起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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一方その頃クリークは


不明少年 ドンクリーク

「クリークさん!すみません!私の息子を、こんな感じの帽子をかぶった少年を見かけませんでしたか!?」

 

トラファルガー先生がそう言って焦ったように声をかけてきたのは病院の患者や避難する人員を王宮の広場に集め終え順次馬車に乗せている時の事だった。

 

「あぁ、その少年ならシスターや学友たちと一緒の馬車に乗せましたよ?今頃は船に向かってる途中だと思いますが…」

 

まだ幼かったが帽子のおかげですぐにローだと気付けたので友達と一緒の馬車に乗せたので彼がドンキホーテファミリーに行くことは無いであろう、原作が変わるかもしれないがそこは何とかするしか無いだろう。

 

 

「そうですか、よかった…一番娘の事を心配してたのが息子だったのでひょっとしたらまだそのまま残っているかもしれないと思いまして…」

 

「病院から連れ出しておいてなんですが娘さんの容態におかわりはないですか?」

 

「あぁ、今のところ安定してますので大丈夫ですよ。

 

しかし何とかして早くこの病気の治療方法を見つけなければ…」

 

「焦ってはいけませんよトラファルガー先生、とりあえずこの国を脱出する事が先決です。

 

水も空気も地面も”珀鉛”だらけのこの場所から離れるだけでも少しは効果がある筈ですから、我々海軍も全力でバックアップ…とは行きませんが個人的に力は貸しますよ」

 

そう言って安心させるようにトラファルガー先生ことルークの両肩に手を置く。

 

海軍が全面的にバックアップといかないのが辛いところであるがなにも支援が無い状態よりはマシだろう…と思いたい。

 

「…しかし患者全員を助けれないのは医者としては忸怩たる思いです」

 

まだ多くいる病に侵された人々を置いて脱出することに引け目を感じるのかそうこぼすルーク

 

「俺も全員避難させる事ができないとあってそう思います…しかしトラファルガー先生、どの道全員を避難させる事はどうあっても不可能です。

 

もっと早い段階からわかっていれば、若しくはここの国王、いえ元国王が余計な事さえしなければ周辺国家が攻め入って来る事も無く時間的猶予はあった筈なんです。

 

先生もそして我々海軍にもこの状況となっては出来る事はありません、せめて避難させる人間たちだけでも救う努力をすべきです

 

それにここを離れたがらないものや治るわけがないと諦めているもの達も大勢います、物理的にも心情的にも国民全員は避難させることはできません」

 

そうだ、どの道馬車も、船もフレバンス国民全員を脱出させる事は出来ないので諦めてもらうほかない。

 

「そうですね…とにかく私は珀鉛病の治療に全力をつくします。」

 

そう言っている間に全員が馬車に乗り終えたようでリュードー大佐が避難の準備が完了した事を告げに来たためルークと共に馬車に乗り船へと向かう。

 

さらばフレバンス王国、そしてすまないフレバンス国民、君たち全員を助ける事は俺にはできない。

 

時間がなくいろいろと準備が足りないのも理由だがやりすぎて”今”世界政府に目をつけられるわけにはいかねぇんだ。

 

これは完全に俺の都合だから恨むなら恨んでくれて構わん。

 

そうして避難民を乗せた馬車が軍艦の元まで到着し息子であるローが途中で馬車から飛び降りた事をシスターから聞くのは数時間後のことであった。

 

シスターからの報告を受けて息子を探しに行こうとするトラファルガー医師を必死で押し留め変わりに数名の海兵を捜索に向かわせた、冷たいかもしれないが取り敢えず一日だけ探して見つからなかったら諦めて下さいと説得、意気消沈して承諾したトラファルガー医師であるがこのままこのマーマシー王国に留まる事は出来ないので見つからなかったら諦めてもらうしかない。

 

避難民をそれぞれ鹵獲した海賊船に振り分け王族は軍艦の貴賓室に通したとの事なので取り敢えず様子を見に、"荷物は何処だ?"と聞かれたので"すみません、他国の兵士が略奪に走った為これだけしか持ってこれませんでした"と持ってきた金品の四割を提示する、まぁ残りの六割はこちらで有効活用させて貰おう、避難民達の治療にもお金かかるだろうし。

 

口から唾を飛ばして怒鳴るフレバンス元国王に対して申し訳ない表情をしてあーうるせー、と心の中で考えつつぺこぺこと頭を下げる。

 

そしてジョナサン大佐、リュードー大佐と話し合い移送先について幾つかピックアップされた中で話し合い第一候補として割と大きな島であるが国があるわけでは無くあるのは海軍要塞だけ、というグランドライン後半にあるファウス島に移送を決定、ただし勝手に移送するわけにもいかないのでコング元帥に電伝虫で連絡を取り土下座する勢いで頼み込み施設の一部利用許可をなんとかもぎとれたので移送先をファウス島に決定。

 

リュードー大佐とジョナサン大佐には先に軍艦二隻、鹵獲した海賊船二隻でファウス島に向かってもらいこちらは王族をマリンフォードに送り届ける為に一時離脱、後から合流する事になる。

 

 

 




ローが勘違い

そしてローが海軍を敵と認識しているので海兵に合わないように動いたため避難民たちと会わず。

その結果脱出しなかった人間たちと共にローはフレバンス国内に。


知らない方へ

ジョナサン大佐

アニメオリジナル"脱出!海軍要塞編"にて登場

『海軍』のG-8支部、ナバロン要塞司令官を務めていた。
劇中での階級は中将。


原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います

  • 麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
  • クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
  • 二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)

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