起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

411 / 524
バレンタインで北斎ちゃんからチョコをもらいました、チョコパウダーを振りかけられた北斎(本体)ェ…


敵か味方か!謎の少女アピス!

アピスはヒソヒソの実の能力者である。

 

"動物の心がわかる"という能力故にまだ13歳と言う若さながら動物に関してはかなり詳しいと自負しており、将来の夢は動物学者という程だ。

 

しかしそんな彼女をもってしても

 

「もうダメだ…この熊に食べられておれの冒険は終わるんだ…ごめんドクター、ドクトリーヌ、おれは万能薬になるって決めてたのに…ごめんルフィ、折角おれを海賊に誘ってくれたのに…」

 

戻ってきたシグマがつまんでいた言葉を喋る丸っこい動物は初めて見る存在であった。

 

「…初めて見る子、タヌキか何かかな?」

 

「違う!おれはトナカイ…っおう!?」

 

アピスのタヌキという言葉に反応してトナカイだと訂正すると同時人間形態、筋骨隆々の大柄な身体に変化して反論しようとしたチョッパーだったが、その顔の横を凄まじい勢いで何かが"砲弾のように"通り過ぎ、そして背後からした凄まじい音に人間形態となったチョッパーが恐る恐る振り返るとそこには人の頭ほどの穴、そこからサイズは兎も角赤褐色のバッファローが顔を覗かせていた。

 

「こらっタローボー!壁壊しちゃメッだよ!ジローマル達も臨戦態勢に入らなくていいからね!

 

でも大きさを変えられる上に喋るなんて…シグマさん、その子どうしたの?」

 

「ぐるる、ぐるぅる」

 

「拾った?そう言えば海兵さん達が何か騒いでたみたいだけど…」

 

その光景を見てチョッパーは驚愕する、目の前の少女は自分の勘違いでなければこの熊の言葉を理解して受け答えをしている、つまり

 

「お前、動物の言葉がわかるのか!?」

 

「ん?そうだよ、わたしはヒソヒソの実の能力者…動物の心がわかるんだ」

 

「お前も悪魔の実の能力者なのか…おれ以外に動物の言葉がわかる奴がいるなんてな」

 

「お前も…って事は貴方も能力者なの?」

 

「あぁ、おれはトナカイだがヒトヒトの実を食ったんだ…トナカイ人間ならぬ人間トナカイだ」

 

「悪魔の実を食べて人になれるなんて珍しい…わたしはアピス、よろしくねトナカイさん!」

 

「おれはチョッパー、なぁアピス知り合いならこの熊におれを食べないように言ってくれよ」

 

「ぐるるぐるぅる」

 

「え?食べない?変な行動してたから捕まえただけ?」

 

「そう言えばチョッパーは何者?海軍にあなたみたいな変わり種がいるなんておじさんからも聞いたことないんだけど…」

 

「う…やっぱここって海軍の基地なのか…、お前も女の子なのに海兵なのか?」

 

「わたしは海兵じゃないけどここは海軍の要塞だよ、ナバロン要塞って聞いた事ない?因みにその熊さんはシグマっていう名前だよ」

 

「うーん…おれは島から出たのが最近だから外の情報なんてよく知らないんだよなぁ」

 

「島から出た事ない…ひょっとして王冠島辺りかな?それともひょっとしてメルヴィユ?どっちも珍獣がたくさんいるんだけど…」

 

「おれは珍獣じゃねぇ!トナカイだって言ってるだろ!!」

 

「あはは冗談だよ、それはさておきチョッパーは何者?海兵さん達が騒いでいるのと何か関係あるの?」

 

それと共に見透かすような目をするアピスにチョッパーは少したじろぐも

 

「…おれは医者だ、ちょっとした事故で迷い込んだだけだ」

 

「ちょっとした事故ねぇ…どこの島にいたの?」

 

「おれが住んでたのはドラム王国だ、知ってるとは思わないけど年がら年中雪に閉ざされた島だよ」

 

「ドラム島…どっかで聞き覚えが…あぁ!モネさんがいた所だ」

 

「知ってるのか!?」

 

「うん、確か医療大国として名高い国だよね?今はサクラ王国って名前を変えてファウス海軍病院にいたドラム出身のお医者さん達の帰還でかつての姿を取り戻しつつあるらしいけど」

 

「…そんなになってたのか、モネって確かあの女だよな?ドクトリーヌの知り合いっぽかったけど」

 

「所で事故とやらの経緯を聞きたいんだけど…これでも海兵さん達のお世話になってる身だから不審者をそのまま帰すわけにはいかないんだよね」

 

というアピスの言葉に先程壁に穴を開けた人の頭部ほどの大きさしかないバッファローがチョッパーを取り囲む。

 

「…何だこいつら、さっき壁に突っ込んだ奴の仲間か?」

 

「紹介するね、わたしのお友達でそれぞれタローボー、ジローマル、サブロータ、キョーシロー、ゴローザ…逃げるのはお勧めしないよ?この子達の弾丸はどこからでも狙い撃つから」

 

尋常ではない雰囲気にチョッパーは逃げ出すべきかと扉を見るがそこにはシグマという名前だと教えられた手の長い熊が扉の前に陣取っているのを見て軽くため息をついてアピスを見て口を開いた。

 

「…おれ達は空島から帰って来る時に空から降りてきてたんだけど丁度落ちた先がここだっただけだよ、別に騒動を起こしたりするつもりはないしみんなが見つかったら直ぐに出て行くつもりだ」

 

「おれ達…仲間がいるって事だね?んー…流石にわたし一人の判断じゃなぁ…ちょっと待っててね、大人の人呼んでくる」

 

その言葉に驚くチョッパー、少女が海兵達の世話になってると言った以上連れて来るのは海兵の可能性が高い…なら無理を推してでもここから逃げ出すべきかと考えたチョッパーに

 

「あ、安心してね?別に海兵さん連れて来るわけじゃ無いから…逃げちゃダメだよ?」

 

そう言ってアピスは部屋から出ていきチョッパーは扉の前に陣取るシグマ、そして周囲を囲むタローボー達を見て

 

「…みんな、無事でいてくれよ?」

 

一人そう考えるのだった。

 

 




チョッパーとアピスは共に動物の言葉がわかるので是非とも絡ませたかった組み合わせです。

アピスが登場する千年竜編はアニメオリジナルなので原作で絡む事は決してありませんが、こう言う組み合わせができるのは二次創作のいい点ですね。

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。