「おぉメリー!無事だったか!!」
「後帆ラティンセイル仕様の船尾中央舵方式キャラベル・レドンダ…ちと古いが小型故に沿岸や河まで入れる上に小回りも効き速力もある上に操舵性が極めて優れておる、経済性、速度、操舵性、汎用性といった要素を見てもこの時代の最も優れた帆船のひとつじゃろう」
「おっさんよく知ってんな…で何処が駄目だってんだ?おれは見るまで信じねぇからな!」
メリーの動けなくなる日が近い…メカオのその言葉に当然ウソップは納得できず食ってかかった。
当然であろう、ゴーイングメリー号はウソップにとってはシロップ村で幼馴染であるカヤから貰った大切な…それこそ命より大切な船である、故障しました修理できません。はいそうですか…とは行かないのだ。
それに空島で手に入れた黄金もありそれでゴーイングメリー号の大修繕を行おうと皆で決めたばかりなのだ、とりあえずいくら目の前の整備兵がベテランでもそう簡単に信じられないという思いの元"見るまでは納得できねぇ!!"と言ってのけたがメカオはやれやれ…とばかりにウソップについてこいと言うと要塞内をしばらく歩き連れてこられたのは無人のドッグ…そしてそこにはドックに引き上げられたゴーイングメリー号の姿があった。
「こっちじゃ若造」
「ちょ、待ってくれよおっさん!」
引き上げ船台に乗せられたメリー号の船底の方にするすると降りて行くメカオの呼びかけに慌てて追いかけるウソップ
「小型故に小回りは効くし無茶もさせ易い…がその分大型船なら何箇所かに分散出来る疲労も一点に集中する…その結果がこれじゃわい」
それと共に竜骨の真ん中、丁度船底の中央に当たる部分をコンコンと叩いて見せるメカオ。
とは言うものの傍目には特に異常は見られず
「別に見た目は普通じゃねぇか、まったく驚かせんなよ…」
とウソップは安堵のため息をつくが
「馬鹿野郎、テメェの目は節穴か!!…と、船大工が本職じゃねぇなら見抜けねぇのも無理はねぇか…こっちとこっちで音が違うのはわかるか?」
それと共に二箇所ほどを手に持った木槌で叩いて見せるメカオ
僅かだが音の違いを捉えたウソップは自分でもバックから木槌を取り出し軽く叩いてみる。
「こっちの方が音が軽い…どういう事だおっさん!!」
「内部で裂け目が走っておるという事じゃわい、このままいけば裂け目は大きく広がり外板も肋骨もズレ、それが更に負担になって竜骨の他の場所にも負担が行く…まだ暫くは持つだろうがわしは乗り換えを進めるぞ」
「っ…それなら新しくメリーを作るまでだ!金ならあるんだ!!」
「…そうは言うがな若造、確かに似た船は作れるじゃろうて。
見たところコイツは色々な修羅場をくぐり抜け、不器用ながらもきちんと修理されながら愛情を注がれて来たいい船じゃわい…じゃからこそこの船と同じ船を作ったとしてそれを別物だと一番感じるのはお前さんら自身じゃないのか?」
メカオの諭すような声に俯くウソップであったがその雰囲気をぶち壊すように
「へい兄ちゃん!話は聞かせてもらったぜ!」
伽藍としたドック内に響き渡る男の声にウソップがそちらを見ればそこには海パンにアロハシャツ、金属質の鼻に尖った顎、サングラスにリーゼントでキメた水色の髪…
「なっ!こんなとこに海パン一丁とか変態か!?」
「おうおうおう失礼な兄ちゃんだな?おれはお前が困ってると見て声をかけてやったんだぜ?」
「どうみても不審者じゃねぇか!!おっさんの知り合いか?」
この海兵基地でこんな格好の人間となると不審者にしか見えずメカオにそう聞くウソップだったが
「うちの新鋭艦を見学に来とる船大工じゃわい、確かウォーターセブンから来たんじゃったか?」
「へっ、おれはフランキー!!ものは相談だが兄ちゃん金はあると言ったな…いくらある?」
「それがどうしたってんだよ、だいたい換金もしてねぇんだから幾らあるかなんてわかるわけねぇだろ?」
ウソップの言葉に少し考え込むフランキーだったが
「見たところ随分と船を愛しちまってるらしいが…そんなんなら今ここで乗り換えろってのも酷な話だろ?」
「別に乗り換えるつもりはねぇ!!メリーはここまでおれ達を乗せて走ってきてくれたんだぞ!!あの時だって"もう少しみんなを運んであげる"って…」
「あの時?」
「おん?何の話だ?」
それと共に空島で過ごした時、ダメージを受けていたメリー号が何者かによって修理された事を…実はあれはメリー号の化身だったんじゃ無いかと話すウソップ。
「別に信じなくてもいいさ…」
涙を流しながら言うウソップにメカオとフランキーは顔を合わせる。
「そりゃぁなぁおめぇ…」
「若造、お前さん"クラバウターマン"ってのを聞いたことねぇか?」
「クラバウ…?」
メカオのその言葉にかぶりを振るウソップだったが
「兄ちゃん、兄ちゃんが見たのは木槌を持った船乗りのような姿って言ったな?」
「船乗り達に伝わる伝説の一つじゃわい、本当に大切にされた船には妖精が宿り、その姿はレインコートに木槌を待っとるという話じゃ…余程この船は大切にされたと見える」
「おいおいおい泣かせるじゃねぇか!大切にされたからこそ身を張ってテメェらを次の島へ連れて行くなんて気合の入った船だ!気に入ったぜ!!」
「わしも見たという話は聞けども実際に見た事無いが…大切にされた船はその分船乗りに感謝するとも言うわい、お主らのように船を大事にしてくれる仲間に会ってこの船も幸せだったじゃろう。
しかし…そんな話を聞くとお節介をしたくなるのが道理ってもんじゃ、お前もそう思わんか海パンの若造?」
「そんな船の話を聞いて黙ってられるほど船大工ってのは素直じゃねえのよ、おれが兄ちゃん達の脱出を手伝ってやるって言ったらどうする?」
そんなフランキーの言葉にウソップは訝しげな表情をするのだった。
そして少し離れた場所では
「シャウッ!ちょっとこの要塞広すぎっしょ!!最新鋭艦とやらも見つかんねぇし…せめて整備兵でもいりゃあ絞めあげて聞くんだがなぁ…」
そんな事を愚痴る整備兵の服を着た男…ウソップ達に刻一刻と危機が近づいていた。
いきなりポッと出の人間が助けてくれるなんて言っても絶対裏を疑いますよねー。
因みにイベントの早期回収はアニオリでもメカオがその事を話そうとしていたのでここで回収させて頂きました。
因みに作者は長いこと"タウバラクーマン"と勘違いして覚えいた模様
獣の王の力を手に入れ変貌体となったクリーク、獣の王なのでミンク族の特殊な能力や劇場版ボスのような能力はありますか?
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高熱"劇場版ボス"
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エレクトロとスーロン
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エレクトロだけ。
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肉体や覇気の強化のみ。