起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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日間ランキングのワンピースオリ主人公二次、クトゥルフ系悪魔の実とかワンピースの世界か終わってしまう…


作中にありましたが”劇場版ONE PIECE FILM NIGHTMARE”みたいな感じで、ドクターヒルルクとかベルメールさんとかくいなちゃんみたいななっつかしー!ってなる顔ぶれが次次と笑顔で最後にエース…そんな劇場版見てみたいですねー


唸る策謀!要塞司令ジョナサン!

桟橋に停泊し灯りの落とされた海軍独立遊撃隊旗艦"フィーネ・イゼッタ号"、水兵団の頭であるクリークがいつも乗っていたその船に闇夜に紛れるように一つの影がスルスルと乗り込みそのまま手早く鍵を開けると船内に入り込んだ。

 

そしてそのまま勝手知ったると言わんばかりに進んで影が立つのは船長室の横、事情を知らぬ者には"開かずの間"とも呼ばれる扉の前で徐に首元から引き出したしっかりとした作りの鍵を差し込み扉を開けると手早く閉める。

 

「…ふぅ、問題無しっと。とりあえず灯りが欲しいわね」

 

そう考えて"記憶を頼りに"手を動かすロビン。

 

この部屋はロビンの部屋である、フィーネ・イゼッタ号が新造された時に可能性を考えてクリークが誂えた部屋であり間取りや一般的な家具は"シャーロット・アンジェ号"のロビンが使っていた部屋と同じくしてある、との言葉と鍵をアラバスタで受け取っていたのだ。

 

「本棚にベッド、クローゼットに机…家具はそこまで多くないわね、それからこの手紙は私宛てかしら?」

 

ランプを点けて机の上にあった一通の手紙、表面にも裏面にも記名は無く白い手紙にロビンは疑問を抱くも机の上にあったペーパーナイフを差し込み開く。

 

「…成る程、流石おじ様予想済みって事ね。

 

そして白猟と言えば若手の中でもそれなりのネームバリューを持つスモーカー大佐…ついこの前クロコダイルの件で昇進したんだったかしら?」

 

手紙を読んでそう考えるロビン。手紙には予想だが、と前置きしてあったがロビンがここに来るであろう事やそれにあたって必要そうなものを一式用意してある事、白猟に気をつけろという言葉などが並んでいた。

 

クローゼットを開けてみればそこには白いシャツや黒いスーツ一式、白い染め粉やサングラス、細々とした武器が並んでおりロビンは次々とそれらを身につけ、白の染め粉を水で溶いて黒い艶やかな髪の上から撫でるように色を変えていき着ていた服は小さく畳み皮のバッグに仕舞う。

 

最後にあちこちに仕込んでいるナイフを一本づつ光に当てながら損耗を確認、拳銃も動作確認を済ませて徐にサングラスを装着する。

 

「さて、相手はカミソリジョナサンことジョナおじさん…一筋縄では行かないわね。

 

このクラスの要塞なら所属の人間は千人を優に超えるでしょうし軍艦も多く戦車も出て来る可能性もあり、戦鳥騎がいなければ良いのだけれど…あまり期待しないでおきましょう。

 

何より厄介なのはナバロンが誇る"ナバロン要塞砲"、アレが動けば北と南どちらの水門を抜けても砲撃を受けるし…さて、どうやって船長さん達を脱出させたものかしら…」

 

黒いスーツにブラウンのロングコート、白い髪は後ろで結ばれ目元には目線が読めないサングラス、そして胸元には要塞関係者である事を証明するかのように

 

"情報編纂室外部顧問 ニコラ・オリヴィエ"と書かれた名札がぶら下がりロビンはここを脱出する方法について深く考えるのであった。

 

 

 

 

一方要塞司令のジョナサンはそろそろ体制も整っただろう、と夜釣りを終えて中央島の司令部へと赴けば腕を組んで待っていたドレイク中佐と壁に寄りかかり瞑目するスモーカー准将。

 

「司令! こんな時に何処へ行っていたのですか!!」

 

ドレイクの怒鳴るような言葉にジョナサンは面倒臭そうに手をひらひらとさせる。

 

「あー…別に無駄に釣りしてたわけじゃ無いからいいじゃないの、それより警報止めていいよ、もう遅いから鳴らしてる意味も無いでしょ」

 

「遅い?…警報止めろ! して司令、遅いとは一体?」

 

「恐らくとうに脱出してるでしょ、制圧部隊は空振りに終わったんじゃ無いの?」

 

「見ておられたのですか!?」

 

「そんなの見なくてもわかるよ君の性格は良く知ってるからねぇ…さて、相手は最近世間を騒がせている麦わらの一味らしいが専任追討であるスモーカーくんの所見はどうかね?」

 

「奴らはジャヤ以降で目撃情報が途切れていきなりここに現れた、それまで何処にいたのかが鍵だな、空から降って来たらしいが…」

 

「空から降って来たなど馬鹿な! 目撃者たちも言っていたがそんな事あるわけ…」

 

スモーカーの推察にドレイク中佐が反論するが

 

「いや、空から降って来たのは事実だよ」

 

そこは更にジョナサンが捕捉して付け加える。

 

「…は?」

 

「空から降って来たのは事実、わたしが見たんだ間違いないよ…な?夜釣りも無駄じゃなかったろう?」

 

「は…はぁ」

 

そう言ってニッと笑って見せるジョナサンにドレイクはいまいち納得いかなそうに返すのみ。

 

「さて、では現場を見に行くとしようじゃないか。人員は?」

 

「はっ! 既に揃えています!」

 

「ふむ、スモーカーくんも来るかい?」

 

葉巻に火をつけて吸い始めたスモーカーにジョナサンが聞けば

 

「いや、おれは外様の人間だしアンタ方に任せた方が良いだろう…その代わり独自に動く権限をくれ、それからこの要塞の見取り図なんかもありゃありがたい」

 

「ふむ…まぁいいだろう、ブッシュミルズ軍曹彼にこの要塞の案内を頼む」

 

「了解しました! ではスモーカー准将、こちらへどうぞ」

 

その言葉にまだ若い海兵がスモーカーを先導し部屋から出て行くと

 

「やれやれ、どうにもご執心だねぇ…どうあっても自分の手で捕まえたいと見える」

 

「何か因縁でもあるのでしょうか?」

 

「さてねぇ? 専任追討にはスモーカーくん自ら志願したと言うが…あまりそればかりに集中すると視野狭窄になるんじゃないかなぁ?

 

さて、では我々も現場を見に行こうじゃないの」

 

そう言いながらジョナサンは眼下にあるサーチライトで照らされた無人の海賊船を見下ろすのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ブッシュミルズ軍曹はただの一般人です、アニメではドレイクとジョナサン以外の海兵は皆名無しだったのでこちらで名前を適当に付けていますのでご留意下さい。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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