起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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当作品においてクロコダイルは"懐かしき新世界"や"水脈の位置がわかる"などと仄めかしていたので砂漠という環境であれば何処に何があるか、いるかなどを見聞色で察知できるとしています。

勿論これは使おうと思って見聞色の覇気を使っているのでは無く無意識的になので砂漠以外の場所では現在使えません。

因みに新世界は進出したものの覇気自体を知る前に白髭に敗退、楽園へと退いた為に他の楽園の人間と同じく存在を知らないものとしています。


砂熊激突 ドンクリークさん

「見つけたぜ?"砂漠の宝刀(デザート・スパーダ)!!」

 

巨大な立方体の物体を運ぶ影、それを見つけると共にクロコダイルは自身の右腕を大きく振り下ろした。

 

「ちっ、外したか…しかしポーネグリフとやらは随分かてぇな…」

 

相手が運んでいた立方体の影に隠れた事によりクロコダイルの斬撃は砂漠に深い断絶を残したものの途中で止められ、その硬さにクロコダイルは舌打ちする。

 

「…久々の再会なのに随分なご挨拶だな、しかしここに来たって事はテゾーロとエースを退けたか?」

 

フードの男の声に眉を顰めて

 

「てめぇ…随分と余裕そうだな?…いや…その声何処かで聞いたぞ?」

 

「ハハハハハ、流石王下七武海に数えられる砂漠の王と異名をとるだけの事はあるようだ、悪ぃなクロコダイル…所詮麦わらに倒される程度の海賊だと舐めていたようだ、謝罪しよう」

 

そしてやがてクロコダイルの脳裏に1人の男が思い当たる。

 

かつてこの国で戦った男…本部海兵であり最強の中将であり次期大将の呼び声も名高い男…

 

「テメェ…こんなとこで何やってやがる?しかも海兵である筈のお前が何故ポーネグリフを持ってやがる!!えぇ!鈍熊のクリークよぉ!!」

 

「ハハハハハッ、正解だクロコダイル…しかし覇気も知らないお前がテゾーロはまだしもよくエースを退けたもんだな?」

 

それと共にフードマントを取り払う男、その下からは諸肌の鍛え上げられた、まるで巌のような肉体。

 

「ハキだぁ?なんのこった、火拳ならこうしてやったのさ"砂漠の柩(デザート・バーラ)"!!」

 

それと共にクリークの足元の砂がぞわりと持ち上がり殺到全身隈なく包み込み

 

「ぐっ…潰れやがれ!"壊(ヴィシーノ)ォッ"!!」

 

力を込めて拳を握り込み砂の圧力を持って圧し潰そうとするも砂の繭を突き破って再び現れた体には些かの異常も見られない。

 

「大した圧力だな…だが俺の身体を潰すのには力不足だな、連装拳砲っ!!」

 

常人ならば圧殺されペシャンコになっていただろう圧力だが流石にクリークの肉体にその力は及ばずダメージは皆無

 

「ちぃっ!ここで海軍が関わってくるなんぞ予定外にも程があるぞ!"砂漠の大剣(デザート・グランデ・エスパーダ)!!」

 

ならば、とクロコダイルはクリークの放つ左右の拳を受けながら意にも介さず相手の足元から巨大な刃を発生させ胴体から真っ二つにせんと迫るも

 

「予定外って…"作戦ってのはあらゆるアクシデントを想定するべき"じゃないのか?随分とらしくない、計画の完遂直前で逸ったか?

 

…しっかしやはりロギアは面倒だな、全くもって昔を思い出す」

 

鋼鉄くらいなら軽く切り裂く砂の刃はそれを持ってしてクリークにはノーダメージ

 

「人の事言えるか!だいたいテメェどんな身体してやがる、おれはテメェが能力者だと言われても信じれるぞ!

 

だいたい物事のアクシデントってのはなぁ限度ってのがあんだよ!!想定出来ないアクシデントも大概にしやがれ!!"砂嵐・重(サーブルス・ペサード)"!!」

 

「っ、流石に本場の砂嵐だな!」

 

それと共に凄まじい勢いで砂嵐がクリークを弾き飛ばしそのまま更に追撃として

 

「火拳も黄金帝もテメェも邪魔なんだよぉ!!"砂海影喰(ラピメント)ォッ"!!」

 

それと共に四方八方から持ち上がる大量の砂、クリークを押し潰さんとばかりに押し寄せた砂はエースの時と同じく瞬く間にクリークを十重二十重に囲い込みやがてエースの時より一回り大きな砂の球体が出来上がった。

 

クリークをなんとか無事に閉じ込めれた事に安堵するがクロコダイルはそこで少し思案し

 

「…いや、まだだな"砂封墓標(レスティ・エテルノ)"!!」

 

念には念をと考え直すクロコダイルは腕を掲げそれと共に今度は周囲の砂がざわめき球体へと押し寄せるとしばらくして四角錐の形に寄り集まり、クロコダイルが両手を合わせてグッと力を込める事により一回り小さく密集

 

「クハハハハハ、空気すら入り込む事が出来ねぇ超々高密度の封印だ…いくらテメェが馬鹿力でもどうにも出来ねぇだろ?

 

ソレはおれが意識を手放さない限りそのままだ、いつまでになるか知らんがそこで大人しくしておくこったな…っても聞こえてねぇだろうがよ。

 

さて…しかし海軍が出張ってくるたぁ厄介な…今の今までこいつが網に引っ掛からなかったって事は表立って動いてねぇ筈…となると赤カモメの部隊を引き連れてきては無いか…兎に角早いとこポーネグリフをニコ・ロビンに読ませてプルトンを手に入れる事が先決か」

 

完全に閉じ込めたと安堵したクロコダイルはポーネグリフを前に思案する。

 

クロコダイルのやった事は簡単だ。

 

基本的に戦う可能性のある人間は情報を詳細に集め分析して戦術を立てるようにしており、やがて強者とされる多くの人間はえてしてスロースターターや相手の攻撃を受けてノーダメージな姿を見せると言った手合いが多い事に気づき、ならば相手が強者であれど本気を出される前に猛攻を持ってして先に仕留めてしまえばいいという理論にたどり着いたのだ。

 

故に強者…クリーク相手であれば様子見などせず初手から高威力の攻撃を繰り出しての猛攻、殺気を持って相手に本気を出されないようあえて拘束という手段で仕留めにかかり、その思惑は上手く行った為にクロコダイルの計画における最大のイレギュラーは彼が作り出した"堅牢堅固絶対無敵七転八倒最強封印"によって排除する事に成功したのだった。

 

 




因みに皆さまお察しの通り当作品におけるクロコダイルには風影成分が入り込んでいます。

そしてクロコダイル最強の拘束技によって捕らえられたクリーク、一体どうなってしまうんだ!!

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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