起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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圧縮改訂は終わったし次の番外編は何にしようかなー


砂国策謀 ドンクリーク

 

「王下七武海のクロコダイルか…確かに奴の噂は聞いている。

 

元の懸賞金こそ他の七武海と比べて低かったがそりゃ奴が名を上げるのを好まなかったからだ。

 

そこらの海賊なら名前を上げようと躍起になるが奴は頭がいい、名を上げれば海軍や他の海賊、賞金稼ぎにも狙われるのが目に見えているからこそ細心の注意を払い他の海賊の仕業に見せかけたり、襲撃そのものを証拠を残さずにやってきたからだ。

 

まぁ世界政府はそれを危惧したからこそ奴を七武海に仕立て上げたんだろうが…確かにその男がアラバスタに移って大人しくしていたのも国を手に入れる為という事なら納得できるな」

 

顎に手を当てそう推論を述べるテゾーロにクリークはうなづきつつ

 

「あぁ、今回の国盗りと周到に計画を立ててたみたいだが…こっちにも伝手があってな、ネフェルタリ・ビビを知っているか?」

 

「ネフェルタリ…あぁ、アラバスタ王族関係か?確か王女が行方不明になっているとは聞いているがその辺りか?」

 

「正解だ、数年程前に面倒を見ていた時期があってな。

 

教育の賜物かクロコダイルとバロックワークスの繋がりを確定させる為に王女自ら潜入していたらしい、そしてその王女様がもう直ぐアラバスタに到着する」

 

「へぇ?でもおれと同じ七武海が動いてるったっておれにゃあんま関係ねぇ話じゃねーのか?」

 

食事の手を止めぬままにそう言うエースだったが

 

「あぁ、勿論お前に来てもらったのは理由があるさ。

 

王女様は"とある海賊"の手を借りてアラバスタに向かっているんだが…聞いて驚け、三千四百万ベリーの賞金首"モンキー・D・ルフィ"率いる麦わらの一味と一緒でな」

 

「は?何でまたルフィがそんな事に?というかなんだ?弟に会わせてやろうってそれだけじゃねぇだろうな?」

 

「…ま、メインはそれだがテゾーロの手伝いをしてもらうってとこか?」

 

クリークがそう言うと

 

「ふむ何故火拳を連れて来いと言ったかは分かったが…とりあえずお前の最終目的はどちらだ?まぁ話を聞く限りクロコダイルの計画を止める側だと考えていいのか?」

 

テゾーロはクリークがエースを呼んだ理由に納得する。

 

「あぁ、最終目的はネフェルタリ王家の手助け…まぁ秘密裏にだがな。

 

そしてバロックワークスの壊滅、そしてそれに対して人員の確保…うまく行けば幹部連中をこちらに取り込みたいとこだな」

 

「へぇ、面白そうじゃねぇか。

 

おれはテゾーロの旦那を手伝えばいいんだろ?何をすればいいんだ?」

 

「まぁ機に臨みて変に応ずというか何というか…麦わら達がどう動くかでこちらも動きが変わるだろうからなぁ…何しろあのガープの孫だし破天荒だから動きが読めねぇ。

 

まぁ普通に行けばビビちゃんが反乱軍を止める為にそのトップと直に話し合うってとこだろうな、小さい頃には交流があったみたいだしな」

 

「しかし王国軍20万に対して反乱軍80万だろ?ニュースで読んだぞそんな簡単に止められるようなもんか?」

 

「…簡単じゃねぇだろうな、何か策があるならまだしも考えられるものとしてはクロコダイルの策謀の暴露、そして反乱軍のリーダーとの話し合い…それくらいか?後はクロコダイルを直接どうにかするって手もあるが…正直これを俺たちがやるのはリスクが高い、仮にもクロコダイルは政府によって認められている海賊だからな。

 

…理想を言えば"どっかの非合法の海賊"辺りがクロコダイルをぶっ飛ばしてくれりゃ早い話し合いだがな」

 

「おいクリーク、てめぇまさかおれの可愛い弟分にそれやらそうってんじゃねぇだろうな?」

 

それと共に手のひらにボウッと火を灯すエース

 

「おいおい、落ち着けよエース。確かにクリークの言うのは手っ取り早いが相手はあのクロコダイルだぞ?お前と同じロギアにして七武海の一角、更に場所は砂漠の国アラバスタ…勝てる道理が無いのにわざわざぶつける必要があるか?」

 

「う…確かにそりゃそうだろうがよぉ…」

 

「その通りだエース、勝てない戦いをする程麦わらの達の仲間もバカじゃ無いだろ。

 

兎に角アラバスタに到着後は臨機応変に動く事になると思うが…訪問目的は何になってる?」

 

「あぁ、テゾーロ財団の来国目的は医療大国ドラムに訪れる為の補給としてある、エースはその護衛だな」

 

クリークはそれを聞いて頷きつつテーブルの上の料理をどけるとアラバスタ王国…サンディ島への地図を広げる。

 

「そうか、ならば麦わら達の入国に前後して入港という事でいいだろう。

 

恐らく麦わら達の航路から考えて入港はここ港町のナノハナ、そして反乱軍はここからサンドラ川を挟んで砂漠を越えた先にあるユバというオアシスにいるという情報がある。

 

恐らくナノハナで物資なり何なりを補給し、ユバの最寄りのエルマル辺りに上陸、それからユバに向かうだろうな」

 

「エルマル?ありゃ王国との貿易の中継地点だろ?んなとこに上陸するか?」

 

「かつてはそうだったかも知れんが反乱軍のおこった経緯は知ってるだろ?

 

旱魃によりとっくにエルマルは廃墟だよ、反乱軍が拠点を移ったっていう情報もあるがそっちは情報待ちだ」

 

「反乱の起こった経緯ね…詳しい話は知らねぇが禁止されている薬剤を使ったとかなんとか…」

 

「あぁ、"ダンスパウダー"だ」

 

「あぁ、あれか」

 

「ダンスパウダー?何だそりゃ」

 

「簡単に言えば雨を降らせる粉さ、とは言え周りの雨さえ奪っちまうがな」

 

「そんなもんを王さまが使ったってか?そりゃ反乱の一つや二つ起こるだろうよ。

 

しかも砂漠の国、雨の降るかどうかは死活問題だろ?」

 

「エース、結論を急くな、そのダンスパウダーはクロコダイルの仕業だろ、違うか?クリーク」

 

「その通りだ、そしてそれを境に反乱軍が結成され多くの人間を吸収して王家打倒の為に動いている」

 

そう言ってクリークは地図上のユバとアラバスタにコマを置くのだった。

 

 





確かこっちの世界にもダンスパウダーに似た物があるんだったか?

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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