残念ながらクザンは巡回任務にて海に出ており不在、その為サカズキや他の人間から情報を集めつつ何とか裏からバスターコールを止めようと奮闘するも時は無慈悲に流れてとうとう本部よりサカズキを含めた人員がマリージョアへ向かった。
G-1支部へ向かい軍艦に乗り換え道中でクザン含めた他の人員と合流する手筈らしい。
とりあえず休暇という事で一月ほどの休みをもぎ取ってサカズキの船に同乗させてもらったがサウロ中将もどうなったかわからないし注意を促す手紙もオルビアの元に届いているか不安だ…
「おぅクリークよ、そんな隅で小さくなってどうしたんじゃ」
考え事をしてたとこに声をかけてきたのはサカズキ、そういや原作では避難船沈めたんだっけ?
「なぁサカズキ、バスターコール発動されても避難船に砲撃するなよ?」
「なんじゃと?命令なら別じゃがわしがそんな事すると思っちょるんか?」
だいぶ丸くなったよなサカズキも
「ちょっとした冗談だ、しかしバスターコールは発動されると思うか?」
「可能性は高かろう、わしとクザン含めモース中将、グタ中将、イエキ中将も招集を受けちょる。
世界政府の船が先に上陸して証拠を探すっちゅう事じゃが証拠の1つ2つ奴等ならでっち上げても不思議じゃぁなかろう」
と手振りを加えつつ状況を説明してくれるサカズキ
「だよなぁ…、オハラはちょっとした縁で研究を依頼してるし知り合いもいるからバスターコールをかけられると凄く困るんだが…」
「どんな知り合いか知らんが内通を疑われんようにせぇよ?」
「覚えてるか知らんが母親探しをした女の子とその母親だ、考古学者だったらしいから"月人伝説"について調べてもらってるんだよ」
「それがあるからバスターコールを止めるっちゅうんか?クリークよおんしも海軍の人間なら覚えとるじゃろう
"何を持ってもまず殲滅"
バスターコール実行艦隊の作戦行動は迅速かつ徹底した任務最優先の行動が絶対とされちょる、そうそう止めれるもんでもなかろう。
おんしが何とかしたくてもそう簡単に覆らん、できるとしたら知り合いじゃあいう親子を避難船に乗せるぐらいしかなかじゃろう。
幸いにもおんしは休暇中でバスターコールの人員ではないけぇの」
「…島が見えたら俺はその時点で離脱する、いざバスターコールが始まったとしてもこっちは気にせずにやってくれ」
「ふん、おんしがそんくらいで死ぬとは思うとらんわい
…何する気か知らんがくれぐれも政府に疑われんようにせぇよ、おんしにはまだやってもらう事が色々とあるき」
行動目標はバスターコールを止める、次点でオルビアとロビンその他を助ける。
サウロ中将がどうなってるか不明だが原作通りであればこっちの目くらましになってくれるだろう。
クザンとも少し話をした方がいいか、たしかクザンに氷漬けにされたんだったよな?
緊迫した空気が漂う海軍艦を余所に
「ロビン!おめでとう!!」
「よくやったわ!」
「ケーキもあるぞ!!」
「おめでとう、ロビンちゃん」
西の海、オハラ島
オハラ図書館 兼 考古学研究所"全知の樹"
そこではロビンが考古学者として見事に試験に合格した事を祝って祝杯が挙げられていた。
「先日の博士号試験!見事満点じゃったぞ!!
今日からお前も一人前の考古学者じゃ!!」
クローバー博士のその言葉にロビンの顔に驚きと喜びが広がっていく。
「はいロビンちゃん、これが学者の証だよ、無くさないようにね?」
「ありがとうラスキーさん!私おかあさんに見せてくる!」
そう言って学者の証である徽章を手にとても嬉しそうに駆けていくロビンを見てラスキーと呼ばれた男はひらひらと手を振る。
「しかし凄いですね彼女は…若干10歳で博士号試験に合格、しかも満点とはいやはやいるもんですね天才っていうのは」
「才能だけじゃなく本人の努力もじゃよ、ここで遅くまで勉強したり母親に教えてもらったりしておったようじゃからのう」
オハラ、オルビア宅
オルビアはテーブルの上の手紙を見て険しい顔をしていた。
白く長い髪は肩のあたりで切り揃えられ黒く染められておりぱっと見た限り手配書の写真とは同一人物とは思われないだろう。
しかし手紙に書いてあるように政府の船が来るとなれば別だ、きっと彼らは地下に隠された"歴史の本文"を見つけるだろう。
過去に研究こそしていたが今はあの海兵の説得により中断しており過去の研究資料は図書館中の本の間に考古学の知識があるものでなければわからないように隠してある。
いっそのこと最初から地下に"歴史の本文"がある事を公開した方が良いだろう、研究資料と一緒においてあるわけでもなし今では広い部屋に大きな立方体の石碑があるだけなのだから。
そう思い立ち適当な紙にさらさらと政府の船が来る事やバスターコールの可能性、地下室を最初から公開する事などを書き上げ封を閉じる。
しかしとうとう来てしまったか…
テーブルに肘をつき顔を覆い考える。
いや、来るのが遅すぎたくらいだ。
あの男が上手くやったのか政府の役人が来ることも手配書がこの島まで回って来る事もなくこの2年間を過ごすことが出来た。
しかし政府の役人が来るのならこのままというわけにも行くまい、大人しく出頭して捕まるか別の場所に逃げて身を隠すか。
どのみちロビンは連れていけないだろう、彼女に日陰の道を歩ませたくはない。
何かを握りしめてこちらに走って来るロビンの姿を窓の外に見てオルビアはそう思う。
「ごめんねロビン、とても楽しかったわ」
そっと呟かれた言葉は誰にも聞こえず消えていった。
今日も今日とて執筆執筆、書き溜めないけど途切れず毎日更新、褒めて
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)