既に夜もふけた中、海軍独立遊撃隊旗艦である"フィーネ・イゼッタ号"及び罪人とされているニコ・ロビン、クリーク達海軍一行、CP9達政府関係者を乗せた政府専用列車"ファイブスター号"はウォーターセブンを発ち、サン・ファルドで政府関係者を収容した後一路エニエスロビーへと向かっていた。
その先頭車両、貴賓室にてクリークは聞こえてきた音に対して目を開く。
「やはり来たか…」
その言葉に向かいに座っていたロビンがそっと耳を澄ませば軽く聞こえる砲声と騒ぎ声、更に車両が大きく揺れると共に減速、そしてややあって後部車両からこちらに駆けてくる足音と共に貫通扉が開かれ海兵の1人が駆け込んで来た。
「ほ、報告します!!後方より小型船一隻、旗印は髑髏に麦わら…麦わらの一味です!恐らくニコ・ロビンを取り返しに来たものかと!!」
「報告ご苦労、状況は?」
「発見が遅れた為既に最後部車両にて戦闘状態になっております!」
海兵のその報告にクリークは一瞬固まりややあって
「"フィーネ・イゼッタ号"が並走していただろう、接近に気づかなかったのか?」
「それが…灯りを落としてこの闇夜に紛れて接近されまして、気づいた時には最後尾の砲塔車両に船ごと組みつかれています!!」
「さっきの衝撃はそれか…要するに今現在麦わらの船を引き摺ってる状態で更には交戦状態か」
「申し訳ありません…まさかこの闇夜の中を明かりも点さず接近してくるとは考慮してませんでした」
「まぁ随分と腕のいい航海士がいるのだろう、それより政府側はどうしている?」
「サイファーポールの方々ですか?彼らなら座して動かず、各々の車両にて万全の状態で迎え撃つようです」
「となると迎撃に出ているのは海兵だけか」
「はっ、後部2車両に待機していたTボーン大佐率いる第58海兵隊が交戦中です!」
「報告ご苦労、近づかれる前に気づいていれば大砲撃ち込んで終いだったが…まぁこちらは俺とギンが見ているし持ち場に戻ってくれて構わん」
「はっ!では失礼します!!」
クリークはそれと共に再び後部車両に向かう背中を見送りつつややあってため息を溢した。
「来るかもしれないとは思っていたけど随分と大胆に攻め込んできたわね」
そう言ってクスリと笑うロビンに
「愛されてるじゃねぇか…まぁ思ったより大惨事になってるがな、これも原作補正ってやつか?」
クリークは最後の方だけ小声で呟くと少し思案する。
「それで?私は攫われてもいいのかしら?」
「そうは言っても潜入はしてもらいたいからな迎撃はさせてもらうさ…もっともどっちかと言えば相手は麦わらと言うより」
ロビンの言葉にそう返すクリークがそこで返事を途切れさせると共に窓が蹴破られるのは同時であった。
「さて髑髏の被り物に熊の被り物とはまるで仮装のような格好だな…麦わらの一味って事にしておこうか。要件は?」
乱入者に対して素早く視線を巡らせこの仮面は誰だったかな?と、考えつつ構えれば控えていたギンも素早くトンファーを構える。
それに対して乱入者2人も無言のままゆっくりと構えそのまま体勢を低くクリークとギンの2人に襲いかかり正体不明の二人組とクリーク 達は衝突したのであった。
一方、その戦闘を窓から見ている者がいた。
「なんで戦闘がおきてんだ?」
両手足に自身で発明したタコを模した特殊な装備"オクトパクツ"を着けて列車の外板にへばりついていたのは麦わらの一味の狙撃者のウソップであった。
「ちょっとウソップどうしたのよ、ロビンはいたの?」
ナミの声にハッと意識を戻して窓を覗き込んでいた体勢から列車の上に戻ると
「いや、いるにはいたんだが…」
「いるんならさっさと助けに行くわよ!」
「いや、ロビンはいるんだがなんか変な被りもんの奴らとあん時の海兵がやり合ってんだよ」
ウソップのその説明に同じく両手足にオクトパクツを装備し動こうとしたナミは再び身を伏せると
「…え、なに仲間割れ?」
「わかんねぇよ、どうする突っ込むか?」
「予定が崩れたわね…回り込んで何とかロビンを救出できないかしら?」
そう言いつつ考え込む2人、ロビンの救出にあたって麦わらの一味は一つの作戦を立てていた。
装甲列車の構造はフランキーが知っていた為恐らく捕まっているのは先頭の貴賓室かその次の兵員車両だろうと判断しまず改造されたアーマード・メリーにより最後部から夜闇に紛れての強襲。
そしてチョッパーとフランキーにメリーで待機してもらい離脱準備を整えてもらいつつ、戦闘力に長けたルフィ、ゾロ、サンジの3人で列車の後部にて派手に騒ぎを起こしてもらい戦力をそちらに集める。
そして手薄になった隙に上部からウソップとナミがロビンを救出…という筋書きだったのだが予想通りロビンは先頭車両にいたものの海兵と知らない戦力が交戦しており割って入れそうな雰囲気ではなかったのだ。
ウソップの言葉に少し考え込みナミもそっと窓から顔を覗かせればそこにはいつか見た海軍中将とトンファーを持つ海軍佐官、そして髑髏と熊の被り物に派手な仮装服の二人組が激しく戦闘を行なっており
「仲間割れってわけじゃなさそうね、顔も隠してるしロビンを狙ってる別組織ってのが妥当な線かしら」
「どうする?反対側から回り込んでロビンと合流して逃げるか?」
流石にそんな戦闘の中に割ってはいるほど豪胆では無かった為そう提案するとナミは
「ウソップ…」
「お、なんかいい手を思いついたのか?」
「ちょっと行ってロビンを攫ってくるのよ!」
「あん中に割って入れってか!?無茶言うな!」
「まぁ冗談はおいといて…とりあえずこの列車を停めるわよ」
そう言って動力車両…メリーに組みつかれ速度を落としたものの未だに元気よく黒煙を吐き出す機関車両の方に向かったのだった。
装甲列車"ファイブスター号"
政府専用列車であり五老星に因んで名付けられた現状存在する2台の海列車の片割れ。
先に作られた"パッフィング・トム"の有用性に気付いた政府が開発の功績により晴れて無罪となった船大工のトムに依頼、倉庫で眠っていた試作機を流用、機関を調整したり敢えて車体を重くする事により数年の歳月を経て完成。
機関車両に次いで六両からなり先頭となる政府高官などが利用する貴賓車両、護衛などが待機する兵員輸送車両、必要物資や武器を搭載した貨物車両、各情報の統制指揮を行う指揮車両と機関銃と砲塔を搭載した火砲車両となっており本来であれば指揮車両上部に設けられた見張りの報告により指揮車両から各車両に素早く指示が出て遠距離から砲撃、銃撃を撃ち込む…のだが今回は闇に紛れて無灯火で接近された為発見が遅れその真価を発揮する事なく襲撃を受けた模様。
獣の王の力を手に入れ変貌体となったクリーク、獣の王なのでミンク族の特殊な能力や劇場版ボスのような能力はありますか?
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高熱"劇場版ボス"
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エレクトロとスーロン
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エレクトロだけ。
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肉体や覇気の強化のみ。