起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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黒いオオカミさんリクエスト"もしも彼が極道を目指したら?"となります。

訛りがひどいため意味がわからない場所があるかもしれないのでご注意ください。



500話記念 もしも彼が極道を目指したら

 

男は憧れていた。

 

新世界に存在し、知ってる知識の中ではほぼ語られる事なく、サムライや忍者がいるという昔の日本をモチーフにした鎖国国家"ワノ国"に。

 

新世界は魑魅魍魎の跋扈する魔境、それ故に彼は己を鍛え、仲間を集めて旗揚げをし、九死に一生でリヴァースマウンテンを越え、時には海賊を倒し、時には海軍に追われ、ぶつかり、今度はレッドラインをくぐり抜けてようやく到達した新世界。

 

それまでとは比較にならない過酷な海域だったがなんとか乗り越え、そしてとうとう辿り着いた"ワノ国"

 

だが彼は知らなかった。

 

「なんねこい…」

 

男が憧れ、旅を続け、滝を何とか登りきり上陸した国の実態を。

 

広がるのは人が住める場所ではないと言われるほどの無法の荒野、更には設立された武器工場などにより汚染された空気や水。

 

そんな土地故に作物は殆ど実らず、人々は日頃食うものにも困る有様。

 

他にも無実の罪で民が囚われたり、強制労働の為に連行されたりととてもじゃないがマトモな国では無かったのだ。

 

男は知っていた、かつてワノ国でカイドウとゲッコー・モリアがぶつかった事を。

 

その後敗れたゲッコー・モリアはワノ国を去り、カイドウがワノ国に居座り実質的な百獣海賊団の本拠地になった事を。

 

だが男は知らなかった。

 

カイドウが本拠地にした後に行った事を。

 

「百獣海賊団の母港じゃなかったっか…海賊なら戻ってくる港くらい大切にせんね!!

ギン!おいたちの飯は最低限残して炊き出しばする、パールは荷物ば下ろす指揮、エリックはカタギのもん達に説明ば、ベアキングとエルドラゴは周りば警戒しとって!」

 

理想とかけ離れたその景色にとても見過ごす事など出来ず、すぐさま何とか困窮する人々を助けようと船に積んであった物資を解放、近海で待機していた船団に連絡をとり物資を集めさせる傍らで飢えた民たちに感謝をされつつ情報を集めていく。

 

当然鎖国体制の国家に入国したからには追手が出されるもなんなく処理しながら将軍オロチ、明王カイドウ、光月家、サムライ、赤鞘、おでん、大看板、鬼ヶ島、武器工場、などなど多くの情報を集め、全体が落ち着いたのを見て幹部達と一緒に今後の方針について話し合う。

 

「よかね、追手が既に出てそいつらば倒しとる以上時間はなか…出来るならカイドウばくらしたかばってん人手のいっちょん足りん」

 

口火を切ったのは"海乱鬼(かいらぎ)組組長"、"海力乱神(かいりきらんしん)のクリーク"

 

黒い袴に藁草履、白い羽織を素肌の上に直接纏った巨漢であり旗揚げは最弱、又は最も平和と呼ばれた東の海からだったが瞬く間に東海の海賊を纏め上げてグランドライン入りした傑物である。

 

「どうします叔父貴、船団を招集させますか?」

 

「ギンの言う通り招集ばかけたかばってんおい達の船に乗っとる物資だけじゃ足りんけん追加は必要やろ…」

 

「では物資を集めるメンバーと別に二隻くらい上陸させますか?」

 

「そうね、そいから本拠地はこっからちょっと離れた島っけんがギャンザックもこっちにこさせるごとして」

 

「了解しました、上陸したのは本船の"八幡(ばはん)"と各隊の頭船四隻…人数は三千ってとこですから二、三隻上陸させれば五千は超えますね」

 

そう意見を出し纏めるのは"海乱鬼組若頭"にして"鬼人鬼手(きじんきしゅ)"の異名を持つギン

 

クリークの率いる海賊団"海乱鬼組"のNo.2であり組長であるクリークの右腕である。

 

「いやはや組長の突飛な意見には慣れたつもりだったけど…相手はかの"四皇"が一角"百獣のカイドウ"だよ?いくら組長が十億越えでも相手は懸賞金"40億"を越える化け物、それに噂だと本拠地には一万か二万はいるらしいじゃ無いか、どうやって倒すつもりだい?」

 

冷静な意見を出すのは"海乱鬼組一番隊隊長"にして"堅城鉄壁(けんじょうてっぺき"の異名を誇る鉄壁の防御を持ち、どんな攻撃ですら跳ね返す盾術の達人である。

 

「そがん言ってもこいば見過ごせってね、そいは粋じゃなか!そいに懸賞金=強さってだけじゃなかろうもん」

 

「まぁ"政府にとって"の危険度でもありますけど…」

 

