起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

548 / 580
獣禍解放戦線 ワノクニ 09

 

目で追う事は出来なかった。

 

人獣型に変化した事による圧倒的な膂力はスピードにも反映されておりクリークが周囲に展開していた見聞色にてカイドウを捉えた時には、黒い稲妻の走る八斎戒を振り降ろす姿。

 

咄嗟に腕で防御するも、高い硬度を持つ特殊合金製の仕込みガントレットはひしゃげ砕かれ、更にはそれを上回る頑丈さを持つクリークの肉体にもダメージを与えそのまま地面に叩きつけた。

 

「ぐっ…ハハっこれが痛みか!感じたのは随分と久々だな」

 

「礼はいらねェぞ、まだこれからたんまり味合わせてやるからなぁ!」

 

「武装色の覇気を纏わせた…だけじゃない、"覇王色"の覇気も纏わせる事が出来たとは…」

 

「あぁ、その通りだ…その資質を持つ者は数百万に1人、"王としての資質"を持つ標、それだけが覇王色の覇気じゃねェ」

 

それと共に再び八戒斎に莫大な量の覇気を纏わせた証である黒い稲妻が走り、対してクリークは残骸と化したガントレットを外すと、今度は見聞色の覇気の展開範囲を広げ、更には武装色の覇気を更に充填、鉄塊による武装硬化を更に高めるも、かろうじて捉えられたのは八戒斎を振り抜こうとするカイドウ、姿を捉えると同時、今度は横殴りに吹き飛ばされた。

 

「…やはり"視"えてねェのか」

 

「ちっ、頑丈さだけじゃ通じねぇとは思ってたが…威力が人型の時の比じゃ無ぇな」

 

吹き飛ぶ体を無理やり体勢を変えて白尾棍を地面な突き刺しようやく停止、体内に響く鈍痛を無視して構え直せば

 

「ウォロロロ、本当に頑丈だな…能力者の感じはしなかったがおれの勘違いだったか?」

 

「さぁな!纏大断(まといおおたち)!!」

 

「このおれとここまで闘えるのは褒めてやる…だがなぁ!テメェじゃねェんだよ!"海軍"!!」

 

そのまま腕に大量の覇気を纏わせての斬撃、いくらカイドウが強靭な肉体を備えたとて、流石に一撃は免れぬもののそのダメージは即座に回復、お返しとばかりに飛来するのは超高速の連撃。

 

「"軍荼利龍盛軍(ぐんだりりゅうせいぐん)"…、あぁテメェは確かに頑丈だろうさ。

だが未来を読んで攻撃を避ける事も出来ず、覇王色の覇気を纏う事も出来ず…」

 

「あぁ、俺は凡人なんでな…アイツらと違って王の証たる覇王色の覇気なんざ持って無いし、見聞色の覇気の極みである"未来視"も会得できて無い」

 

そう言いながら頭の中に信頼できる同僚達を思い浮かべるクリーク。

 

一発一発がクリークの防御力を上回る攻撃力を持った一撃、連続突きの如き乱打に晒されたクリーク。

 

特殊合金で出来た胴鎧は砕かれ、同じ素材で出来た棍も半ばから折れ、肉体は多くの傷に、更に内臓にまでダメージが入ったのだろう、口の端からは一筋の血…にも関わらずその身体は倒れ無い。

 

「ならおれは倒せねェ…だからテメェじゃねぇんだよ、テメェは違うんだ」

 

チラリと周囲を確認すれば他の戦闘は既に終盤、あといくばくもすれば3人がこちらの応援に来るだろう。

 

「何が違うか知らねぇがな…こっちも伊達や酔狂でこの場に立ってねぇんだよ!!」

 

ならばここが踏ん張り所であり、痛む体に気合いを入れつつ腰に佩いた直剣、"七星剣"を引き抜き構える。

 

「ウォロロロ、言うじゃねェか…だが可愛い部下達が待ってるんでな、テメェを片付けたら後は1人づつ潰して行きゃあいい」

 

それと共に更に上半身を更に肥大化させるカイドウ、更には覇王色と武装色の覇気を八戒斎がバチバチと黒い稲妻を迸らせる。

 

それを見てクリークも武装色の覇気をゆっくり流し込むにつれまるで嫌がるかのように段々甲高い悲鳴のような音を立てる七星剣。

 

「仕舞いにしようじゃねェか!"大威徳・雷鳴八卦(だいいとく・らいめいはっけ)"!!」

 

カイドウとしては構えた剣ごとへし折ってクリークをここで片付けてしまうつもりであった。

 

いくら黒化した剣が頑丈さを増すとて自身の八戒斎も長い年月をかけて"黒刀化"しており、相手の剣を叩き折りそのまま使い手を地面に沈めるなど造作もない筈…だったがその考えも相手の剣が一際耳障りな音を立てて、自身の八戒斎を半ばから斬り飛ばした事により驚愕に変わる。

 

「いや、まぁこっちに付き合ってもらうぞ!鳴いて震える…黒刀七星!」

 

更にその切先は八戒斎を切り飛ばしたままカイドウの喉元へ、だがその一撃は流石に警戒したカイドウが一歩下がる事により鱗を切り裂いただけに終わった。

 

「ウォロロロ、驚いた…あぁ驚いた、随分とおかしな剣を使ってるな。

おれの大事な金棒をこんなにしてくれやがって…」

 

「だがこの程度では足りないんだろう?驚いてもらうのはこれからだ…キリンライアン、"獣の王"の力貰い受けるぞ!」

 

そして驚愕したカイドウを置いてクリークは奥歯に仕込んでいた丸薬を噛み砕き奥の手を切るのであった。

 





七星剣

劇場版ワンピース呪われた聖剣より。
この世界線では先立ってクリークが古代遺跡より回収。
原理は不明だが折れず曲がらずのイモータルウェポン。
邪念か怨念か不明だが持ち主に負のイメージを流し込んで来るが、クリークは逆に武装色の覇気で押し流す事で対抗している。
毎回覇気を流される七星剣ちゃんは嫌がるように鳴いてその身を震わせるが、クリークがそれを顧みる事は無い。

獣の王の力を手に入れ変貌体となったクリーク、獣の王なのでミンク族の特殊な能力や劇場版ボスのような能力はありますか?

  • 高熱"劇場版ボス"
  • エレクトロとスーロン
  • エレクトロだけ。
  • 肉体や覇気の強化のみ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。