起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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投下ー、展開は思い描いていたけど文章にするにあたって少し難産でした


花と鈍熊 ドンクリーク

「おれはロビンがいなきゃイヤだ!仲間をとられて黙ってなんていられるかよ!!」

 

「お、落ち着けよルフィ。今行ったらまた赤カモメにやられるぞ?それにロビンがどこにいるのかわかるのかよ?」

 

「バカ野郎!ロビンちゃんが攫われたんだぞ!!例え居場所が分からなくても仲間が奪われたんなら助けに行くのが道理ってもんだろうが!!」

 

「ちょっとは落ち着きなさいよアンタ達!ロビンがあたし達に手を出すなって意味わかんなかったの!?そのままだとあたし達は捕まって終わりだったのよ!」

 

「…どうしたもんかなこりゃ」

 

仲間であるロビンを連れて行かれ、何の策も無く走り出そうとしたルフィやサンジをなんとか他の者が止める中困惑するフランキー、一方その頃

 

 

 

「あんなお芝居まで挟んで連れ出してくれるとは随分と情熱的ね」

 

「仕方ないだろう、流石にお前と俺の繋がりがバレるのはまずいからな、どうだ麦わらの一味は?」

 

停泊したフィーネ・イゼッタ号、その応接室にクリークとロビンの姿があった。

 

「そうね、いい子達よ?見てて飽きないし」

 

立ち上がろうとしたロビンを手で制してクリークは飲み物を用意しながら声を掛ければ薄く微笑みながら言うロビン

 

「仲間に恵まれたようで何よりだ、ポーネグリフは順調か?そのまま麦わらの一味として最果てを目指すのもありだとは思うが…」

 

「それも悪くないかもしれないわね、今抜けた所でおじさまの負担が増すだけだし…それにあの子達も心配だものね」

 

「まぁ船長からして危なっかしいからな…」

 

そう言いながらロビンの前にコーヒーを置き反対側に腰掛けるとロビンと居住まいを直し

 

「さて…じゃあ本題に入ろうかしら、カフウからの手紙には"力を借りたい"との事だけだったけれど何をやったらいいのかしら?おじさまが頼みだなんて珍しいわね」

 

ウォーターセブンに向かう途中、カフウが運んできた手紙には手を貸して欲しい事があるからウォーターセブンについたら話を合わせて欲しいと書かれていた。

 

手紙はクリークの直筆で間違い無かった為ロビンはそれに従い一味の前から姿を消したのだ。

 

「…かなり危ない橋を渡ってもらう事になる」

 

「と言う事は政府か海軍関係かしら?」  

 

深刻そうな顔にそう考えたロビンだったが

 

「エニエス・ロビーに潜入してもらいたい」

 

クリークのその言葉にロビンは一瞬目を見開く。

 

「あら…それは随分と骨が折れそうな仕事ね、事情を聞いても?」

 

「"ワノ国"を知ってるか?」

 

「…確か鎖国をしている新世界側の国家ね、"サムライ"と呼ばれる独自の戦士団を保有しているとの噂だったかしら?」

 

「その通り…だが情報が殆ど出てこない、というより抑えられてて閲覧が許可されてないが正解か」

 

「おじさまならそれこそワノ国に直接潜入しそうなものだけれど…」

 

「…ま、まぁ兎に角ワノ国には部下が潜入しているんだが過去にあった事件で不明瞭な部分もあり"サイファーポール"の活動も確認できてな、どうやらワノ国の上層部と世界政府の上層部が繋がってるのはわかった…だからこそエニエス・ロビーとマリージョアの情報室に用事があるわけだ」

 

ロビンの疑問にそう説明するクリーク、ロビンは成る程と頷きつつ

 

「マリージョアには誰が?パンゲア城程では無いと言え警備は厳しいんじゃないかしら?」

 

「あぁテゾーロの方に頼んだ、彼女なら問題なく警備を出し抜けるだろう」

 

「彼女…あぁトロトロの実の、確かにそれなら何とかなりそうね。そして私がエニエス・ロビーを担当という事ね?」

 

「かなり危ない橋になる、報酬も望む物を出すし断ってくれても構わんぞ?」

 

「冗談言わないでちょうだい、折角おじさまが頼ってくれたんだもの…危ない時は助けてくれるのよね?」

 

「そりゃ勿論、例え海軍にいられなくなったとしても助けるさ」

 

勿論ヘマをするつもりは無いが任せろという風に胸を叩くクリークにロビンは少し嬉しく思いつつも疑念点を聞いておく

 

「どうやって警備を誤魔化すの?マリージョア並とは行かないまでもかなり厳しいと思うし連行される筈の私がいなければ騒がれると思うけど?」

 

「一応これを嵌めてもらう」

 

そう言いながらテーブルの上にゴトリと乗せられたのは白い特異な形をきた大きな手錠

 

「へぇ、でも海楼石の手錠なんてつけてたらそれこそ潜入も一苦労なのだけれど?」

 

見覚えのあるソレにロビンがそう言うが

 

「安心しろ、アシエ博士に頼んで精巧に作っちゃいるが偽物だ…まぁ重さは再現してるがな」

 

「なるほど、能力を使えないフリしておけばいいのね?」

 

クリークの言葉に察して偽の海楼石手錠を軽く持ち上げる。

 

「あぁ、とりあえずそれを装着してまずは…そうだな、何処で聞きつけたのか知らんがアイスバーグがお前に会いたいと言ってきてるんだがどうする?」

 

「アイスバーグ…あぁ、何処かで聞いたと思ったけれど確かならウォーターセブンの市長じゃなかったかしら?ガレーラカンパニーの社長も兼任してた筈だけど…そんな人が私に何の用かしら?」

 

「まぁ予想つくがな…安心しろ、過去に縁があってなアイスバーグは俺も少し知ってるが別に騙したり何て事は無いさ」

 

「予想…ひょっとしてオハラ関係かしら?思いつくのはそれくらいだけれど」

 

「当たらずとも遠からず…まぁ会わなくても問題は無い、少し時間は空くが専用列車が既にエニエスロビーからこっちに向かっているからな」

 

「…待っておじさま、政府専用列車ってまさか」

 

「ん?専用列車がどうかしたか?」

「…あの子達が私を追いかけて来るのは十分に考えられるのだけれど、世界政府専用列車って数年前に竣工した装甲列車じゃ?」

 

「…ま、まぁ奴等なら何とかするだろ。それにそれなりに事情通じゃないとお前が捕まったからといって真っ直ぐエニエスロビーに行くとは思わんだろう」

 

ロビンの言葉にクリークは原作での一連の騒動を思い出し一瞬言葉に詰まりつつもまぁ主人公達なら大丈夫だろうと考え直しそう言うのだった。

 

 

 

 

 

 

 




とまぁ仕込みありきの逮捕劇でした、そして最後にまた不穏な代物が出て来た模様

原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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