起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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ネタばらし…まぁ読者からしたら今更ですがねー


砂漠の姫と秘密会合

明けて次の日、ビビはナノハナから無事に合流したイガラムや自身の父も交えて電伝虫にて海軍本部の上層部や世界政府と喧々轟々のやり取りをして最終的に世界政府側もスモーカーの追認としてサー・クロコダイルの王下七武海からの除名を認めた。

 

世界政府としても王下七武海の中でも政府に従順だったサー・クロコダイルが裏切っているとは寝耳に水だったのだろう、さんざんこちらを疑った後事実を知り、中でもサー・クロコダイルが古代兵器を復活させようとしていた事を報告した時の反応は凄まじく

 

"偶々アラバスタに来ていたギルド・テゾーロの部下が見つけ、クロコダイルが手に入れようとしていた"ポーネグリフはよっぽど政府にとって不都合なのか、後日世界政府が回収する事になり一部王国軍を派遣して砂漠から掘り出させている。

 

因みに大々的にクロコダイルの策謀を見破れなかった世界政府としては"国盗りを企んだ七武海が海賊に倒された"では都合が悪かったのか今回の件の立役者である麦わらのルフィ含む麦わらの一味やビビを筆頭にアラバスター王国の者を一切表に出さず

 

"クロコダイルの事を怪しんだ世界政府が海軍本部から海兵を派遣し調査、討伐"

 

という流れにしたかったようだがそこで海軍本部から強い否定が入りアラバスタ王国側からも否定が出た為

 

"クロコダイルの策謀を掴んだアラバスタ王国側が海軍とその他協力者の手を借りてクロコダイルを討伐"

 

という風に流石に海賊が討伐したとは言えないので軽く匂わせるくらいにする事で決着、全ての話し合いが終わる頃には陽が落ちる時間になっていた。

 

その後ビビとコブラ王はギルド・テゾーロや火拳のエースを交えて会食、今後について色々と意見を交わし和やかな雰囲気で会食を終えるとビビは自室に戻りバルコニーに出たところで

 

「…さて、そろそろいいかしらゴリラさん?色々と答え合わせといきましょう?」

 

と柱の影に声をかける。

 

「特に気配を隠してるつもりはなかったが…随分と成長したなビビちゃん?」

 

すると柱の影からビビの声に応えたのは一人の男…会食の時にもいたがフードを目深に被り初対面を装っていたクリークであった。

 

最も身体が大柄な為柱だけで姿を隠せていなかったが周囲の気配を軽くではあるが感じ取れる程になったビビを軽く褒めつつクリークは月明かりにその姿を晒す。

 

「訓練の賜物…と言いたいけれどその巨体が柱の影に隠れるのは不可能じゃないかしら?

 

それより海楼石製の弾丸と専用拳銃の手配なんて無理を言ってごめんなさい、結構大変だったんじゃ無い?」

 

「ま、うちの部署で作ったはいいが倉庫で埃を被ってたもんだから気にしないでくれ。

 

元々海楼石製の弾丸なんて素材故に加工は難しく大量生産は不可能だし、ライフリングを潰しちまうから距離は飛ばせない上に確実に命中させる必要があるしで欠陥品みたいなもんだ。

 

運用しようにも油断した奴ならもまだしもそうそう簡単に当たるもんじゃあ無いからな、その点ビビちゃんは確実に動きを止めて相手に当てると中々堅実にやってたみたいだな」

 

暗に気にするなと言いつつそれよりも、とばかりにビビの戦闘技術の向上について誉めれば

 

「そりゃぁ虎の子だもの、外したら目も当てられないし何の策も無く発砲する程愚かじゃないつもりよ?」

 

と、謙遜するビビに"戦闘技術だけならこのグランドラインでも割といいとこいくと思うんだがなぁ…"とクリークは考えつつも心配だった件について話を聞く。

 

「それもそうか…しかし改良したとは言え豪水薬を使ったみたいだが身体は平気なのか?

 

いくらクロコダイルを相手にするとは言えあまり無茶を重ねるのは褒められたもんじゃないぞ?」

 

「まだ少し筋肉痛が残ってて…まぁそのうちとれると思うわよ。

 

でも最初にゴリラさんがこの国に来た時に豪水を欲しがった時にはお父様も何に使うのか訝しんでいたわよ?まさか人間が耐え得るレベルのドーピング薬に作り替えるとは思わなかったけど…お陰で今回は役にたったのだけれどね?」

 

豪水は飲んだら莫大な力を宿し必ず死ぬ、と原作の知識を覚えていたクリークが何かに使えないか…または必ず飲んだものを殺す猛毒薬として使えないかと考え採取、Dr.インディゴやドクトル・ホグバック、ルーク医師などの力を借りて見事に飲めば凄まじいパワーアップをするが死ぬ事は無いものの反動がかなり強い身体増強薬として完成させたのだった。

 

「副作用が完全に消せれば良かったんだが…如何せんドクター達の技術を持ってしてもそれが精一杯、というか元々の豪水がヤバいんだよなぁ…"飲んだら凄まじいパワーを手に入れるが数分後に必ず死ぬ"って湧水の原理が不可思議すぎる」

 

「ゴリラさんのとこの研究者曰く血流の加速と筋細胞の強化だったかしら?元々のだと効果が強すぎて心臓の破裂による死亡とか何とか…」

 

「ま、死亡する事は無くなったと言え管理と使う時は十分注意してくれ…というかあまり過信はしないようにな?」

 

グランドラインの不可思議アイテムは今に始まった事では無いがくれぐれも使用には気をつけるように告げると

 

「わかってるわ、流石に効果が高いとは言えあれ程の副作用は使い勝手がね…

 

と、話が逸れたわ。ゴリラさんは色々と裏で動いていたみたいだけれど…ひょっとして姿を見せなかったエージェント達はそっちで片付けたのかしら?」

 

ビビは頷きつつ気になっていた事を聞いてみると

 

「あぁ順番で言えばMr.5ペアはイガラム隊長と戦ってるとこを助太刀したし、Mr.3のペアはそちらが流刑にした後こっちの船に襲撃してきた。

 

Mr.6のペアはこちら側のスパイだしMr.4ペアならユバに奇襲をかけてきてな、今頃ギンの見張りでユバの町を復興させるべく砂堀をやらせている」

 

「…まさかMr.6ペアがスパイだったとはね、流石海軍本部のスパイと言うべきか、見抜けなかったわたしの落ち度ととるか…

 

Mr.4の相方はモグラ人間だったかしら?減刑を餌にアラバスタの復興に協力させるのはありね、お父様にも確認をとって数日中にはユバに向かうとしましょう。

 

それにギルド・テゾーロと一緒にいたと言う事は彼もゴリラさんの協力者ってとこかしらね…」

 

クリークの暴露に額を抑えて顎に手を当てると考え込むビビに

 

「ついでにビビちゃんに紹介しておくが…」

 

「一昨日ぶりね、アラバスタのお姫様?」

 

「ミス・オールサンデー!?何故ここに!」

 

柱から生えてきた見覚えのある女性の姿にビビは目を見開いて驚いたのだった。

 

 

 




なんか色々と裏で策謀を巡らせている海軍本部中将がいるらしい。

しかしロビンとビビの密会まで終わらせるつもりだったんだがなー

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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