起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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皆様いつも誤字訂正、感想、評価、お気に入り等ありがとうございます。

また寒さが厳しくなってきましたので皆様体にはお気をつけてください。


分かたれた一味!鉄壁のナバロン要塞!

「何処なんだよここは…せめて場所がわかればなぁ、ナミさんにロビンちゃんは無事かなぁ?」

麦わら一味のコックであるサンジが木の上に隠れながらバラバラになってしまった仲間の事を考えていると突如銃声が響いた。

 

撃ったのは近くで巡廻任務を行なっていた二人組のうちの一人

 

「どうした?」

 

「…いや、木の上に何か光る物が見えた気がしてな」

 

問いかけた男は銃を撃った男が睨む方向を注目するも

 

「…気のせいだろ、それよりさっさと終わらそうぜ。さっきから腹減って仕方ねぇ」

 

と、特段変なものも見受けられなかったので異常なしと判断して腹をさする。

 

「…それもそうだな、しかし随分とイーストエリアが騒がしい…警報が鳴ってるが何事だ?」

 

「まだ情報来てねぇよ、戻りゃ何かしらの話があんだろ」

 

そう言って二人組の海兵は再びカンテラを掲げながらその場を去って行きサンジはそれを木陰から見送りながら

 

「…ちっ、おちおち煙草も吸ってられねぇ。一先ずどっかに身を隠してナミさんやロビンちゃんを探すとするか…まぁ他の奴らはチョッパーとウソップが心配だが…あいつらも一端の海賊だし何とかするだろ」

 

そう結論づけたサンジは再び闇の中にスッと消えるのであった。

 

 

 

そしてそんな心配をされている一味の船医、トニートニー・チョッパーであるが

 

「何なんだよ…何なんだよここ!!さっきから海兵はいっぱいだしメリー号は囲まれてるしみんなもバラバラになっちゃったし!ひょってしておれ達海軍の基地に落ちたのか!?」

 

時折り照らされるサーチライトから身を隠しながらチョッパーは暗い森の中を走り回っていた。

 

空島から戻ってきたかと思えばロビンとナミによりよくわからないながらもその時は一刻も早くこの船から離れて身を隠せという指示しか受けなかった為急いでその場から離れたチョッパーは一人暗い森の中で心細くなっており仲間達の名前を呼ぶも当然答える声は無し。

 

「げっ!海兵!!」

 

進行方向にカンテラの灯りを見つけ慌てて急ブレーキをかけて木の影に隠れるチョッパー。幸いにも気づかれる事は無くチョッパーは二人組の後ろ姿を見ながらほっと一息つき

 

「兎に角みんなと合流するか海兵のいないとこに逃げるか…いや、おれはもう海賊なんだ!逃げてばかりじゃないんだ!!

 

…よし、そうと決まれば海兵に気をつけながらみんなを探そう、その為にはこの基地の見取り図が有ればいいんだけど…案内板みたいなのが中にあるかなぁ?」

 

そう覚悟を決めたチョッパーであったが

 

「…でも海兵がいっぱいいるんだよなぁ、しかも赤い海軍マークなんて初めて見たけど何か特殊な基地なのか?」

 

と、心に少しの疑問と一抹の不安を抱えながら何とか入り込む手段は無いか忍足でそっとその場を離れるのであった。

 

 

 

そして麦わらの一味の剣士ロロノア・ゾロ、彼はナミとロビンの指示の元直ぐに行動し海に飛び込んだ…が、生来の方向音痴が災いし近い方の岸から真逆に進み挙句の果てには水門近くまでやって来た所為で

 

「うおっ!?」

 

顔を出して周囲を見渡せば自身めがけて進んで来る大型艦に慌てて深く潜り避ける。

 

「ぷはぁっ!…こりゃ随分とでけぇがこっから船が出入りすんのか?」

 

そのまま海中を進みゾロが再び顔を出したのはナバロン要塞の出入り口となる二つの水門の一つ、通称には"南大水門"と呼ばれる分厚い鋼鉄の壁であった。

 

下からならば抜けれるかと潜ってみるもしっかり閉ざされており、かと言え登ろうにも

 

「…この高さを登るってのは骨が折れそうだな」

 

水門だけでも高さは10m近くあり水門の上、鉄橋で繋がる外周の島は更に高く10数メートルの高さはあるだろう、要所要所に大砲が突き出した崖は高さだけでは無く今もランダムに照らすサーチライトがゾロを躊躇わせていた。

 

「…兎に角上がれそうなトコを探すか、若しくはどっかの船に潜入出来ればいいんだが。いつまでも海ん中にいちゃ風邪ひきそうだしな」

 

そう考えゾロは水門近くの桟橋に向けて再び海中に潜るのであった。

 

 

 

そして麦わらの一味の中で最も問題を起こしそうな船長モンキー・D・ルフィは

 

「腹減った…みんなもどっか行ったしどうすっかな、どう考えても空島から何も食ってねぇんだよなぁ…」

 

空きっ腹を抱えて唸っていた。

 

少しでも食べ物の匂いがしないかと鼻から息を吸い込むも

 

「…ダメだぁチョッパーでもいりゃアイツに匂い辿ってもらうんだけどなぁ、しっかし何処だここ?何か海兵も一杯いるしみんな捕まってなきゃいいんだが」

 

食べ物の匂いは感じ取れず周囲を見渡してそんな感想を抱く。

 

「…兎に角腹が減っては何とやらだし、飯を探すか!くっそー…こんなことになるんならサンジに何か作ってもらっとくんだったなぁ」

 

そう考えてルフィは何かあるだろうと考え自身が着地した中央の島の上部へと駆け出すのだった。

 

そしてそこには

 

「ほう…こんな夜更けに何の用だ、モンキー・D・ルフィ?」

 

傍に両先端が白い棍が置かれ、赤いカモメを背負う海軍コートを羽織った大男がリクライニングチェアに深く腰掛け脇にあるテーブルの上から料理を摘みながらそう問いかけるのだった。

 

 

 

 

 

 

 




一味の動向その2

アニメでは海兵の後を遊びながら尾行してサンジと合流できたルフィでしたが今作では果たして…

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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