起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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空島は当初の予定通り巻きで行きます。

活動報告のもしもシリーズリクエストに面白そうなのが何個かありまだ先ですが色々考えています、引き続きリクエスト募集中ですのでお気軽にどうぞ。


激昂する神

「っ…どういう事だっ!!」

 

エネルは激昂していた。

 

方舟"マクシム"は飛び立ち、邪魔なゴムとやらのパラミシアは船から落としたのでもう再び会う事は無い、コソコソと忍び込んだネズミ三匹と明るい髪の青海人の女は逃げたようだがその置き土産…マクシム機関部の破壊、それによって船は高度を徐々に落としていく。

 

大きく揺れる船と黒雲を吐き出す煙突の不調、そして時折り響く爆発音に

 

「おのれネズミ共め…やってくれるじゃぁないか…」

 

この自分を前にまんまと逃げ出した四人…恐らく甲板に上がってきた三人が船に細工をしたのだろう、そう考え機関部に向かえば噛み合わぬ歯車に火を吹くボイラー、そして所々に走る紫電。

 

「くっ、手が足りぬ…やはり使い捨てでは無く神兵を乗せておくべきであったか…」

 

狂った歯車を嵌め直すがズレた歯車は一つや二つでは無く、いくら動力回路を熟知しているとは言えエネル一人で全て正常な状態に戻すのは不可能だった。

 

そんなエネルの目がある物を捉える、それは"壁から生えた女の腕"。それが歯車の接合部を壊したり、ボイラーを出鱈目に操作しておりそれを見たエネルの額にビキリ、と血管が浮き出る。

 

「貴様…我がマクシムに何をしているぅっっっっ!!」

 

それと共に黄金の棍を振り下すも腕は花びらとなりフッと消え棍は無駄に壁を叩く結果に。

 

一方下では

 

「あら残念、気づかれちゃったわね」

 

「どうしたのロビン!早くみんなと合流しなきゃ!!」

 

という言葉が交わされていたが置いておく。

 

更には徐々に高度を落としている事にエネルはようやく気付き

 

「馬鹿なっ!!この船には我が故郷ビルカでかき集めた絶滅種"ジェットダイアル"が200は積んであるのだぞ!?例え電力が止まろうとも一時的に船を浮かす事は出来る筈…」

 

貝殻ゆえに割れない限りは使える筈だがもしやジェットダイアルに何らかの不調か異常があったかと確認すればそこには整然と並んでいた筈の200個のジェットダイアルは僅か半数程しか無くそれに対してエネルはとうとうキレた。

 

「っ…!おのれおのれおのれおのれえぇぇぇぇっ!!何処までこの神たる私をコケにするかぁっ!!!!」

 

更には

 

「おし!何でかわかんねぇけど船が降りて来てるんならこのまま…」

 

ジャイアントジャックを駆け上っていたルフィが目敏くそれを確認、そしてとうとう

 

「エネルぅぅぅぅっ!!」

 

「青海の猿がぁぁぁぁっ!!」

 

モンキー・D・ルフィとゴッド・エネルの二人が再び衝突したのであった。

 

そして一方その頃青海では

 

「スモーカー"准将"!!前方に海軍艦、カモメの水兵団旗艦"フィーネ・イゼッタ"号を確認!!」

 

一隻の海軍艦がクリークの乗る船と出会っていた。

 

船の名前は"ホワイト・ビローア"、つい先日准将に昇進したスモーカーの座乗艦であり彼等は補給の為に海軍基地に向かっていたのだ。

 

「…進路がおれ達と同じって事は遊撃隊の本部か?奴は休暇と聞いていたが…まぁいい通信を繋げろ、全く麦わらは見つからねぇし鈍熊には会うし思い通りにいかねぇもんだな」

 

そう言って机に脚を投げ出し部下に電伝虫で通信を繋げさせ受話器を受け取る。

 

『こちら海軍独立遊撃隊総司令のクリークだ、何用だスモーカー准将?』

 

「別に用と言う程の事じゃねぇよ、休暇と聞いていたが?」

 

『休暇は終わりだ、特秘作戦の為に下準備をしろとの上からのお達しでその為に戻るとこさ』

 

「特秘作戦ねぇ…最近噂の"815"と何か関係あるのか?」

 

自身が気になってた事をズバリと切り込むスモーカーに対して暫し無言の受話器、ややあって

 

『ほう…何処でその話を?』

 

との声にスモーカーはこりゃ警戒か?それ程までに知られると不味い事か?と机の上に乗せていた脚を避けて座り直す。

 

「別に、ただ噂になってるだけだ…海軍上層部では何かデカい事をやるつもりだと言う噂とそれに815という数字が関与しているという話だけだ」

 

『数字…?あぁ、そういう事か。しかし緘口令が敷かれてる筈だが何処で漏れた?まぁいい、そちらの進路は?』

 

「こちらは麦わらの追跡の為に補給を受けにアンタらの本部に向かうとこさ、麦わらについての情報は何かあるか?ジャヤ以降での目撃情報も無く足取りが途絶えていてお手上げ状態でな…島は出たとの情報は掴んだんだが…」

 

まぁいつまでも噂にかからってる訳にも行かないので本来の目的を果たすべく何か情報が無いかと尋ねれば

 

「あぁ、奴等なら空にいるぞ、空島にな?」

 

「なっ!何故空島に!?いや、ハイウェストまではいくつも島がある、まさかメルヴィユから!?…いや、あれは陸路だしどう考えても奴らじゃ登れねぇ…どうやってだ!!それは確実な情報か!?」

 

ど本命の答えが返ってきた為思わず受話器を握りしめ立ち上がる。

 

『ノックアップストリームを知らないか?奴らアレに乗って空島まで一直線で飛んでいったぞ?』

 

クリークの言葉に力が抜けたように椅子に座り込むスモーカー。

 

「…道理でいくら探しても見つからねぇ筈だ、今時あの化け物海流に乗って空島まで行くなんざ自殺行為だろ」

 

『スモーカー准将、"あの"モンキー・D・ルフィだぞ?それが空に島があるのを知り、危険だからで諦めると思うか?』

 

「成る程な…確かにその通りだが、本当に空島に到着してるのか?」

 

その言葉に納得しつつ、死んでねぇだろうな?と思い聞けば

 

『麦わら達が出航した日に積帝雲が通りがかったという情報がある、周辺海域では船の残骸等は発見されていない…まぁ問題なく到着したのだろう』

 

との随分とピンポイントな答えが返ってきてまさか奴も麦わらを?と考えるスモーカーだったが

 

『まぁ口が堅いと信用し知りたい事は教えてやるが電波だと話を拾われる恐れもあるし直接顔を合わせて話した方がいいだろう、目的地は一緒なのだろう?』

 

続いての言葉に疑問はまぁ一旦置いとくかと考え直し

 

「了解、以上通信終わり…さて奴らの本拠地"ナバロン要塞"、果たして鬼が出るか蛇が出るか…」

 

と深く考えながら受話器を返すのだった。

 

 

 

 

 

 




ナバロン要塞編は予定通りがっつりやるので悪しからず

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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