「さて…じゃあ説明するだわさ、まずぼんぼり様はみっつの胃を待ってるさね。そして今アタシらがいるのが第一の胃、アルケミがあるのは第三の胃さね」
そう言って地面にガリガリと棒で軽い図を書いて見せるオルガ、へぇ上手いもんだな。
「成る程、"ピュアゴールド"を手に入れる為には一番奥まで行かなきゃならないのか」
「そうだわさ、そして其々の胃を行き来するにはこの海を渡らなきゃいけないんだわさ」
「…まぁ見た感じでわかるが海水ってわけじゃないんだろ?胃酸ってオチか?」
浜に寄せては返す明らかに海水とは違う波を見てそう答える
「その通りさね、長い間浸かってりゃあっという間に骨だけになっちまうさね。アタシゃ方法があるけどアンタらはどうするつもりだい、泳いでいくなら止めやしないよ?」
「オルガが持ってるその方法って言うのは何かしら?」
「あぁ、そうさね…おいで!エリザベスー!!」
そうオルガが声を張り上げると"クワー!!"と言う砂埃がこちらに向かってきた。やってきたのは鞍をつけた大きな緑色のトカゲ、足が長く二足歩行で形としては恐竜をイメージさせる。
「紹介するだわさ、アタシの相棒のエリザベスさね。この子はバシリスクって言う種でねぇ、特徴としては水の上を走れるのさ」
「ほう、水の上を走れるというのはすごいな」
「どうやって走るのかしら?」
「簡単さね、この種は強靭な脚力が特徴でねぇ、右足が沈む前に左足を出しその左足が沈む前に右足を出す、この繰り返しだわさ」
成る程、見れば足の指の間にはヒダがありこれと脚力を合わせて月歩と同じく水面を走るわけか。
「まぁおじさまも似たような事できるしそれができる人…ではないけど動物がいてもおかしくないわね…」
多分ロビンは海賊の遊撃をやってた頃俺が海の上を走って海賊船に乗り込んでいたのを思い出してるんだろうな…
「へぇ、人間が水の上を走れるのかい。…まぁそんな冗談はさておき流石に胃酸の海を走る以上ノーダメージというわけでもないから脚を保護した上で休ませつつ走る事になるきに」
冗談じゃ無いんだがなぁ…
「よし、なら第三の胃までひとっ飛びといくか。」
そう言ってオルガとロビンを其々小脇に抱える。
「ちょっと!何すんだい!乙女の体に気安く触れるんじゃないよ!」
「…おじさま、薄々どうするか勘付いてるけど安全運転でお願いね?」
「よし!エリザベスとやら!お前のご主人サマは俺がしっかり見ておくから安心しろ!それから二人とも舌を噛むからちゃんと口閉じてろよ!」
そう言って鍛え上げた強靭な脚力により地面を蹴り空中に飛び上がりそのまま砲撃のような音を立てつつ何もない空中を蹴り月歩にて上空に飛び立つ
「な!?なんなんだいアンタ!あれか!能力者ってやつかい!?」
「舌噛むぞオルガ!それより道案内はまかせたぞ!」
二人とも軽いので特に負担を感じる事もなくそのまま第一の胃から第二の胃へ、そしてそのまま月歩で駆け抜けて第三の胃へ向かう
「見えた!アレがアタシが生まれた島、ピュアゴールドが眠る、アルケミだよ!」
第三の胃は第一の胃と比べて奥にある為かまるで提灯から届くという明かりが仄かに輝くまるで夜空のような印象だった。
そのままアルケミに着地
「ピュアゴールドが眠る研究室は廃坑の奥にあるだわさ」
というオルガの言葉に従いそれらしき場所に向かう
「廃坑というか遺跡みたいな見た目ね」
「む、何か入り口に書いてあるな…ロビン、これ読めるか?」
「えぇと…"輝く剣と共にこの地に足を踏み入れし者、死を以って代償とする。我が名はミスキナ・アシエ"
ミスキナ・アシエ、"ピュアゴールド"を作った科学者ね…輝く剣、何かの比喩かしら?」
「ふん!ただのクソ親父さね」
手元の本と入り口に記された文字を交互に見つつ解読したロビンに対しそっぽ向いて返すオルガ
「しかし死を以って代償とするとは…こりゃあ明らかに罠があるって事だろうし本腰入れて行かなきゃならんかな?」
ぶっちゃけ罠の内容殆ど覚えてないんだよなぁ、というかこんな事なら先に何処かに居るであろうアシエ博士探し出して連れてくればよかったな、帰る時でいいかと思ってたが…
まぁ何も知らない人間が六式見たら能力者だと思うよね、というか月歩は汎用性が高すぎるんだよなぁ
原作突入後の描写について、現在原作が始まった事により麦わら一味の描写が多くなっていますがそれについてのアンケートを行います
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麦わらメイン(原作のに近く変化がわかる)
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クリークメイン(傍観者、クリーク主人公)
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二つの視点(麦わら視点とクリーク視点)