起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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いきなり冷え込んだようですね、皆様身体にはお気をつけください。それから感想ください(ぼそ

劇場版のキャラクター出て来てますのでご注意を。


思わぬ再会!銀腕のサガ!

ロロノア・ゾロは方向音痴である。

 

自身ではその事を自覚しておらず間違った知識や思い込みから違う方向に進む事が多い。

 

そしてそれは時にとんでもないハズレを引くこともある。

 

 

「…ちっ、なんで軍艦ってのはこんなわかりにくい造りなんだ、メリーを見習えってんだ」

 

メリー号が落ちたイーストエリアから泳いで北大水門までやって来たゾロはとりあえず近くの桟橋に停泊していた軍艦に忍び込んだ。

 

数隻の船があったがその中でも灯りが完全に落とされ、人が居なさそうな船を狙って侵入しあわよくば飯や酒、情報なんかを手に入れようという魂胆である。

 

しかし流石に100mクラスの大型艦だけあって広く、ゾロは厨房を探して船の中をうろうろと彷徨いながら次々と扉を開けて中を確認していると暗い廊下の先から微かな足音。

 

直ぐ様扉の影に隠れ刀の柄に手をかけてそっと見ると燭台を手にした少年、朴訥そうな表情で茶色の髪に顔にはソバカス、海兵帽を頭に乗せているとこを見ると海兵見習いかその辺りだろうとアタリをつけ腰に刀をさしているが一人ならのして話を聞けばいいだろうと考え踏み込むと同時、雪走を抜くと刀を返して峰打ちで相手に振り落とした。

 

「なにっ!?」

 

「ちょっとぉ、いきなり危ないですよ?泥棒だかなんだか知らないけどよりによってこの船に乗り込むなんて随分と怖い物知らずですねぇ」

 

しかし少年の首筋に吸い込まれる筈だった雪走の峰はいつの間にか引き抜かれた少年の手にした刀に止められていたのだった。

 

「テメェ…何モンだ…」

 

ゾロは相手の抜刀が見えなかった事に警戒度をかなり上げ油断しないままに刀を構えれば

 

「いやぁ何者だと言われましても…んん?腰に三刀に腹巻…それにその顔…手配書で見たのと一緒ですね!!」

 

と目の前の少年は抜いた刀を再び鞘に仕舞う。

 

「こっちの正体はお見通しってか…」

 

これはやりあう必要があるかと考え三代鬼徹を引き抜こうとするゾロだったが

 

「いやぁ会えて光栄ですよ"海賊狩りのロロノア・ゾロさん!!あ、握手して下さい!」

 

その言葉に毒気を抜かれたようにゾロは唖然とする。

 

「…いや、お前海兵だろ?おれを捕まえなくていいのか?」

 

「まぁ確かに所属は海兵ですけど…ゾロさんは別ですよ、下手に拘束しようとすれば逃げられる可能性もありますし、隊長や副長も貴方にご執心ですし、更に言えば我々"剣客隊"も是非貴方とはお会いしたかったんですよ」

 

「剣客隊?なんだそりゃ」

 

「あれ?ローグタウンでぶつかったって聞いてたんだけどなぁ…自己紹介が遅れましたねぼくは"海軍剣客隊"所属のトウマって言います、剣客隊は文字通り剣士の部隊ですよ、海軍の優れた剣士が集っていますので退屈はさせませんよ?」

 

その言葉と共にトウマは目つきを鋭くすると再び白革の刀の柄に手をかけ、それに対してゾロも和道一文字を引き抜くと口に咥え三代鬼徹を引き抜き構える。

 

一触即発そのタイミングでトウマと名乗った少年の足元に突き刺さる小刀、柄なにゾロの名が彫られたそれを見てゾロは飛んできた方向をバッと振り返ればそこにいたのは褐色の肌に銀髪、腰の両側に2本の剣を持つ海兵服を着た男、そして何より目を引くのは銀色の右腕。

 

「船の中で暴れるな、トウマも憧れのゾロに会えて嬉しいのはわかるがあんまはしゃぐんじゃねぇよ」

 

「副長!?」

 

「サガ…てめぇなんでここに…」

 

「そりゃこっちの台詞だ。ローグタウン以来だなゾロ、あんときゃゆっくり話す暇も無かったが元気にしてたか?」

 

そう言って銀の右腕を上げるサガ、ゾロは悲痛そうに銀の腕を見ながら

 

「…腕、やっぱ治らなかったのか?」

 

と言うがサガは軽く笑うと

 

「…まぁな、これでも悩んだんだぜ?動かない右腕を抱えて生きていくか切り落として最新の義手をつけるかな、こいつに助けられた事も一度や二度じゃぁねぇ、別に後悔はしてねぇ」

 

と左腕で右腕をパシリと叩いて見せる。

 

「しかしお前も一端の海兵やってるみたいで安心したぜ、何しろ昔の目標は"正義の剣"を極めるだったか?」

 

「ははっ、青くせぇ事言ってたのは自覚してるさ…だがおれはおれにとっての"正義の剣"を目指させてもらうさ、しかしこっちもローグタウンの時は驚いたぜ?何しろ海賊狩りが海賊やってんだからな」

 

ゾロとサガ、二人の関係はイーストブルー、シモツキ村まで遡る。

 

彼はゾロの幼馴染で、幼少の頃からゾロと同じく一心道場でコウシロウの教えの元剣術の修業を共にしていた仲であり、ゾロが旅立つ日に彼から貰った"誓いの剣"を今も大切に持ち、そして2回目の再会は彼が武者修行の旅の途中、賞金稼ぎだったゾロと偶然遭遇、二人で海賊船を襲った際に彼はゾロを庇って右腕が不随になり、失意のうちに彷徨っている所をスモーカーに拾われた経歴を持つ。

 

「はっ、言ってくれる。で?おれは海賊お前は海兵…どうする捕まえるか?」

 

「さてね…どうしたもんか、というか何でこんなとこにいるんだ?ここは赤カモメの巣、ナバロン要塞だぞ?更に言えばこの船はお前の船長".モンキー・D・ルフィ"の専任追討であるスモーカー准将の船だぜ?知ってて忍び込んだのなら大物だって言いたいとこだが…」

 

「げ…何てとこに落ちたんだよ、おれ達空島ってとこに行ってたんだけどよ、出港したら空からたまたまここに落ちて来たってわけさ」

 

「空島?なんだそりゃ」

 

「空の上によ、雲で出来た島と海があんだよ羽生えた奴らとかカミサマとかいたぜ?」

「まぁお前が言う事だし嘘じゃねぇんだろうけど…とりあえず隊長も准将も居ないし積もる話もあるだろうし…おいトウマ、厨房から酒と適当にツマミかっぱらってこい!」

 

「副長!ぼくもご一緒していいですか!?ゾロさんの話色々聞きたいんです!」

 

「おう、好きにしろ」

 

それと共にトウマは駆け出して行きサガとゾロは立場はさておき久々の再会に喜ぶのだった。

 

 

 

 

 

 

 




というわけで"呪われた聖剣"よりサガとトウマです。

因みにキーアイテムとなると呪われた聖剣こと"七星剣"はクリークさんが回収and改修済みの模様

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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