「まぁ自分で言っとってアレばってんカイドウが弱かって事はなかやろ。

言うちゃ悪かばってんがうちの組は数は多か、そいばってん一部ば除いてそこまで強うなか、やけん戦力ば集めんばとけど…」

 

「ぐはははは!ヨンコーだろうが何だろうがおれに任せてもらえりゃ全てぶっ飛ばしてやるぜ!!」

 

自信満々に大声で言うのは赤いたてがみのような髪を持ち、さながら獅子のような姿をした大男。

元は一海賊団を率いていたがクリーク達海乱鬼組との抗争の後に敗れ一味に加わったパラミシア系"ゴエゴエの実"の能力者であり、現在は二番隊の隊長を務める"伏魔響声(ふくまきょうせい)"のエルドラゴ

 

「四皇ば相手にするって言うならせめておいば倒せてからにせんね、今のわいが言ってもやられるだけたい」

 

「ぐははは、言うじゃねぇか!」

 

「別においだってわいらに死んでほしかわけじゃなかばい?それにこの国の民もそうたい、やけん戦えるもんば集めんばっちゃろーもん」

 

「フンお人好しめ、この国の事ならこの国の人間に片づけさせるべきだろう…キサマは言っていただろうが、この国には"サムライ"とかって化け物達がいるのだろう?」

 

不機嫌そうにクリークを睨みつけるのはグレーのスーツを纏いキッチリとネクタイまでつけたサングラスの男、"海乱鬼組三番隊隊長"にして"飛鎌威断(とびかまいたち)のエリック"

元々は東の海で傭兵をやっていたが運悪くクリークを獲物とした所で敗北、度重なる襲撃と説得を繰り返し最終的には一味に加わる事となった鎌鼬を生み出す事が出来る"カマカマの実"の能力者である。

 

「…そうたい、確か前の将軍の"おでん"とかが死んでから反抗した面々が捕まっとるとやったか」

 

クリークのその言葉にギンは大雑把ながらも住民達の話しによって作られた地図を広げる

 

「確かこの"兎丼(うどん)"に囚人ば働かせる採掘場のあったとやったか?」

 

「えぇ、それから首都であると思しき花の都…その一角"羅刹町"にも罪人が捕まっているとか」

 

「…そしたらギン、採掘場ば襲撃して人ば集める事は出来るね?」

 

「そうですね少なくともカイドウの戦力が常駐してないとは思えませんし…一斉にいなくなるタイミングなどがあればいいのですが」

 

「おい聞いたかクリーク、なんか来週あたりこの国では祭りがあるらしいぜ、国を挙げて祝うようなでけー祭りが!いい女とか美味い飯とか出るかもしれねーし折角だからそれまでいようぜ!!」

真面目に話し合ってる中そんな事を言いながら近づいてきたのは元は一つの海賊団を率いる船長であった巨漢の男。

粗野で粗暴ながら熊の毛皮を被りクリーク達"海乱鬼組"との抗争の後に勝てないと悟り一味に加わった四番隊隊長を務める"鋼人拳魔(こうじんけんま)"の異名をもつベアキング

 

「ベアキング…今は大事な話し合いをだな…」

 

あまりにも能天気な言葉にパールがあきれつつ苦言を呈するも

 

「国を挙げて…?とてもじゃなかばってん祭りばしとるような生活じゃなかやろうに…ひょっとしたらチャンスかもしれんばい」

 

クリークの言葉に少しギンは考えると

 

「…なるほど上が主導して行う祭りなら手薄になる場所が出来るかもって事ですか、少し村人達に話を聞いてきます」

 

「方針としちゃ簡単ばい、追加で各隊の残りと五番隊ば来させるのと捕まっとる"サムライ"達ば率いて本拠地っちゅう"鬼ヶ島"殴り込みばかける。

将軍の"オロチ"ば捕まえてくらしゃよかやろうけど"カイドウ"もおるやろうけんそいは俺が相手するたい」

 

クリークの言葉に周囲は少し思案するも

 

「流石に組長とは言えカイドウを一人で相手にするのは…」

 

「ばってんカイドウんとこは三人の大幹部に加えて六人の幹部もおるっちゃしお前達にはそいの相手ばしてもらわんと」

 

「キサマ…このワタシがサムライとやらを使えと言ったばかりだろうが!キサマもそうだがお前ら全員結論を出すのが早すぎる、もう少し情報を集めてだな…」

 

「はっまどろっこしい、おれの"獣王轟咆(ブラストハウリング)"でその鬼ヶ島とやらをぶっ飛ばして全員で殴り込みかけりゃ済む話だろ」

「そんな簡単にいくかバカめ、おい組長キサマならわかるだろうワレワレがワノ国に入る時滝を越えたがあれは簡単だったか?」

 

エリックの言葉に少し考えるクリークだったが

 

