「一睦月(ひむつき)」
"赤鞘の亡霊"、赤備えの鎧武者の大上段から振り下ろされた剣戟を自身の大太刀で止めた狂死郎であったが
『随分と力任せな、だがコイツぁ…強いな』
思った以上の重さに痺れる手を握り直しながら警戒度を更に上げる。
ワノ国一のヤクザである"狂死郎一家"、その元締めであり将軍"黒炭オロチ"の信頼篤い"居眠り狂死郎"であるがその正体は全滅したと思われている先代将軍"光月おでん"に使えた’赤鞘九人衆"が一人"傳ジロー"である。
その正体を知る者は一人であり、己が仇であるオロチの前ですらその激情を隠しここまで上り詰め、主君の妻である"光月トキ"の残した予言
"月は夜明けを知らぬ君、叶わばその一念は、二十年(はたとせ)を編む月夜に九つの影を落とし、まばゆき夜明けを知る君と成る"
それを20年後と読み解き、来る日までどれだけ屈辱だろうと雌伏の時を過ごしていた。
だがまだ予言まで二年ほどあるにも関わらずこの一月ほど前から囁かれ出した"赤鞘の亡霊"、かつての仲間の生き残りか若しくはそれに近しい者かと考えるもそれにしては規模が小さく、接触をしようにも神出鬼没。
それ故に情報こそ集めているもののその正体は掴めておらず、今回花の都の奉行である辻ギローが持ちかけてきた共同作戦に渡りに船とばかりに乗ったのだが
「二如月(ふきさらぎ)」
袈裟斬りからの左斬り上げ、V字を描くそれを後ろに下がる事によって躱し、そのまま直剣を振り上げ無防備になった胴部を右から薙ぐも
「わはは、随分と頑丈な鎧でござるなぁ」
鉄さえ切り裂く自身の斬撃は傷一つ付けることすら敵わず、突きを主体とする構えに変じる。
「三弥生(みやよい)」
それと共に赤鎧から繰り出されるのは高速の三連刺突、受け流し様に装甲が薄いと思しき関節部に刺突を入れるも通らず…しかしこの一連の斬り合いで狂死郎は確信した。
"コレ"は赤鞘の、仲間達の誰でも無い…例え十数年を経て剣筋が変わったと言え、それにしては差異が酷く何より…
「四卯月(ようつき)」
四角を描く高速の四連斬撃を跳ね上げ自身の刀の鋒を向けおどけたように口元に手を当てる。
「いやはや、成る程大した力自慢でござるなぁ!それに多少の心得はある…。」
おどけたように言う狂死郎であったが
「何者かは知らねェが…さっきからなんだ"ソレ"は。チャンバラごっこじゃねェんだぞ?虚も実も無ェ、ただの力任せに高速で刀振ってるだけだろ」
剣術と呼ぶにはあまりに稚拙なソレに口調が荒くなる。
「五皐月(いつさつき)」
言葉を返す代わりに放たれた突きから始まる五連斬は内側から掬い上げるように受け流され
「ほらな、言っちまえばアンタのは童が棒切れ振り回してんのと殆ど変わねぇ…、これが赤鞘九人男の生き残りだ?」
それと共にわざとらしい笑みを消して大太刀を脇構えに柏低く落とし
「侍…ナメてんじゃねェ」
踏み込むと共に一閃、特殊合金で作られた本来刀で傷がつくような物では無いにも関わらず鎧武者、ミリタリスタの胴体には深い傷が刻まれていた。
「驚いた…所詮オロチの飼い犬などと侮って悪かった」
「…浅かったか、いやはや本当に随分と頑丈な鎧でござるな」
口を開いた相手に傳ジローは警戒を解かないままに、最初と違い真っ二つにするつもりで斬ったにも関わらず中身に届いて無い事におどけた笑みを浮かべなおし今度は本気でそう溢す。
しかしやはり相手はオロチに敵対しているものの光月に属する者では無いとアタリをつけこのまま好き勝手されてはオロチ一派、ひいては百獣海賊団の警戒を大きくするだけだと判断し再び刀を構え直し
「どういうつもりか…」
異名の元となった赤い鞘に仕舞われ相手はゆっくりと拳を前に腰を落とし居合などでは無い、完全に拳闘の構えに怪訝な目を向けると
「詫びの代わりと言ってはなんだが…精々死んでくれるなよ?」
それと共に吹き上がる圧力、咄嗟に刀を自身の目の前に構え直し
「やっぱり侍じゃねェな、何処の何者だてめェ!!」
「一撃必倒・怒鈍蜂(いちげきひっとう・どどんぱち)!!」
かろうじて見えたのは構えた自身の大太刀が真っ二つに折れる姿、それと共に自身に迫る拳を受け流すべく手を添えるも、圧倒的な威力により弾かれその勢いのままに後ろに控えていた一家の子分達と共に纏めて吹き飛ばされた。
ややあって最初は互角、更にはあれだけやって傷一つつけられなかった相手の鎧に大きく傷を入れた狂死郎にこれならいける!と確信していたホテイ達は自陣営でも最強と言うべき狂死郎が敗北した事に思い至ると
「っ!テメェら退けっ、退けぇぇぇえ!相手は化け物だ!!」
それと共に逃げ出しかけていた包囲網は一気に崩れ、誰しも自身の命が惜しいとばかりに逃げ出し、狂死郎も子分達に運ばれていき周りには気を失ったり、傷で動けぬ者達ばかり。
「さて…仮にもワノ国トップのヤクザがいきなり死んでは混乱がでかいからな、まぁこれで暫くは動けねぇだろ。
しかし…まさかこのミリタリスタにこうもハッキリと斬ってくれるとはピンキリって事か、案外"侍"も侮れねぇもんだ」
そんな者達に目もくれずクリークは先程の一撃で刻まれた深い斬撃痕に手を当てつつ、尋常では無い防御力を誇る大鎧を模した外骨格"ミリタリスタ"、それを貫通こそしなかったもののその威力に侍について評価を上方修正しつつその場から素早く去るのだった。
クリークの赤鞘の亡霊モードでの斬撃技は12種類。
一睦月(ひむつき)から始まって王師走(おうしわす)で終わる高速で七星剣を振る一撃〜十二連撃しか無いぞ!
そりゃ侍である傳ジローにキレられても仕方ないね!
獣の王の力を手に入れ変貌体となったクリーク、獣の王なのでミンク族の特殊な能力や劇場版ボスのような能力はありますか?
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高熱"劇場版ボス"
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エレクトロとスーロン
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エレクトロだけ。
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肉体や覇気の強化のみ。