起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

386 / 524
祝・ドンクリークさん少年ジャンプの表紙進出!!

いやー、編集部もようやく首領クリークのポテンシャルに気づいてくれたか!

…という冗談は置いておくとしてワンピース千話目前という事でワンピースキャラ集合表紙らしいですね、後半の表紙も少し楽しみです。

しかしこの令和のご時世にドンクリークを表紙で見るとは思わなかったなぁ…



黒髭誤算 ドンクリークさん

「お前…ラフィットだね?」

 

「おや?わたしの名などご存知で?これは恐縮千万」

 

乱入してきたシルクハットにステッキの細身の男にそう声をかけるおつる。

 

大参謀の異名をとる彼女の元には各方面軍やグランドラインの支部から毎日色々な情報が届く為、乱入してきた男についても知っていたおつるは

 

「誰だい?おつるさん」

 

「元・保安官さ、西の海で名の通ったね…まぁ、度を超えた暴力による悪名だがね。

 

バスティーユからグランドラインに潜り込んだようだと報告は来ていたが、一体何の用だい?」

 

周りの中将達が警戒する中ラフィットは飄々とした雰囲気で

 

「ホホ…今回はある男を七武海に推薦したく…」

 

と話を切り出すが

 

「ほう?推薦人として来たと…勿論、五老星に話は通してこちらに来たのだろうな?」

 

センゴクの明らかな難題に少し固まり

 

「いえいえ、まずはこちらに話を通すべきかと…」

 

選択を誤ったかと考えつつ話を続けようとする。

 

「まぁいいだろう、言ってみろ。何処の誰を推薦すると?」

 

「えぇ、推薦するのは我ら黒ひげ海賊団船長、マーシャル・D・ティーチぃっ!いきなり何を!?」

 

ティーチの名前が出た時点でセンゴクがサッと腕を上げそれに応えた本部中将達がラフィットを半円状に取り囲む。

 

「…すまんが聞き間違えかもしれんが、もう一度貴様らの船長の名前を聞いても良いか?」

 

焦るラフィットに対しセンゴクは腕を組んでそう尋ねれば

 

「で、ですからマーシャル・D・ティーチと…」

 

「捕らえろ」

 

冷や汗を垂らすラフィットにセンゴクの指令が無慈悲に襲う。

 

「なっ!?わたしは今回は話をしに来ただけで!」

 

「マーシャル・D・ティーチ…元・白ひげ海賊団2番隊にして4番隊隊長であるサッチの殺害犯。

 

そして"覆面髑髏"ティーチの最有力候補…向こうから情報が飛び込んで来るとは思わなかったぞ?」

 

ラフィット、ひいてティーチは一つ思い違いをしていた。

 

確かに自分の名前はティーチで、同名の賞金首が居るとは言え自身にはアリバイがあり、海軍がこちらに接触しに来た時も別に不備は無く、その後こちらを捕らえようとする動きも表立って見られなかった為に犯人候補からはとっくに外れていると思っていたのだ。

 

しかしそれは甘い考えと言わざるを得ない。

 

何故ならアリバイの証言は所属する海賊船である白ひげ海賊団の証言のみであり、海軍が直接接触しての尋問も報告者の思惑によりグレーと判断されていたのだ。

 

そして白ひげ海賊団に所属していた時に追手がかからなかったのは四皇との衝突を懸念しての事であり、サッチ殺害後、白ひげ海賊団を出奔してからは大型作戦の決行が近かった為に見逃されていたのだ。

 

センゴクの言葉にラフィットは驚いて

 

「は!?ち、違います!!私達の船長はティーチですが決して覆面髑髏のティーチでは!!」

 

と弁解しようとするがセンゴクは聞く耳を持たず、向こうからやって来たのなら捕らえて同じ海賊団の船員なら何かしら情報を持っているのだろうと考え

 

「…話は後でゆっくり聞いてやろう。総員捕らえよ」

 

センゴクの号令が下り、中将達が一斉に襲い掛かる。

 

流石に多勢に無勢、このままでは仕事も果たせずみすみす捕まってしまうだけだと考えラフィットは窓から宙に飛び出るとバサリ、と自身の腕を翼に変化させて一気に飛び立つ。

 

「衛兵!!侵入者だぁっ!空を飛んでいるぞ!!"覆面髑髏"の関係者の可能性が高いっ!!」

 

一方窓から飛び出し翼を羽ばたかせたラフィットを見てセンゴクはそういう事か、と考えつつ下で巡回をしている天竜騎士団達に叫べば逃げる姿を捉えた鎧兜の騎士達は投槍を手に次から次に風を切る音を立てて超高速で投げていき、一般の海兵達も銃を上空に向けて次から次に発砲。

 

更には追撃として数名の中将が月歩にて窓から飛び出し追跡、下から飛んでくる鋼鉄の槍や銃弾、そして後ろから迫ってくる中将達を撒く頃には日はとっぷり落ち、ラフィットはあちこちに小さな傷を負い、疲労困憊の有様。

 

「まさか…まさかこれほどまで我らが船長が疑われるとは…これは計画を大きく変更する必要があるようですね…」

 

兎に角今は体力を回復させるのが優先だと考えその場でじっと息を潜めて隠れるのだった。

 

一方センゴクは撒かれたとの報告を受け

 

「まぁいい、この程度で捕らえられるとは思ってない。

 

しかし七武海に自薦か…随分と思い切った事をするな、マーシャル・D・ティーチ。

 

奴が本当に覆面髑髏だとしたらネームバリューは十分、七武海に入る狙いは特権が目当てといったところか?…まぁあれだけの事件を起こした者を世界政府が認めるとは思えん…

 

しかし覆面髑髏とは別人だとして懸賞金は0…それではネームバリューも無く強さも不明…自薦するくらいなら何かしらの根拠があるのか?

 

…まぁいい、何を企んでいるか知らないが白ひげにも狙われている状況で事を起こすとは考え辛い。念の為に捜索を強化しておけば問題無いだろう…今は目の前の事を片付けねばな。まったくガープの孫め、厄介な事をしてくれたものだ。あの一族は破天荒な者しかいないな、全く…」

 

昼間の出来事について考えセンゴクは自身の執務室にてそう結論を出すと目の前の手元の懸賞金リストにあるモンキー・D・ルフィ"9400万ベリー"、ロロノア・ゾロ"6700万ベリー"の二人の名前を見てそう考えるのだった。

 

 




クリーク設立の懸賞金決定部署の存在により厳格な審査があった為にこの時点でルフィは残念ながら億には届きませんでした。

そしてゾロはミホークとの戦闘で生き残った事やその後の調査により殺し屋として名の知れていたダズを剣士でありながら打ち破った事が重視され懸賞金が微アップ。

そしてゴーイング・メリー号に隠れて密入国したベラミーは一面に広がる雲海に自身の価値観をぶっ壊されその場で倒れ込てチョッパーによる看病を受けている模様

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。