起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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ベラミーはツンデレ(違う)


空にて開く大輪の花

無事にビルカの固有種であるアックスダイアルを手に入れたロビンはそれからも道中の遺跡を調べつつ"神兵とやらの上位に位置する神官ならダイアルもいいものを持ってるかしら"と考えながら歩を進めていた。

 

最初の神兵以降特に襲撃者も無くゆっくりと進んでいたが

 

「見つけたぞ女ぁっ!!」

 

そこに襲いかかる火炎放射、面倒なのが来たわね…と思いながら軽く回避して襲撃者を見上げればそこにいたのは巨大な鳥、フザに跨ったシュラ…生贄の祭壇で船を襲撃してきた神官であった。

 

「…また貴方なの?」

 

「黙れ!昨日の恨み、ここで晴らさせてもらうぞ!!」

 

「私は貴方に用は無いのだけれどね?トレスフルール…」

 

そう言ってロビンが能力で自身の腕を三本、シュラの腕から生やし関節技によって早々に片をつけようとしたが

 

「それは昨日見させてもらった!!紐雲っ!!」

 

その腕は何本もの太い糸によって動きを止められた。

 

「あら、そういう使い方も出来るのね?」

 

「フハハハッ!我が紐雲は雲貝より生成されその太さは我が自在!紐の試練で使う事は無いが我が本領思い知れ!!」

 

それと共に身体の動きを止めた極細の状態と違いある程度目に見える太さの糸がロビンに真っ直ぐに向かうも見えているのなら読むのは容易いとばかりにヒラリと避けるロビン。

 

「雲貝ならば下では使えないし奪っても無駄ね…」

 

「…時に女、おれのフレイムジャベリンはどこにやった?」

 

糸を生み出すと言うダイアルにロビンは惹かれるもそれが雲貝である事に落胆を隠さず言えばシュラが手を止めて聞けば

 

「あぁ、それなら槍を使う人間に渡したわよ?私の本領でも無いし」

 

そう軽く言ってその言葉にシュラはコメカミをひくつかせる。

 

「貴様ぁ…何処までおれを虚仮にするかぁっ!!」

 

それと共に手に持った細長いランスを振り下ろすシュラ

 

「あら、既に持ってるからいいじゃ無いの」

 

「これはタダの予備だ!我がフレイムジャベリンには劣る…まぁいい、貴様を殺し我が槍を取り返すまでだ!紐雲!!」

 

それと共に大きく糸が複数本広がると大きな網となりロビンに襲いかかるもロビンは隠し持っていたナイフを引き抜くと紐雲を切ろうとするが

 

「っ!思ったより頑丈ね!」

 

「フハハハッ我が紐雲がその程度の刃物で切れるわけなかろう!!フザ!一気に決着をつけるぞ!!」

 

それと共に上空に大きく飛び立つフザとシュラ、まるで鏃のようにランスを先端に身を小さくし急降下、網に捕らえられたロビンに向かうも

 

「目立つからあんまり使うつもりは無かったのだけれど…そうも言ってられないわね千紫万紅・巨大樹(ミルフルール・ヒガンテスコマーノ)!!」

 

「なっ!なんだそれは!!いや、このまま貫くのみ!!」

 

それと共に地面から花開くのは千本という腕がより集まり巨大な一本の腕と化したロビンの腕、いきなり出てきた超巨大な腕にシュラは驚くも貫いてしまえばいいとばかりにそのまま真っ直ぐに突っ込むが

 

「拳砲(ポワンカノン)!!」

 

巨大な腕は網となって動きを妨げていた紐雲だけで無く周囲に保険としてシュラが張り巡らせていた糸の試練さえブチブチと引き千切りながら天に拳を突き出し

 

「なっ!?ぐがぁあっ!!」

 

"腕だけと言えど鋼鉄の硬度に変化した巨大な腕"に接触したランスは質量の違い故か当たると途端にひしゃげ、シュラとフザはスピードを殺す事も出来ず巨大な拳の衝撃を全身に受けてそのまま殴り飛ばされ

 

「…やっぱり拳は慣れないわね」

 

殴り飛ばされそのまま遠くに飛んでいったシュラを見送ったロビンはフッと巨大な腕を消失させてそう零すと軽く腕を振り探索に戻るのだった

 

千紫万紅・巨大樹拳砲は千本の腕を纏め上げ超巨大な一本の腕を作り上げて、更にクリークから教えを受けた鉄塊を用いての正拳である拳砲を繰り出す技である。

 

鉄の硬度を持つ巨大な拳ゆえにその破壊力は凄まじく、当たれば一撃必殺となり得る超質量の攻撃ではあるが、その巨大さゆえに目立ち、重く、その単純さ故に酷く読み易い故にロビンは普段は使う事なく専ら少ない腕での関節技と近接格闘を用いて戦っていた。

 

だが今回は相手が"空を飛ぶ"という特殊な条件に当てはまっており、更に自身は動きを封じられていたのでやむなく使用する事となったが、これがなければ高い高度からの急降下突撃故に大きなダメージは免れなかっただろう。

 

そして再び歩き出すロビンだったが見聞色の覇気、マントラと自身のロギアの能力でこの空島の全てを神の社にてくつろぎながら見ていたエネルは

 

「ほう…初手から番狂わせか、シュラが落ちたぞ?」

 

とボソリと誰に言うわけでもなく零す。

 

「なんとシュラ様が!?」

 

「ヤハハ、奴もこの空の戦いを甘く見たのだろう…まったく馬鹿なものだな」

 

「し、しかしこの6年間不落だった神官が昨日に引き続いて2人も…これは一大事では?」

 

「ヤハハハハッ!やられたものは仕方が無い、"神の御加護"がなかったのだろう!!」

 

そう言いながら今代の神にして雷のロギアである"エネル"は言い捨てるのだった。

 

「しかしシュラをやったあの青海人の女は妙だな…マントラで上手く読めぬな?」

 

シュラを打ち破ったロビンに対し疑問を少しだけ残して。

 

 




紐雲の使い方についてはシュラの強化にて独自解釈が入っていますので悪しからず、使いようによっては糸使いにもなれたかも知れませんね。

そしてロビンの千紫万紅は新世界編という意見もあるかも知れませんが今作では一足先に"クリークに並び立つ"という目標の元既に習得しているものとしています。

更にクリークの指導の元で六式全てではありませんが何個かは使えます、使えるものについてはおいおい本編で語られるかと思います。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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