「…簡単じゃなか、ほんなら百獣海賊団は簡単に滝ば越える方法ば持っとるか別に入口があるっていいたかと?」

 

「その通り、いまギン副船長…若頭が祭りとやらの情報を集めてるがそれだけじゃ足りない。

情報ってのは大事だ、確かにキサマは強い…それこそ大将相手でもやり合えたんだ、だからカイドウの相手は出来るだろうさ。

だが足りぬのだ…軽く情報を集めただけでも四皇カイドウに億越えの大幹部三人に六人の幹部、そして構成員は少なくとも二万近く、だからこそ情報がいる。

奴らに決定的な一撃を与えれるような情報が…おれに情報を集めさせろ、キサマの道を作ってやる」

 

そう言ってサングラスをくいっと上げるエリック

 

「よか、そいぎんたエリックには情報集めば任せるたい…そいからベアキングにエルドラゴ」

 

「おう!」

 

「なんだ?」

 

「わいらは目立つけん一緒に囮ばしてもらうたい、そん代わし派手に暴れてよかけん情報が揃うまで追手ばひきつけとったらよか…そいから二人とも本気で能力ば使うとはダメけんね、後カタギに手ば出さんこと、おいの拳が唸るばい」

 

「むぅ、まぁ精々派手に暴れてやるさ」

 

「ぐはは!何ならそのまま幹部とかもぶっ倒してやろうか!」

 

「そいからパールは船団の指揮ば頼むたい、一番隊と併せて頭のおらんくなる二、三、四番隊の総指揮ば任せる、直に上がってくるザンギャックば下につけるけんギンと一緒に攻め入る準備ば頼む」

 

「了解、組長はどうするんです?」

 

「おいはちょっと気になる話のあったけんそいば探ってくる」

 

「気になる話?キサマ自ら動くような話か?」

 

「えらく腕のたつ盗賊がおるらしかけんな…」

 

そう言いながら住民から話を聞いた"頭山"と呼ばれた山の方を見れば情報を集めて戻ってきたギンは"また組長の悪い癖が始まった…"と頭を抱えるのだった。

 

クリークの悪い癖、それは

 

「カタギのもんに迷惑かけるとば放っとくのは"粋"じゃなか」

 

一般市民に被害を与える者をどつき回して更生させる事である。

 

因みにクリーク率いる海賊団"海乱鬼組"の構成メンバーもエルドラゴ、ベアキング、ギャンザックなどかつては殆どが"モーガニア"に属する者達であったがクリークの悪い癖により今は更生し、多少の荒さはあるものの今では"海乱鬼組"の幹部を務める程になったのであった。

 

そうして"海乱鬼組"は将軍オロチと明王カイドウが一堂に会する火祭りの"大宴会"、それに合わせて襲撃を行うべく着々と準備を行なっていくのであった。

 

 

 





クリークの勇気がワノ国を救うと信じて…!ご愛読ありがとうございました!

(もちろんこの小説が終わるわけではありません)


コンセプトは、和の国やギャングとかあるなら、仁義や任侠を重んじる東の海の猛者(弱小)を集めて強化して、極道(自警団)を作ろうという話という事なので本編に影響の出ない東の海劇場版ボスキャラオールスターズとなっています。

東の海出身のカリーナを入れるかどうか迷いましたがこの海賊団は暑苦しい男所帯となってしまいました。

因みに中の人の原作知識はビッグマム編途中までしか無い上に穴あきの為ワノ国については殆ど知らず、上陸して初めてワノ国の実態を知ったみたいです。

因みに描写をいれる事が出来ませんでしたがこの世界線のクリークは背中に"唐獅子牡丹"に"粋"の一字をいれた刺青を背中に背負っており"粋"じゃ無い事を嫌っている、なお"粋"な事、"粋"じゃないことは本人の主観による模様。

リキリキの実(コミック版未登場、ネタバレになるので調べる場合は自己責任でお願いします)の能力者であり、覇気の扱いにも長けている他にかつての知識にて心力(シンリー)…じゃない消力(シャオリー)を身につけている模様。

消力…攻撃を受けたときに人間が反射的に力んでしまうのと逆に、あえて力を抜くことで打撃の威力を吸収するというもの。これが完璧な形で出来るようになればどんな打撃ですら無傷で受け切ることが出来るというものです(参照 刃牙)



ちょっと続きが読みたいので気が向いたら続きを書くかもしれません。

因みに時系列的にはおでんの死後十年とかそのくらいですかねー




それから次話で本編に戻りますが"ワノ国編"に入るのでSMILEに関するアンケートを終了します。

獣の王の力を手に入れ変貌体となったクリーク、獣の王なのでミンク族の特殊な能力や劇場版ボスのような能力はありますか?

  • 高熱"劇場版ボス"
  • エレクトロとスーロン
  • エレクトロだけ。
  • 肉体や覇気の強化のみ。
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