起きたらゴリラ顔だった   作:mi-ta

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トットムジカに関して独自解釈注意!


歌唱決戦領域 エレジア 06

 

色を変化させ更に巨大に、鍵盤を模した腕を増やし姿を変える"トットムジカ"

 

"第三楽章"とも呼ばれるその姿は古より"魔王"と語られるだかあって凄まじい暴虐を引き起こす事ができる…筈であった。

 

いくつもの呼び名で語られ、そしてウタウタの実の能力者によって顕現するたびに破壊を振り撒いてきたトットムジカであったが、今回ばかりは思うようにその力を振るう事が出来ず、自らのうちに湧き上がる絶望の中に僅かな困惑を抱え

 

「神避(かむさり)!!」

 

「天崩(てんほー)!!」

 

歌唱世界においては四皇である赤髪と海軍大将である鈍熊に

 

「黄金永雹(オーロ・グランディネ)!!」

 

「赤き痕(スカーデッド)!!」

 

「極黒拳(ウルズ・ストライク)!!」

 

現実世界では黄金帝、赤き戦場、鬼の跡目、そして赤髪海賊団、海兵隊、警備部隊の攻撃を一斉に叩き込まれた事により動きを止め、その身体をゆっくりと崩れさせたのだった。

 

崩れゆくトットムジカに対してウタは一歩踏み出す。

 

「ウタ?」

 

「ごめん。ちょっとだけ」

 

声をかけこちらを止めようとするシャンクスを制止し、崩れゆくトットムジカに近づくウタ。

 

確かに相手は魔王と呼ばれ自身の過去においても忘れえぬ傷を刻み込んだ相手である。

 

だが戦いを通して微かに聴こえてきた声、全てが絶望と悲鳴に彩られたトットムジカの"歌"…ウタウタの実の能力者だからか聴こえてきたその声にウタは少しだけ思うところがあった。

 

トットムジカは精神生命体であり、ソレは長きに渡り積もった人の意思の集合体である。

 

ウタの耳に微かに届いたのは"寂しい"、"認められたい"、"誰かに見つけてほしい"といった歌を愛する人々の負の感情。

 

だからこそ、この魔王は行き場のない荒れ狂う気持ちを受け止めて、自分を形作ってくれる存在をいつも探しているらしく、それ故にウタウタの実の能力者にて顕現するのであるが、歴代のウタウタの実の能力者はその"想い"を正しく受け止める事が出来なかった。

 

基本的にトットムジカを顕現させる程の能力者は元がどうあれ既に他者を気遣える程余裕が残っていない。

 

いわば心が追い詰められている状態であり、それ故にトットムジカの荒れ狂う気持ちを受け止める事ができず、それは破壊という衝動へ化し周囲に理不尽に無差別に振り撒かれるだけであった。

 

だが当代のウタウタの実の能力者であるウタは別である。

 

最初こそ"トットムジカ"の存在が悪であり倒すべき相手だと考えていた故にその気持ちを、その想いを知る事はなかったが戦いを通して自らの耳に届いたのは積み重なった、歌を愛する者達の想い。

 

心が追い詰められていたのは過去の話。

 

仲間や友に恵まれ、エレジアの真実を知り、ゴードンとも話をして、シャンクス達とも和解を経た今のウタは心に余裕を持ち、トットムジカの歌に込められてる想いに気づく事が出来た。

 

身体をの端から徐々に無数の黒い音符へと変えながら消滅していくトットムジカ

 

「…なんだ、アンタもさびしかったんだね」

 

消え去りゆくトットムジカを見上げるウタと、未だ消えずにこちらを見るトットムジカの目が合う

 

「でもゴメンね、"歌の魔王"は…トットムジカはここで消えてもらわないといけないんだ」

 

ウタの言葉に手を伸ばすトットムジカだったが伸ばした腕は既に大部分が黒い音符と化しながら消滅しており

 

