしみながらも何とかグランドラインに入るべく…自身の友人や仲間、そして恩人がいるグランドラインに向かって懸命に旅路を進んだのだった。

 

すぐにクリークは迎えに行くと特急でファウス島に連れ帰り数週間程の療養を経て悪魔の実の正体とそれに対する訓練を行った。

 

シュガーが食べたのは"バットバットの実・モデル吸血鬼"。

 

そんなの原作にあったか?と考えつつも吸血鬼について自身が知っている事を教えそれをどんどん手合わせしながら習得させていく。

 

曰く"怪異の王"にして"夜を愛する者"。

 

曰く霧や蝙蝠など己の身を色々と自在に変化する事が出来る。

 

曰く並の人間には不可能な凄まじい怪力を持つ。

 

曰く日光や十字架、銀などを弱点とする。

 

…曰く、人の血を吸う化け物である。

 

それらを一つ一つ書き出して、この世界の伝承と付き合わせそしてシュガーは吸血鬼…前世でいう吸血鬼では無くただ一人のこの世界での"ヴァンパイア"が誕生したのだった。

 

…そしてここに来てクリークの知識が偏っていた事が問題となった。

 

本来であれば原作…(ゲームであるが)でこの能力を持っていたパトリック・レッドフィールドはこの力で老いを与え若さを奪うという恐るべき力を使っていた。

 

が、クリークは当然そんなもの知る由も無く前世の伝承のような知識を書き出し、例えばキリスト教はこの世界に無いので十字架は効かないだろうとそれを教えず、流水が弱点という事や招かれなければ部屋に入れないという事は知る由も無く、そして出来上がったのは純粋な吸血鬼では無くなんちゃって吸血鬼…

 

日光に当たれば皮膚がピリピリと痛み(吸血鬼の真祖ってやつ太陽の下歩けたよなぁ?)、凄まじい怪力を誇り(確かめちゃくちゃ力強かった筈、ロードローラー片手で持ち上げるくらいあったっけ)、心臓に白木の杭を刺されると命を落とし、霧や蝙蝠や植物など様々な姿に変身が出来て、ニンニクの匂いが嫌いであり、鏡に映らず、血の代わりに赤ワインや生肉を好み、血を吸う事によってパワーアップする…弱点はある程度持っているものの怪力無双・変幻自在・神出鬼没のフィメール・ヴァンパイアの出来上がりである。

 

そして彼女はクリークと実践を交えつつ組み手を行いながらやがてどんどんとその力をモノにしていった。彼女は自身が本気を出しても決して超えられないと知っているからこそこれは甘えてるんじゃ無い、実践的な訓練と普段は抑えてる戦闘衝動の発散なんだと考えながら真っ直ぐに突っ込んで行ったのだ。

 

とは言えクリークも慣れたもの。自身に向けて矢のように飛んできたシュガーを右手でいなしつつ左手でその襟首を掴みぶら下げる。

 

「…遅い」

 

「いや、休暇をとるとは言っていただろう…というかいい加減本気で突っ込んでくるの辞めないか?俺だからいいようなものの他の人間だったら首がポーンだぞ?」

 

「や、それより離して、近い、あっち行け」

 

「断る。お前が襲って来るのを辞めると言うまでは離さんぞ」

 

「ぷい」

 

それと共にクリークの手からふっと重さが消えるとシュガーの姿が霧となってかき消え少し離れた場所に再び身体を形作る。

 

「…ちゃんと使い熟せているみたいだな。数年でここまで仕上げるとは驚きだ」

 

その滑らかな変身にクリークが感嘆していると

 

「シュガー!一人でさっさと行くんじゃないさね!アンタ看板アイドルだっていう自覚はないのかい!?」

 

甲板に降り立つ金の髪に褐色の肌を持つオルガ。彼女は順当に見聞を広める旅を終えファウス島に帰還、そしてクリークの伝手によりテゾーロ財団に所属しており自らの友人でもあるシュガーが芸能部門からデビューするにあたり助けとなるべく立候補、マネージャー兼護衛となり以来シュガーと共に行動している。

 

「久しいなオルガ、元気にしていたか?」

 

「久しぶりだわさクリーク。担当アイドルのヤンチャっぷりに手を焼いてるとこさね」

 

「…ギンなら厨房にいる筈だぞ?」

 

「なっ!別にアイツに会いに来たわけじゃないさね!!

 

…会長からの伝言さね、"順次手筈通り、護衛を含め数日中にはアラバスタに到着予定"だそうだわさ」

 

「了解した、後でこちらからも連絡を入れとこう。PVの撮影は上手くいったか?」

 

「バッチリさね、こんなとこまで来させて何かと思ってたけどアレが見れただけでもやって来た甲斐はあったさね。

 

…しかし良く知ってたもんだわさ、こんなもんが出来るなんて」

 

「…ま、こっちも色々と情報があんのさ」

 

そうしてクリークは時折飛んでくるシュガーからの攻撃を捌きつつオルガと情報を交換したのだった。




バットバットの実 モデル吸血鬼

ワンピース アンリミテッドワールドレッドに登場するパトリック・レッドフィールドが作中で口にした悪魔の実。

レベル6から脱獄した脱獄囚の一人であり、かっては孤高の海賊でありながら名のある海賊達と戦って来た猛者であり、彼の能力の使い方は"敵の若さを吸い取り自身を若返らせたり、敵に老いを注入して相手を老人にする"という恐るべき能力を持っていた。

また、周囲を闇で包み込みんで状況の掴めない敵を襲撃したり、赤い霧となって瞬間移動したりという使い方だった。

が、クリークはその本質を知らなかった為グレードダウンしているものの吸血鬼というだけあってその性能は破格、並の海賊相手なら十把
一絡げであろう。

麦わらとの戦闘途中で食べていたのでこの時期なら未だどこかにある筈としてシュガーが旅の途中で口にしたとしています、因みにホビホビの実は現状行方不明です。

獣の王の力を手に入れ変貌体となったクリーク、獣の王なのでミンク族の特殊な能力や劇場版ボスのような能力はありますか?

  • 高熱"劇場版ボス"
  • エレクトロとスーロン
  • エレクトロだけ。
  • 肉体や覇気の強化のみ。
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