起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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獣禍解放戦線 ワノクニ 17

 

覚醒したゲッコー・モリアは"影の拡散点(シャドー・ミドガルズ)"で自身の影を他の影と混ぜて操る事が可能であり、それを更に拡大解釈したのが"常夜影の地(シャドー・ニヴルヘル)"である。

 

自身の影と自分を夜に溶け込ませ、攻撃の無効と影の実体化による攻撃を可能とするこの技はロギアにも匹敵し、普通なら無敵とでも呼べるもので攻略は難しい。  

 

しかし、この世界には"覇気"と呼ばれるものが存在する。

 

攻撃力の強化、相手の先読み、不定形への必中など複数の効果を持つが中でも百獣の王とも呼ばれるカイドウは能力者であり熟練の覇気使い。

 

能力も覇気もどちらも鍛え研ぎ澄まされており、見聞色による僅かな気配の察知と膨大な武装色、覇王色を纏った攻撃により夜に溶け込んだモリアを捉えたのだった。

 

だからこそ、モリアは更に深く溶け込み拡がった。

 

ただでさえ物理攻撃の殆どを受け流し、それでいてのモリアの攻撃はどこから飛んでくるかわからないロギア並の能力、それを更に覇気であっても影響を受けぬよう、今までより更に薄く拡散していく。

 

いうなれば自身の"存在の希釈"。

 

自身の存在を影に、夜に分散する事でカイドウの鍛え上げられた見聞色の覇気による知覚を掻い潜り、覇気を纏った攻撃によるダメージを最小限に抑える。

 

影であれば、夜であれば

 

いわば今のモリアこそが影そのものであり、カイドウの相手は周囲に拡がる夜そのものなのである。

 

「…なんだこりゃ」

 

武装色、覇王色の覇気を纏ったカイドウが怪訝な声をあげるのも無理は無い。

 

位置を掴んだからこその猛攻をかけようとした矢先に見聞色で見えていたモリアの気配が変化したからである。

 

周囲全てにモリアの気配がある上に、実体を捉える事が出来ない異常な感覚。

 

「だったらこうすりゃいい事だろうが!!雷鳴八勁(らいめいはっけい)!!」

 

先程までの攻撃により巨大な体は不利、そう悟ったカイドウは人獣型へ変化するとそのまま莫大な武装色と覇王色の覇気を纏わせた腕を振りかぶるも気配は変わらず。

 

当然存在の更なる希釈により攻撃は無効化され全てすり抜けており、カイドウはブレス、鎌風、と続け様に暴威を撒き散らす。

 

当然欠点もあり、それは自身の希釈による存在の希薄化。

 

現実世界に影響を与える力が少なくなる事と、莫大な集中力である。

 

今の状態のモリアはカイドウの覇気から逃れる為、今までより深く拡がっており、これ以上自身を希釈化されればそのままモリアという存在自体が散り散りに解けて消えてしまうほどまで自分を追い込んでいた。

 

そしてカイドウの攻撃が途切れ一息ついたタイミングでの

 

「…噛み千切れろ!不可視影狼(マナガウルフ)!!」

 

一部存在を集めて巨大な影の狼の首を作り出すと、その顎門はカイドウを丸ごと噛み砕こうとするも

 

「っ!隙だとでも思ってんのかぁ!咆雷八勁(ほうらいはっけい)!!」

 

「っ!わかっちゃいたが随分とかてぇな…」

 

その肉体は堅牢無比、ただでさえ高い耐久力とタフネスを誇り、人獣化により更に高められたその肉体は影の牙が食い込んだところでものともせず、開いた左腕に二つの覇気を纏いそのまま腕を振るうも、影はスウっと再び消える。

 

状況的には自分の方が有利…と言いたいが、あまり時間はかけれない。

 

そう思いながらモリアは周囲に暴威を撒き散らすカイドウを見る。

 

ただでさえ拡がりすぎている事で意識を繋ぎ止めるのがやっとの状態でこのままでは"自身の消失"を招きかねないのはわかっている…しかし、ようやくここまで来たのだ、あの時ワの国で敗れ全てを失って以降、時間こそ経ったものの、気に入らない野郎のお膳立てはあったものの、今こうしてこの場で相対している。

 

ならばこそ、なればこそここで決着をつけねばならない。

 

海軍によるお膳立てによりこの夜の下でダメージを負った単独のカイドウ、細かいダメージは回復したとはいえ全て全快したわけでは無い、その為に無理をおして限界まで拡散してカイドウを仕留めるべく隙を窺っていた所で、カイドウの攻撃が一瞬途切れた、その隙を見て一部の影の実体化と

 

「やっぱり出てきやがったか!!"降三世・引奈落(こうさんぜ・らぐならく)!!」

 

技と攻撃の隙間を晒し攻撃を誘発させモリアの気配が一部で濃くなった所にカイドウの黒い雷の迸る両腕が迎え撃つも

 

「だろうな!顔を出しゃ叩きにくるのは当たり前だからなぁ!!」

 

生み出されるのは影の蛇、ダメージを与えられる状態になれば自ずと反撃がある、そう確信していたからこそのリスクを承知での攻撃。

 

「っ!例え影だろうが夜だろうが叩き潰して…」

 

咄嗟に影の蛇を掴もうとしたカイドウだがそれを掻い潜るように蛇はそのまま巨大なカイドウの口の中に飛び込む。

 

体内は光など存在しない。

 

例えどんなに硬かろうが、どんなに頑丈だろうが

 

「体ん中なら関係ねェだろうが!!"夜月環蛇ォ!!(ヨルムンガンド)」

 

閉ざされた場所を環る蛇から逃れる事は叶わない。

 

 





北欧神話ネーミング同士ぶつけたかった。

ぶっ飛び理論なのは堪忍、でも昔カイドウとやり合ってたし、今世界線では肉体も能力も衰えておらず、覚醒まで果たしたのだからこんくらい盛りたい、盛るぺこ盛るぺこ…

獣の王の力を手に入れ変貌体となったクリーク、獣の王なのでミンク族の特殊な能力や劇場版ボスのような能力はありますか?

  • 高熱"劇場版ボス"
  • エレクトロとスーロン
  • エレクトロだけ。
  • 肉体や覇気の強化のみ。
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