起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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皆様いつも誤字訂正、感想、評価、お気に入り等ありがとうございます、所用により18日から五日間程更新をお休みしますので宜しくお願いします。

黄金を生み出すのか操るのか結論が出ない…


黄金火拳 ドンクリーク

ドラム島を出て数日、アラバスタの沖合に三隻の船が集まっていた。

 

テゾーロ財団警備部門"ヴォイテク"所有船舶"ベアトリーチェ"

 

テゾーロ財団芸能部門"ステラ・プロダクション"所有船舶"ステラ・オブ・ゴールド"

 

そしてテゾーロ財団会長専用船舶"グラン・ステラ"…新世界で名を轟かせるテゾーロ財団の"黒地に黄金の星"をシンボルに掲げた三隻は夜の帳が降りた後に集結、これはとある人物達による秘密裏の会議が行われる為だった。

 

グラン・ステラ内に作られた幹部専用食堂で一人の男がテーブルに着いていた。

 

緑の髪に鋭い目つき、身に纏う桃色を主体とし白いラインが入ったスーツは所々に黄金があしらわれており、明らかに一般人では手に入れれないような服を纏ったその男は足を交差してそれがまるで当然とばかりに腰掛けていた。

 

「なぁテゾーロのオッサン、さっさと食おうぜ?飯が冷めちまうぞ…」

 

そしてその横の席には黒に白いラインが入ったスーツを着た男。

 

黒い癖っ毛を何かの整髪料で後ろに撫で付けているが所々跳ねている髪型、顔にはソバカスがあり人懐っこそうな顔立ちを待つ青年だ。

 

明らかに着慣れていないだろう、所どころが着崩してあり彼が普段からそのような物を着る人間では無いのだという事が察せられる。

 

「馬鹿野郎、相手を待つのは一応礼儀だろうが。

 

お前がもし誰かに食事に呼ばれて自身がついた時には殆ど食い物が無かったらどうする?」

 

「そりゃぶっ飛ばすさ、それが普通だろ?」

 

「…お前の普通には一言言いたいがお前が先に飯を食うとあいつの食う分が残らねぇだろ。

 

というか何だその着こなしは!権力者たるもの身嗜みから整えろと何遍も言っただろうが!!」

 

「っつてもよぉ、普段からこんなもん着ねぇしデュースも他の奴らも手伝ってくれねぇんだもんよ」

 

「海軍との連絡役の中佐が常駐してる筈だろうが」

 

「いやー…イスカは口うるせぇからなぁ…あいつがおれの着付けすると窮屈なんだぜ?」

 

「ったく…権威ってのは服の上から着るもんだぜ?みすぼらしい格好だとそれだけで舐められるんだよ、あの魑魅魍魎跋扈する伏魔殿ではな」

 

「マリージョアなんていかねぇからなぁ、しかも今回会うのアイツだろ?別にいいじゃねぇか」

 

「まったく…」

 

広いテーブルに並べられたたくさんの料理、それを前にじっと待ってる事が苦手なのだろうさっさと食べようと言う青年の名は"ポートガス・D・エース"

 

三年前に七武海に就任したロギア系メラメラの実の能力者であり"ピース・オブ・スパディル号"を所有するスペード海賊団の船長でもある青年だ。

 

なぜ彼がここにいるかと言うとそれは緑髪の男"ギルド・テゾーロ"の護衛としてである。

 

テゾーロ自身は連れて来る気は無かったが盟友の頼みであり何らかの意図があっての事だろうと判断して連れて来たのだった。

 

ちなみにエースとテゾーロの関係はいわば後見人のようなものだ、エースの七武海就任にあたってはまずはテゾーロが王下七武海に推薦し、そしてその前に済ませていた手回しにより世界政府のトップである五老星にまで話が行くように仕向けた。

 

そして真意を確かめに呼ばれたマリージョアにて表向きは商売の為に一刻も早い海の安寧だの何だのと述べ、就任の暁にはその見返りとして莫大な額の献金を約束。

 

そして世界政府から正式に海軍に勧誘をするように指令が届き一悶着あったものの無事にエースは七武海に就任したのであった。

 

だが知っての通り七武海は数々の特権を持つ代償として幾らかの資金を納める必要があるがそれを肩代わりしているのもテゾーロである。

 

何故なら七武海は政府に掠奪を許されているからこそこの献金は掠奪した金品の数割を納めるとなっている。

 

だがエース率いるスペード海賊団は町や村など襲撃して金品を奪ったりする気はさらさら無く主に敵対する海賊の財宝を奪ったり、賞金首をとっ捕まえたりと七武海にしては地味な手段で、割とカツカツで運営されているからだ。

 

その為大半をテゾーロが肩代わりしているがその戦力は高い、何しろ希少なロギア系、しかも火という分かりやすさにそこら辺の海賊なら尻尾を巻いて逃げていく程である。

 

ロギアの能力が無くても海軍との連絡役であり、自身の信頼する人間であるイスカから指導を受け、更にはテゾーロやその旗下の曲者達との手合わせによりメキメキと実力をつけており少なくとも一般の中将クラスなら相手に出来るであろう実力を身につけている。

 

とは言えテゾーロ自身も優れたゴルゴルの実の能力者で戦闘力はかなり高い。

 

本来なら護衛などいらないしついたとしてもそれこそ警備部門の人間で十分だが今回は盟友の頼み…今まさに食堂に身を屈めて入って来た男の頼みであったからだ。

 

「よう、待たせたな…というか入り口くらいもうちょっとデカく作れよ」

 

「馬鹿言え、アンタに合わせてたら資材の無駄だ。それよりもさっさと座ったらどうだ?折角の料理が冷めちまうぜ?」

 

食堂に入って来たのは身の丈三メートル以上…四メートルには届かないが大柄な男だった。

 

縦に長いが横にも長い、とは言え別にただ太ってる訳ではない。

 

その身を覆うのはまるで巌の如き筋肉、ごく普通の人間が見れば恐怖で怯えそうな程のオーラを纏う筋肉のかたまりである。

 

腕はまるで丸太のように太く、そして脚はそれに輪をかけて太く一般人の胴体くらいの太さはあるのでは無いだろうか?

 

そしてそのわがままボディを窮屈そうに押し込めている姿ぱっつぱつではちきれんばかりのスーツに丈の短い寸足らずな裾や袖、テゾーロは当然、人の事は言えないエースも思わず吹き出しそうになるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 




と言うわけで明日から数日お休みを頂きます、23日から更新再開の予定ですので悪しからず

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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