起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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ぐぬぬ、映画でしょっちゅう出て来てたG-8支部のドレイク少佐と原作では元将校にして最悪の世代の1人"ディエス・ドレーク"がややこしい…


鉄壁雪女 ドンクリークさん

「では次はオレが行かせてもらいますよ?クリークさん」

 

「ほう、随分と自信ありげだが潜入中も遊んでいたわけでは無いようだな」

 

「そんな事してたら怖い怖い上司から怒られるじゃないですか…」

 

海軍本部少佐"パール"…原作では2番隊隊長を務め、鋼鉄の身体のあちこちに盾を纏い戦艦の砲撃すら跳ね返すと豪語していたがアッサリとギンの前に崩れ落ちた男である。

 

この世界では密林にて遭難していたパール親子を助けるという縁があり、そして不注意により隠していた悪魔の実をパールが食べてグレていたのを父親たっての願いで海軍に入る事になった。

 

厳しい修行を乗り越えある程度の経験も積んだ所で艦隊勤務から当時懸念事項だったバロックワークスの潜入の為に海兵である事を伏せ、同じく潜入の為潜り込もうとしていたグラン・テゾーロの諜報関係を一手に担うハニー・クイーンと共に賞金稼ぎとして活躍し名を上げて無事に潜入、フロンティアエージェントのMr.6としてここ数年は正体を隠しつつ色々な情報をクリークに流しながら過ごしていたのである。

 

「さて、じゃあまずは試させてもらおう剛砲・拳砲っ!!」

 

クリークの捻りを加えた右拳ががっしりと腰を落として構えるパールに突き刺さる…が、微動だにせず受け止めたパールは

 

「ぐっ…いや、大抵の攻撃は耐えれる自信があるけど試しでその威力はどうかと…一瞬死ぬかと思った…」

 

「いやいや試しさ、精々全身を武装色の覇気にて硬化した相手を轟沈させるくらいの威力さ」

 

「流石に限度があるんじゃないかと… というか少しダメージはいってるんですが?」

 

拳を受けた腹部をさすりつつ言うパールだったが成る程、その部分が少し赤くなっている。

 

「まぁ鋼鉄なら多少の攻撃は大丈夫だろう、俺もゼファーのおっさんからよくやられたもんさ、さて続けて行くぞ!」

 

それと共に再びクリークの拳がパールを襲い、耳障りな音と共に受け止められた。

 

パールが食べた悪魔の実…カチカチの実は身体を鋼鉄のように変化出来る能力である。身体の硬度を増す…字面にすればそれだけだが単純故に強力、鉄塊と違い動く事も可能であり攻撃に転用も可能な上にパールは長年の修練の末に鉄塊拳法まで身につけており身体強度だけなら海軍でもトップクラスに位置、最もクリークの拳はそれすら撃ち抜きパールにダメージを与えているが流石にこれは相手が悪いだけでパールも原作から比べるとその実力は大きく逸脱している。

 

お互いに高い身体硬度を持ち、更に実力で大きく勝るクリークが本気を出さない故かパールは奥の手である赤熱化を出しても打ち崩す事が出来ず、流石にこのままではいつまで経っても終わらないと判断したクリークがパールの実力を確認し終えた所で中断を告げれば早速とばかりに放たれる雪の礫。

 

「不意打ちが卑怯って言うかしら、クリークさん?」

 

勿論腕を振り払う事によって弾きつつ

 

「いや?海賊相手にしていると不意打ちなんぞ日常茶飯事だからな?」

 

と相手に答える。

 

元・ドラム王国従医長にして現在は独立遊撃隊における民間の医療協力者"モネ"、原作と同じく自身を自然現象と同じくする希少なロギア系悪魔の実の能力者にして、原作とは大きくその出自を変えた女性である。

 

原作ではドフラミンゴファミリーの一員であり、パンクハザードにて麦わら一味とぶつかり、そして最後にはとある手違いにより協力していた筈のシーザーに殺された美女であるが、こちらの世界では北の海に任務で来ていたクリークに同行していた当時からクリークの指導を受けていたロビンに物盗りを仕掛けた事でその人生は大きく変わった。

 

妹のシュガー共々地獄のような環境から掬い上げられ、十分な量の食事を与えられながら修練と勉強に励み、更には優秀な医者や科学者の教えを受けて一人前と認められた所で医療大国として名高いドラム王国に留学、その医学知識に更に磨きをかけておりその事からクリークには並々ならぬ恩を感じている。

 

彼女が腕を振るえばそれと共に延長線上に走る雪の刃であるがクリークは避けようともせず今までの攻撃と同じく腕を振り払う事で雪の刃を打ち砕きお返しとばかりに離れた所で拳を放つ。

 

当然普通ならばただの空振りした拳だが鍛え上げられたその肉体から放たれる拳は拳圧と化してモネにヒット、その身体を大きく吹き飛ばすも相手はロギア。少しの間であっという間に元の姿に戻り今度は兎の形をした十数の雪の礫が大きく口を開き相手を噛み砕こうとクリークに迫れば

 

「ふむ、能力に関しては全く問題は無いようだな。

 

雪という他と比べてわかりやすい攻撃力が無い属性だが随分と上手く使えているようで何よりだ」

 

それと共に足を大きく振り抜いて斬撃を飛ばして十数の雪で出来た牙を剝く兎を斬り払えば

 

「流石にドラムと比べるのはダメかぁ…あの環境は戦闘だけで言えばわたしにとってはテリトリーとも呼べたんだけどなぁ…」

 

そうぼやくように言うモネ。

 

無理もない、雪のロギアにとっては万年雪に覆われるドラム王国は自身の実力を100%以上に発揮できる環境であったからで言わばモネにとってドラムは砂漠のクロコダイルと同じで周囲全てを扱えるのである。

 

それによって何をしに来たかは不明だが急襲して来た黒ひげ相手にワポルが逃げ、混乱している所を圧倒的物量を持ってして黒ひげをドラム王国から追い出すという大金星を上げており、後は能力に関しての地力を上げていけば新世界でも上位に君臨出来るだろう、とクリークは考えながら氷柱のように変化したモネの腕を抱え込むとその懐に入り込み跳ね上げたのだった。

 

 




因みにディエス…ドレークはミニオン島で保護していますのでそのうち出てきます

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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