そしてクロコダイルvsクリークは実は初手からクロコダイルが砂の盾を覚える前に覇気を纏った拳で全力拳砲を放っていればカタがついていたりします、それ故にテゾーロはクリークに対してじと目だった模様。
護衛である火拳のエースがあの砂に閉じ込められていたという事はサー・クロコダイルはポーネグリフを手に入れる可能性がかなり高い。
そして彼が目的としている古代兵器の存在を示すポーネグリフを解読する為にはミス・オールサンデーの力が必要…となればサー・クロコダイルは彼女を呼び寄せるか呼びに行くかどちらかの手段をとる必要がある…
そう考えたビビはアルバーナとルフィ、エースが向かった戦闘音が聞こえていた地点の中間でナイフと銃を手に静かに佇んでいた。
勿論先行したエースとルフィがクロコダイルを止めれたのなら上々であるが先行した彼らには悪いがエースは兎も角ルフィではこのフィールドで正面から勝つのは不可能だろう。
広がる砂漠は"砂漠の王"である彼のテリトリー、ポーネグリフを横から掻っ攫うくらい造作も無いだろう。
そして目的を達した以上後顧の憂いを断つより計画完遂へと動き自身が待っている地点をクロコダイル、若しくはミス・オールサンデーが通る確率はかなり高いと踏んで単身で待ち構えていた。
外れたなら外れたで良い、その場合先行したルフィとエースが粘っているという事でありそれこそ自身はアゴトギに伝言を頼んだペルと合流してからそちらに向かえば良い話だ。
そしてそう考えていたビビの目に映る一つの影。
下半身を砂嵐へと変じさせ急速にこちらに向かってくる姿は間違い無く彼自身だろう。
スルーされる可能性も考えたがその姿に向けてビビは大声で
「サー・クロコダイル!"アラバスタ王国第一王位継承者"ネフェルタリ・ビビとして命じます!止まりなさい!!」
そう言うとクロコダイルはポーネグリフを手に入れた事で余裕でも生まれたのかビビの前に降り立つ。
「クハハ、アラバスタの王女サマがこんな所で麦わら帽子のナイトも連れず一人でどうした?」
「彼は別にわたしにとってのナイトじゃないわ、それよりもサー・クロコダイル少し話をしない?」
「話だぁ?今更何の…後は手に入れたポーネグリフを解読してプルトンを手に入れるだけ、てめぇの国はもうお終いだよ」
「まぁまぁ、そんなに焦らなくてもプルトンとやらは逃げたりしないんじゃないの?わたしは答え合わせをしたいのよ」
「答え合わせだぁ?一体何の話を…」
「サー・クロコダイル、貴方の最終目的は自身を王とした理想国家の建国、そしてそれを世界政府に認めさせる為の見せ札としてプルトン。
そしてプルトン、若しくはその場所が書かれたポーネグリフを手に入れる為とアラバスタ王国で自身の君臨に邪魔そうな人間を排除する為のダンスパウダー事件からの一連の騒乱って事でいいのかしら?」
「クハハハハ、その通りだ。おれが王となった暁にゃあ旧王国側の人間は邪魔だしな…それに管理するんなら周りに踊らされる能無しの方が管理しやすい、頭が回る奴は邪魔だからな」
「アラバスタに来た当初からこの計画は考えていたのかしら?気候のあった島を選んだからか古代兵器があるからかどちらの理由でここに来たか結局わからなかったのだけれど…」
「勿論おれにとって有利な場所を選んだだけの話さ、プルトンについては嬉しい誤算って奴でな、ひょっとして王族なら知ってるかと思ったんだが…」
「残念ながらわたしはプルトンについてもポーネグリフについても聞かされていないわ、お父様なら何か知っていたかもしれないわね…まぁ最も目的のものは手に入れたのでしょうけど?」
「クハハハハ、わかってておれの前に出てきたのか?後は国王軍と反乱軍がぶつかりドサクサに紛れてうちの社員がコブラ王を仕留めりゃこっちの勝ちだ。
国王軍は20万に対して反乱軍は半数とは言え40万…武器は心許ねぇが数の暴力ってのは恐ろしいもんだぜ?そもそも一丁前に武装してるがテメェみたいな甘ちゃんの小娘が自分の国の民を撃てるのか?」
「さぁね、後の事は神のみぞ知るってとこじゃないかしら…それよりも聞きたい事があったのよサー・クロコダイル」
「言ってみろ、今から死ぬ奴への手向けだ」
それと共に軽く前傾姿勢に構えるクロコダイル。
そしてビビは
「この国の王になりたかったのなら何故6年前のあの時、わたしとの婚約を断ったのかしら?あの話を受けて婿入りしていれば貴方は何の障害も無くこの国も、プルトンについての秘密も何もかも手に入れることが出来た筈よ?」
と、個人的にずっと納得いって無かった事を問いかける。
あえて困難に挑むのが好きなわけでも無し何故わざわざ面倒な手段を取ったのか…恐らく色々理由はあるのだろうがああも正面から断られるといくら自分でもムッとする。
「何かと思えば…テメェみたいなガキをおれに娶れと?馬鹿も休み休み言え…おれは頭のいい女が好きなんだ、美人なら尚の事いい。
要するにテメェみたいな小娘はお呼びじゃねぇんだよ、引っ込んでろ」
「…へぇ?ミス・オールサンデーを侍らせているのは貴方の趣味って事かしら?ポーネグリフ関係だと思っていたのだけれど?」
「まさか、奴の名はニコ・ロビン…10歳で3900万の懸賞金をかけられたオハラの生き残りだ」
その言葉にビビはやはり、と集めた情報が間違ってなかった事に安堵する。
「…まぁ一旦置いておきましょう。ねぇサー・クロコダイル…わたしには一つの計画があったのよ」
「計画だぁ?反乱を止める計画ってか?」
「そんなまさか、反乱を止めるのに計画なんて必要無いわ」
「そりゃどういう…」
「サー・クロコダイル…貴方が余計な事を企まなければ…このまま国盗りを諦めて砂漠の英雄として君臨する気は無い?
正直許容範囲を大きく超えてるけど"今ならまだ"許してあげるしわたしの伝手を使って何とかしてあげる、今ならまだ…ね」
「クハハハハ…クハハハハッ!!笑わせてくれるな!"許してあげる"?
クハハハハ!テメェみたいな小娘に許される謂れなんざねぇんだよ!伝手を使って何とかしてあげる?テメェみたいなガキにどんな伝手があるってんだ!」
「…そう、残念だわ本当に残念だわサー・クロコダイル…いいえ"クロコダイル"。
今から貴方はわたしの敵よ、王国騒乱の元凶として貴方を拘束させてもらうわ」
そう言ってナイフと拳銃を構えるビビ
「クハハハハ…クハハハハッ!!身の程知らずもここまで来ると笑えるなぁっ!!なら望み通りにここで死んでもらうぞ!!」
それに対しクロコダイルは大声で馬鹿にしたように笑いながら悠然と腕を組んで相手を見下すのだった。
ネフェルタリ・ビビvsサー・クロコダイル。
流石に他の二次小説でもこの展開は無い…と信じたい。
そして一貫してサーをつけていたビビちゃん様ですがここに来てようやく敬称を外した模様。
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)