ジョナサンはクリークより先輩であり初期の独立遊撃隊の設立メンバーであり、この小説のフレバンス編辺りでも登場しています。
階級は同じく中将ですが立場的には独立遊撃隊総司令と独立遊撃隊ナバロン要塞司令と立場的にはクリークが上に来ますが軍歴はジョナサンの方が長く色々と世話になっていますのでクリークにとってジョナサンは先輩にして同僚にして部下となかなか複雑な事になっています。
「お?なぁなぁウソップ!ウソップ!」
「どうしたルフィ、ちゃんと見張りしてんのか?」
「さっきあっちにでっけー城が見えたんだよ!」
「はぁ?こんな上空にそんなもんあるわけねぇだろ…」
「むっ、嘘じゃねーぞ!あっちの雲の影に本当にあったんだよ!」
「うーん?どれどれ…やっぱなんもねーよ、なんかと見間違えたんだって。
おれ達は上空七千メートルから降りてるんだぜ?段々青海に近づいてるとは言えその高さに城なんてあるわけねぇだろ?」
「ぶー、本当に見たんだよ」
空島の固有種、気球になる事ができるタコバルーンにより麦わらの一味とその船ゴーイングメリー号はゆっくりと下に降りている中でそんな会話が交わされており、ロビンはその会話を聞きながら"空のこの高さに城?…まさかね"と思いつつも口に出さないでおく一方で
「アイザック少将監視塔からの報告です」
「どうした、何か異常でも?」
「はっ、雲の切れ間に一瞬だけ不審な気球が確認されたとの事です」
「ふむ…その不審な気球、何者だ?」
「不鮮明ではありますが撮影が間に合っています、こちらなのですが…」
「…これは恐らく海賊船か、こちらに気づいた可能性はあると思うか?」
「恐らく共に姿を捉えたのは一瞬ですぐさまお互い雲に阻まれて見えなくなったと思いますが…」
「まぁいい、クリーク中将に報告しておけ。我々の仕事は別に海賊を捕まえる事では無いしな…あくまで作戦のための打ち合わせと物資搬入、用事が終われば作戦海域に移動するだけの話さ」
「クリーク中将はアイザック少将の恩人だと聞いていますが…ゆっくり話ぐらいしてもバチは当たらないのでは?」
「馬鹿者、いくら母親を助けてくれた恩人とは言え誰がこの要塞の管理を行うのだ…私事でそんな時間の浪費をするべきでは無いだろう、無駄話はいいからさっさと行け」
「はっ!それでは失礼します!!」
本来は厳重に秘匿されているジュエル島の海軍工廠に駐留している空中要塞サンタマリアではそんな会話がなされており、不審な気球の情報は迅速にクリークに届けられた。
「ほう…ここに落ちてくるか、原作では何事もなく着水してロングランドに向かったが…やはりこの世界はアニメオリジナルも拾っているのか…」
「どうかしたかいクリーク総司令、アイザックくんから何か通信が来ていたようだけど何か心配事かい?」
「いや失礼ジョナサン中将、時間から考えてどうやら今日の夜ごろに来訪者が来そうだという報告でして」
「ほう、来訪者…周辺海域から来れば我らがナバロン要塞砲の餌食となるが一体どこから?」
「空からですよジョナサン中将」
クリークの言葉にジョナサンは少し考え込み
「ふむ…空からねぇ?どういうカラクリかな?」
「そこはジョナサン中将の腕の見せ所でしょう、ところでどうでしょうジョナサン中将、ここは一つ来訪者をすぐさま捕まえるのではなく作戦前に気分を一新させる為に大規模な非常訓練を行いたいのですが…」
「ほう?それ程の相手かな?」
「アイザック少将から写真が送られて来たのですが…恐らくアラバスタ騒乱におけるクロコダイル捕縛の立役者、"モンキー・D・ルフィ"率いる麦わらの一味ではないかと」
クリークのその言葉にジョナサンは少し考え
「はっはっは、そうかそうか彼らがここに来るのか…目的はいまいち不明だ…これはしっかりともてなす必要があるだろうねぇ?まさかクリーク総司令、君は動かないよね?君がいるとどんな策を用いても破られるから釣りの醍醐味が台無しなんだが…」
「ご安心をジョナサン中将、俺はあくまでも静観させて貰いますよ…まぁ"彼女"に対しての手助けはするかもしれませんが、その程度は構いませんよね?」
「あぁ、そう言えばあの船に乗ってるという情報があったね…昔はあんなにちっちゃかったけど随分と成長してるんだろうねぇ。
まぁわかった、確かに最近は独立遊撃隊という名前の元に少々緩んでいる気配もあるからねぇ…作戦前に引き締めておくのも悪くない」
海軍最強とも呼ばれる"海軍独立遊撃隊"、民衆からはカモメの水兵団、海賊からは赤カモメの異名で呼ばれる自分達の巣にして本拠地。
一つの島の周りにリング状の島をもう一つ持ち出入りは北と南の水門のみ、外海へはまるでハリネズミの如く多数の砲台が向けられ、更に"ナバロンの牙"と悪名高いナバロン要塞砲が睨みつける。
内側にも多数の砲台を持ち電波塔などを備える中枢施設である中央の島には陸路では渡れず、西と東それぞれ連絡橋でしか行き来する事は出来ない。
更に五千の海兵達が駐留、海軍で最も戦闘数が多い部隊故に海兵だけで無く整備兵、医者、コック等のスタッフ達まで誰も彼も腕利き揃いであり、軍艦の数も相応に揃っている上に自分の主導で開発された水陸両用である第三世代の"ヴァルキュリア型"戦車も多数。
海賊からは恨まれる独立遊撃隊の本部故に襲撃は数知れず、だがその度に全てを跳ね除けてきた海軍の鉄壁要塞。
更にはダメ押しとばかりに麦わらのルフィを担当とする専任追討任務を持つ本部准将"白猟のスモーカー"、海軍きっての剣士とされるモモンガ中将の主導で導入された"海軍剣客隊"隊長の本部少佐たしぎとその副官である本部大尉のサガ。
更に上空に浮かぶは普段はジュエルアイランドにて駐留しているアイザック少将率いる空中要塞"サンタマリア"、これを前にどう脱出するのか…お前の運を試させてもらうぞ麦わらのルフィ?
クリークはそう考えてニヤリと笑うのだった。
ナバロン要塞においては建設時点より独立遊撃隊預かりになると確定していた為アニメのナバロンより少し変わっています。
具体的には水門が二つあったり船の航行の為に中央と繋がっていた陸路を無くしたり等です。
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)