起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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さてアラバスタ編の始まり始まり


砂の動乱の始まり

 

港町ナノハナ

 

アラバスタ王国でも最大の港町であるこの町は国が反乱騒ぎとなっているにも関わらず活気がある表情を見せていた。

 

「…随分と活気があるな、反乱がおこってるんじゃなかったのか?」

 

背中に正義を背負ったジャケットを直接肌の上に羽織り葉巻を咥えた男がそう呟けば

 

「その筈ですけど…まぁここは昔からアラバスタ最大の港町ですし、アラバスタ王国以外の者も多くいますしねぇ…」

 

傍らの額に眼鏡を乗せ、腰に一本の刀を佩いた女性が答える。

 

海軍本部大佐であるスモーカーとその部下であるたしぎは自分達の艦隊と共に専任対象である麦わらこと"モンキー・D・ルフィ"を追いかけてアラバスタまでやって来ていた。

 

とは言え肝心の情報はリトルガーデンで途切れていたのでスモーカーの勘でここアラバスタに来ていたのだった。

 

「…それにしても随分と騒がしいな、こんなものか?あの船関係か?ん?あの旗どっかで…」

 

「おっきい船ですよねぇ…しかもパドル蒸気船なんて珍しい…」

 

港の方に騒がしく走る人々を見ながらスモーカーとたしぎがそう言っていると

 

「大佐ー!大変です!!とんでもない奴らがこの国に!」

 

それと共に片腕に黒金の義腕を持つ剣を佩いた男が大声を上げながら走ってきた。

 

「騒がしいぞサガ!で、どこのどいつが来てるって?」

 

「新世界の怪物!テゾーロ財団を率いる"黄金帝"ギルド・テゾーロと王下七武海に所属する"火拳"のエースです!!」

 

部下からのその言葉にスモーカーは少し思案して

 

「…どっかで見た旗印だと思ったらギルド・テゾーロか、裏では政府に金を貢いでいると聞いているが何故この国に?」

 

過去に海軍本部で要注意リストに載っていた黄金の星の旗印を思い出す。

 

「火拳ってクロコダイルと一緒で王下七武海じゃないですか!何でこんなとこに!?まさか二人して何か策謀を!?」

 

突然のビッグネームにたしぎは考えを巡らせるも

 

「いやぁ、何でもこの国には補給の為とか言う噂でして、火拳は護衛とか何とか…」

 

サガが港で聞いた話を告げる。

 

「そういやギルド・テゾーロの推薦で七武海に就任したんだったか?

 

王下七武海か…クロコダイルといい火拳といい海賊が政府の戦力たぁ気に入らねぇな。

 

…だがクロコダイルか、暴君と同じく政府に従順な海賊、何か企んでるに決まってやがる。

 

少し調べたがどうもきなくせぇな、元は優れた王として名高いネフェルタリ王が世界政府に禁止されてたダンスパウダーを所持、使用した?

 

いつ何処でどうやって手に入れた?仮にも世界政府の加盟国の王族、そんな伝手があるとは思えねぇ…多分裏でクロコダイルが何かやってやがると思うが…何が狙いだ?」

 

「スモーカー大佐、それ政府に聞かれたら怒られますよ?仮にも政府に認められた七武海の一角ですよ?」

 

「…少し探ってみるか。たしぎ、サガ、麦わらの情報集めに並行してクロコダイルを探るぞ。

 

確か奴はレインベースに拠点を構えていた筈だ、おれは海兵として動くがそうだな、お前らは賞金稼ぎか旅人という事にしておけ」

 

その言葉に了解、と敬礼を返す二人に対しスモーカーは煙を吐き出すのだった。

 

「無理…暑い…こっから出たくない…」

 

「陽射し強い…この国無理…しぬ…」

 

「…こりゃ二人とも留守番だな、まぁ確かに相性が悪すぎるわな」

 

一方どこかの雪女と吸血鬼が完全にダウンしているのを他所に

 

「うひょー!人がいっぱいだなー!!」

 

「へぇ蒸気船とは珍しい、流石でけぇ港なだけあるな」

 

「で、ルフィの奴どこ行きやがった?飯屋って言って直ぐ走って行きやがって…」

 

ナノハナから少し離れた岩陰に船を止めた麦わらの一味はアラバスタの大地に降り立った。

 

「ま、あの馬鹿の事だから騒がしいとこ探せばいるわよ。

 

で、どーするのビビ。反乱を止めるのに何か手はあるんでしょうね?」

 

「…でも本当にいいのナミさん?ここから先は本当に無関係じゃいられないわよ?

 

本当はこのアラバスタに送り届けてくれただけでも十分なのだけれど…勿論ここで別れてもそのうち報酬は払うわよ?」

 

ナミの質問にビビはそう言うが

 

「はぁ〜…あのね、もうとっくに巻き込まれてるし今更相手がこちらを見逃すとは思えないんだけど?

 

それならあなたに協力して事態を解決、後顧の憂い無く片付けた方がいいに決まってるでしょ?」

 

「ナミさん…本当にいいのね?みんなも本当に良く考えてよ?」

 

「はっ、今更だぜ?相手は七武海だぜ?どんな奴が出てくるか楽しみってもんだ」

 

「そうだぜビビ、今更だぜ?まぁ援護なら任せとけ!」

 

「まぁ任せとけってビビちゃん、反乱なんておれたちの手できっちり止めてやるよ」

 

「そうだぞ!おれは仲間に入ったばっかだけど仲間の為に頑張るぞ!」

 

「ほら、こいつらもこう言ってるんだし今更よ」

 

そう告げる仲間たちは強い目でこくりと頷くと

 

「…わかったわ、先ずはルフィさんと早急に合流してここナノハナの隠れ家に向かうわ。

 

わたしの手の者が情報を集めているから合流して今後の方針を組みましょう」

 

強い決意と共に毅然とした面持ちで歩き出したのだった。

 





さーて、ビビふくむ麦わらの一味がどう動くか。

更にはあちこち変わってる原作改変の影響がどう出てくるか楽しみですねー

一体舞台に上がった者達はどう動くのでしょうねー

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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