「だから…だから"今度"はちゃんとわたしと一緒に歌おうよ!今までみたいな悲しい歌じゃなくて楽しい歌をさ!!」

 

それ故だろうか、先の言葉に伏せていた目を上げ、ウタの言葉を聞いたトットムジカの変化が止まる。

 

「破壊を尽くしてきた魔王は消えるけどさ、人の想いって簡単に消えるようなもんじゃないんだよね。

わたしもさ、一時期メンタル的にヤバい感じの時があったけどね、でもわたしには歌があったから、歌があったからしゃちょーがわたしを見つけたし、シュガーとかオルガみたいな友達も出来た。

だからこそ今回みたいに"みんな"でアンタの前に立つ事が出来たし、アンタの想いにも気づいた…だから今度はわたしと"一緒に"歌おうよ!」

 

無数の黒い音符へと身体を変えながら消滅していたトットムジカがその様相を変える。

 

悲嘆に、絶望に、嫉妬に、寂しさに、数多の感情を注ぎ込まれ染まったソレは例え幾千の感情があれど"歌を愛する者達"の感情であり、それ故にウタの語る言葉に、初めてこの想いを正面から受け止め言葉を返してくれた存在に歓喜した。

 

黒い音符は光り輝く白へ色を変え、禍々しかったその身体を包み込むように一斉に変化させると天に昇り、あれだけの巨体を綺麗に消滅させたのだった。

 

残ったのは白く輝く一つの音符。

 

ウタが手を伸ばせばまるで鼓動するかのように震えるソレに

 

「そっか…まだ出てこれないんだね、うん、いいよ」

 

そのまま解けるかなのように五線譜へと姿を変えウタの体に吸い込まれる姿に

 

「なっ!ウタ!!」

 

慌ててシャンクスが駆け寄ろうとするもののそれを手で制し、五線譜が吸い込まれた胸に手をあてる。

 

「"魔王"であり、呪われた歌の"TotMusica"は消えた…今日からお前は'LocoMuica"、世界中のみんなに楽しい歌を、幸せな歌をわたしと一緒に届けよう」

 

大切な物に語りかけるかのようなその姿に

 

「なぁ、作戦は成功って事でいいのか?」

 

「あれを見ればわかるだろう、今回のエンディングは"勇者によって魔王が改心した"ってとこか」

 

「…色々と納得し難いが、ウタウタの実と魔王は別モンだろ?」

 

「それがおれたちの娘の凄い所さ」

 

シャンクスの言葉にクリークは内心では親バカめ…と思いつつもまるで一枚の絵画かのようなその姿を眺めるのだった。

 

 

 

 





トットムジカ改心エンド

トットムジカの正体についてはャンプジェイブックス版の小説版に『「寂しい」「認められたい」「誰かに見つけてほしい」といった歌を愛する人々の負の感情の集合体』と説明されており、現に魔王は行き場のない自分の気持ちを受け止めて、自分を形作ってくれる存在をいつも探しているらしいので、それを正しく受け止める事が出来る存在がいればワンチャンあるのでは無いかと思いこのエンディングとなりました。

歴代がトットムジカを歌う頃にはメンタル的にはヤバかったろうし、映画ウタもメンタル的にはヤバかったのでトットムジカの感情を受け止める事が出来ずバットな感じになってたので、トットムジカの溢れる感情が破壊という行為に変換されたと解釈しています。



もうちょい戦闘シーン書きたかった気持ちもありましたが、シャンクスの戦闘については書き切れる自信もなく、また戦闘シーンが少し長くなっていたため巻きで今回決着。

次回は後始末です。

獣の王の力を手に入れ変貌体となったクリーク、獣の王なのでミンク族の特殊な能力や劇場版ボスのような能力はありますか?

  • 高熱"劇場版ボス"
  • エレクトロとスーロン
  • エレクトロだけ。
  • 肉体や覇気の強化のみ。
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